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りんごの皮は食物繊維の宝庫!絶対に食べるべき栄養効果

公開日: 更新日:2024.01.23
りんごの皮は食物繊維の宝庫!絶対に食べるべき栄養効果


りんごは「一日一個のりんごで医者いらず」と言われるほど、多くの健康効果があります。その効果は果肉だけでなく、皮にも多くの栄養素が詰まっています。

果肉だけを食べると、これらの有益な栄養素を多く逃してしまいます。りんごを食べる際には、皮も一緒に食べることで、最大限の健康効果を享受できます。

しかし、りんごを皮ごと食べる人の割合は、調査によって異なりますが、一般的には20%から30%程度とされています。
厚生労働省の「国民健康・栄養調査(平成29年)」によると、18歳以上の男女のうち、りんごを皮ごと食べる人の割合は、男性が28.1%、女性が21.5%でした。

りんごの皮を丸ごと食べることで得られる驚くべき栄養効果と、皮を食べる際の注意点について詳しく解説します。
おいしいりんごの皮で、健康もアップさせましょう!


りんごの皮を食べるべき理由:その多面的な健康効果

りんごの皮の栄養


栄養豊富で健康促進

栄養豊富なりんごの皮ですが、特に食物繊維やビタミンCが豊富です。食物繊維は消化系の健康に寄与し、便秘解消や、血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。さらに、コレステロールを下げる作用もあるため、心臓病の予防にも有効です。

ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があります。またコラーゲンの生成や、免疫力アップなど、さまざまな健康効果が期待できます。

またりんごの皮には抗酸化成分であるポリフェノールも含まれており、活性酸素を取り除くことで、細胞の老化を防ぎます。生活習慣病の予防にも寄与するとされており、カリウムは心臓の健康や高血圧の予防に役立ちます。日常の食生活で塩分を多く摂取する傾向がある現代人にとって、カリウムの摂取は特に重要です。

これらの成分が協調して働くことで、りんごの皮は健康の維持と向上に多角的に寄与します。


ダイエットと美容への効果

りんご1個(約150g)のカロリーは約80kcalです。皮を含めて食べることでカロリーが大幅に増えることはありません。しかし、食べ過ぎには注意しましょう。1日1~2個までが望ましいです。

りんごの皮には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は消化に時間がかかるため、満腹感が持続しやすく、無駄な食欲を抑制し、ダイエットに有効です。

美容面では、ビタミンCとポリフェノールが重要な役割を果たします。

ビタミンCは皮膚の細胞を修復し、コラーゲンの生成を促進します。
また、ビタミンCは抗酸化作用があり、紫外線によるダメージを減らす助けともなります。

ポリフェノールもまた、抗酸化作用が高く、肌の老化を防ぐことが知られています。特に、この成分はコラーゲンの生成をサポートするため、長期間にわたって肌の弾力とハリを維持するのに有用です。

更に、これらの成分はシミやくすみの予防、さらには炎症やニキビの発生を抑制する効果も期待されています。

総合的に見ると、りんごの皮はダイエット成功の一助となり、美容面でも多くの効果を発揮します。

 

栄養素の比較:果肉と皮

多くの人々がりんごを食べる際には果肉を重視する傾向がありますが、皮にも見逃せない栄養価があります。実際、多くの科学的研究によって、皮には健康や美容に利点のある栄養素が豊富に含まれていることが証明されています。

果肉には確かにビタミンと食物繊維がありますが、皮にはこれらの成分がより濃縮されています
りんご1個(150g)あたりの食物繊維の量は、約2.8gですが、皮ごと食べると、約4.2gから4.7gになります。また、ビタミンCの量は、約8mgですが、皮ごと食べると約10mgから12mg程度になります。これは皮なしのりんごと比べて、約12.5%から15.0%増加したことになります。

ポリフェノールは、りんご1個(150g)あたりの量は、約15mgです。皮ごと食べると約100%から120%増の約30mgから36mg程度になります。抗酸化作用があり、心臓病やがん、炎症、老化など多くの健康問題の予防に有用です。

また、りんご1個(150g)あたりのカリウムの量は、約120mgです。皮ごと食べると、約225mgから270mg程度になります。これは、皮なしのりんごと比べて、約18.3%から22.5%増加したことになります。

骨と歯を強くするカルシウムはりんご1個(150g)あたり果肉7.5mg、皮15mg。骨の健康に寄与し、エネルギー代謝を促進するミネラルであるリンは、りんご1個(150g)あたり果肉22.5mg、皮37.5mgと、それぞれ約2倍程度増加します。

このようにりんごの皮は、果肉よりも栄養素の含有量が多いと言われています。


風味と食感のアクセント

りんごの皮は、その食感と風味で料理やスムージー、サラダにアクセントを加えることができます。

皮は少し堅めで、噛みごたえがあります。この食感は、さまざまな料理に深みや変化をもたらします。
また、りんごの皮には果肉部分にはない独特の風味があり、これが料理の味わいを高めます。

例えば、皮を使って作ったりんごのソースやジャムは、一味違った美味しさが楽しめます。

りんごの皮を食べるべき理由はたくさんあります。
栄養価が高く、ダイエットや健康維持に効果があり、さらには食事の美味しさまで向上させてくれるのです。


りんごを皮ごと食べるための注意点

リンゴをかじっている人


おいしいリンゴの見分け方

りんごは基本的に果実の部分はすべて食べられますが、種にはシアン化合物が含まれているので、大量に摂取すると健康に害を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

皮ごと食べる場合のおいしいリンゴの見分け方は、

:全体的に均一に色づいており、黄色や赤が濃いものを選ぶ。
:歪みがなく、丸みを帯びており、大きすぎないものを選ぶ。
重さ:手に持ったときにずっしりとした重さがあり、触ると弾力があるものを選ぶ。
匂い:甘酸っぱい香りがするものを選ぶ。
:キレイなものを選び、よく洗う。

このポイントを押さえれば、おいしいリンゴを簡単に選ぶことができます。


洗い方と残留物

りんごを皮ごと食べる際の最も基本的な注意点は、きちんと洗うことです。

りんごのベタベタ感は、主にりんごが自然に分泌する蝋や、保存のために塗布される食品用のワックスが原因です。食べても害はありません。

しかし多くの果物、特にりんごは、農薬やワックス、その他の化学物質が表面に残っている可能性があります。
安心安全に皮ごと食べるためには、流水で十分に洗い、できれば柔らかいブラシで優しくこすってください。力加減は注意が必要ですが、このプロセスで大部分の表面残留物を取り除くことができます。

さらに、専用の果物洗い剤を使う方法もありますが、その場合も最後はしっかりと流水で洗い流してください。


虫食い、傷、腐敗の確認

皮を食べる場合、特に虫食いや傷、腐敗した部分がないか確認することが重要です。
これらの部分は、病原菌や寄生虫がいる可能性が高く、健康上のリスクとなります。
りんごの皮をよく観察し、虫食いや傷、腐敗の兆候があれば、その部分を避け、できれば除去してから食べましょう。

特に、皮の色が均一でない、または変色している場合は注意が必要です。


アレルギーと洗い方の選択

りんごの皮には、一部の人々にアレルギー反応を引き起こす可能性がある成分が含まれている場合があります

特に、既に何らかの食物アレルギーがある場合や、りんご皮特有のアレルギーを持っている可能性がある人は、皮を食べる前に専門医と相談することをお勧めします。
また、農薬や残留物に対する過敏症がある場合は、有機栽培されたりんごを選ぶ、あるいは皮を食べないようにすると良いでしょう。


りんごの皮の栄養を活かす食べ方と注意点

お皿に入ったリンゴのかわ


生で食べる場合の工夫

生のりんごの皮は、食物繊維やビタミン、ポリフェノールが豊富に含まれています。特に、噛むことで唾液が増え、消化吸収が促されます。

ただし、食事バランスにも注意が必要です。たとえば、他の食品との組み合わせで、糖質や脂質を調整するとより効果的です。

また、生で食べる際には、残留農薬に注意が必要です。しっかりと洗い、できればオーガニックのものを選ぶようにしましょう。


加熱調理の際の注意点

りんごの皮を加熱する場合、ビタミンCは加熱によって破壊されやすい栄養素です。一方で、ポリフェノールなどの他の栄養素は加熱によっても比較的安定しています。

したがって、高温で長時間加熱するよりも、低温で短時間加熱する方法がオススメです。例えば、サラダやスムージーに加える場合は、生のまま使用するか、軽く蒸して使用することで栄養素を最大限に活かすことができます。


皮の食感と噛む力

りんごの皮は比較的硬い食感があり、年配の方や小さな子供、歯に問題のある人には少し食べにくい場合があります。

しかし、その硬い食感は噛む力を鍛える効果もあります。ゆっくりとよく噛むことで、消化酵素がよく混ざり合い、消化吸収が良くなります。

しかし、噛む力が不足している場合は、皮をよく切る、あるいは薄くスライスするなどして、食べやすく工夫することも重要です。


以上のように、りんごの皮を食べる際には、その栄養を活かす方法とともにいくつかの注意点があります。これらに気を付けながら、りんごの皮を賢く活用して、健康と美容に寄与しましょう。


りんごの皮を活用したおいしいレシピ

リンゴのサラダ


りんごの皮のジャム

りんごの皮を使って簡単に作れるジャムは、スイーツやパンに最適です。砂糖と一緒に煮込むだけで、アンチエイジングや美肌に有効なポリフェノールもしっかり摂取できます。

りんごの皮のピクルス

りんごの皮を使ったピクルスは、サラダや煮物、焼き物といった料理のアクセントとしても使えます。酢と塩、砂糖でマリネしておくだけで、食物繊維とビタミンが豊富な健康食品に変わります。

りんごの皮のスムージー

りんごの皮はスムージーに最適です。皮に豊富に含まれる栄養素と食物繊維が無駄なく活かされます。また、スムージーにすることでりんご本来の風味がアクセントとなり、美味しく飲めます。ビタミンCやE、ポリフェノールなどが破壊されずに摂取できるため、美容やダイエット、さらには免疫力強化にも効果的です。
スムージーにバナナやベリー、ヨーグルトを加えることで風味が増し、より栄養価の高い飲み物になります。またアイスクリームやプロテインパウダーを加えれば、高カロリーな飲み物としても楽しめます。

サラダにトッピング

サラダにりんごの皮をトッピングとして追加することで、一気に栄養価が上がります。特に食物繊維とポリフェノールは、消化促進や腸内環境の改善、抗酸化作用に優れています。
さらに、りんごの皮が加わることで食感も豊かになり、サラダ全体の風味に深みが出ます。

そのままスナックとして

りんごの皮はそのままでも美味しく、手軽に食べられます。小腹が空いた時や、ダイエット中の間食としても最適です。
そのまま食べることで、食物繊維やビタミン、ミネラルが手軽に摂れ、エネルギー代謝や高血圧の予防、健康維持にも寄与します。


りんごの皮を活用する方法は多く、料理や食生活に簡単に取り入れられます。繊維や栄養素を最大限に活かしながら、健康と美容を手に入れましょう。


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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。