ロスゼロブログ

カテゴリ一覧

エコラベルについて徹底解説

公開日: 更新日:2024.01.05
エコラベルについて徹底解説


エコラベル、聞いたことありますか?

これは製品やサービスが環境に配慮して作られていることを示すマークです。私たちがエコラベルがついた商品を選ぶことは、地球環境を守る一助となるのです。

あなたの選択が未来を変える、その一歩について考えてみましょう。


エコラベルの詳細とその影響力

エコラベルのついたセーター

エコラベルとは

エコラベル(環境ラベル)とは、製品やサービスが環境に配慮されたものであることを示す認証マークやラベルのことです。
製品の原材料が持続可能な方法で取得されたか、製品が生産から廃棄までのライフサイクルでどれほどの環境負荷を引き起こすかなど、消費者にとって重要な情報を伝えます。これにより、消費者は環境にやさしい製品を選ぶ手助けを受けます。
たとえば、エネルギー効率の良い家電、持続可能な森林管理から生産された木材、適正な報酬が支払われている生産者からの商品などが対象になります。

エコラベルの多様性:それぞれの特性と目指す方向性

エコラベルはその種類によって注目する環境要素や規準が異なります
例えば、EUエコラベルは製品のライフサイクル全体を評価し、その製品が生産から廃棄までの全過程で環境に与える影響を包括的に対象とします。一方、MSC認証やASC認証のようなエコラベルは特定の環境課題、ここでは水産資源の持続可能な管理に焦点を当てます。
また、フェアトレードマークは環境だけでなく社会的公正さも考慮に入れるなど、エコラベルは多種多様で、それぞれが特有の視点で持続可能性を追求しています。消費者は自身の価値観や求める環境配慮の種類により、適したエコラベルを選択できます。

身近なエコラベル

日本でよく見かけるエコラベルには、「フェアトレードマーク」と「エコマーク」があります。
フェアトレードマークは、製品が生産者に適正な報酬が支払われていると証明するマークです。コーヒーやチョコレートなど、日常生活でよく使う商品にも見られます。このマークが付いていれば、生産者が貧困から脱出する手助けをしていると言えます。
エコマークは、日本環境協会が認証する環境に優しい製品を示すラベルです。日用品から家電、文房具まで多岐にわたります。このマークがついていると、製品が環境負荷を低減していることが確認できます。
国際的には、FSC(Forest Stewardship Council)とMSC(Marine Stewardship Council)があります。FSCは木材や紙製品が持続可能な森林管理から来ていることを示し、MSCは持続可能な漁業からの魚介類に対して与えられます。
このように多種多様なエコラベルがありますが、それぞれが特定の環境や社会的な課題に対処しています。これらのマークに注目して製品を選ぶことで、持続可能な消費を促進する手助けになります。

エコラベルを活用した持続可能な消費行動

商品を選ぶ人

エコラベルを解読する

エコラベル認定商品を選ぶ一歩目は、ラベルの意味を理解することです。
エコラベルは各々異なる指標を示し、それぞれの価値を反映しています。EUエコラベルは商品全体の環境影響を示し、フェアトレードマークは生産者への公正な対価を保証します。こうしたラベルを読み解き、自身の価値観や目的にマッチする製品を選択しましょう。
また、エコラベル認定商品は製造過程だけでなく流通過程も考慮しています。MSC認証やASC認証などはトレーサビリティシステムを導入し、認証商品の流通過程全体を監視しています。

エコラベルの社会・環境への貢献

エコラベル認定商品の選択は、個々の消費者が環境や社会に貢献する具体的な手段となります。
持続可能な生産活動や公正な労働環境を支持することで、環境負荷の低減や生物多様性の保全に直接的に寄与できます。この行為は、消費者一人ひとりが社会や環境問題への影響を持つことを示しています。

エコラベルを活用したエコフレンドリーな生活

エコラベル認定商品は、持続可能な生活を送るための強力なツールです。
エネルギースターのラベルが付いた電子機器を選ぶことで、エネルギー消費を削減し、CO2排出量を年間約230kg減らすことが可能です。これは一年間の家庭電力量の約10%を節約することを意味します。
また、日常生活でよく使う製品のエコラベルを確認することも有効です。例えば、よく飲むコーヒーがレインフォレスト・アライアンス認証を持っているか確認するなど、エコラベルの基準を理解し、適切な製品選択を心がけましょう。

エコラベルと持続可能性:環境への影響

漁業

エコラベルとSDGs:共通の目標と活動

エコラベルと持続可能な開発目標(SDGs)は、共に持続可能性の促進を目指しています
例えば、EUエコラベルは、環境への負荷軽減(SDGs目標13:気候変動への対策)を促す一方、Fairtradeマークは、公正な貿易による貧困の撲滅(SDGs目標1:貧困の撲滅)を実現します。これらのエコラベルを通じて、我々消費者もSDGsの達成に貢献できるのです。

エコラベル取得と環境問題の解決

エコラベルは、環境問題の解決にも貢献しています。例えば、MSC認証を持つ海産物は、持続可能な漁業活動を支援しており、過剰漁獲問題の緩和に繋がります。また、FSC認証は適切な森林管理を奨励し、森林伐採問題を軽減します。
これらのエコラベルの取得は、生態系の健全さと我々の生活品質を保つ上で不可欠な役割を果たしています。

エコラベルと生態系保全

エコラベルは、製品のライフサイクル全体を通じて環境負荷を低減することを奨励し、その結果、生態系の保全に寄与します。
例えば、Rainforest Alliance認証は、生物多様性の保全と環境に配慮した土地利用を推進します。また、ブルーフラッグは、海岸や湖沼の環境保全と持続可能な管理を奨励します。
これらの取り組みは、地球の豊かな生物多様性と我々人間の健康な生活を保つ上で欠かせません。

エコラベルとビジネス:企業にとっての価値とは?

オーガニック表示

企業のエコラベル取り組み事例

エコラベル取得は企業にとって重要な戦略の一つとなりつつあります。
例えば、パタゴニアは自社製品に使用する綿について、全てオーガニック綿にすることを決定し、GOTS(Global Organic Textile Standard)認証を取得しています。また、IKEAはFSC認証木材の使用を進めると共に、自社製品の大半にNordic Swanを取得しています。
これらの取り組みは、企業が持続可能な製品を消費者に提供するとともに、環境負荷の低減に向けた意志を明示しています。

エコラベルの取得と企業の評価

エコラベルの取得は、企業の社会的評価向上にも貢献します。
約50%の消費者がエコラベルがある製品を選ぶ傾向にあり、その選択は企業の売上に直結します(Nielsen, 2018)。また、企業のサステナビリティへの取り組みは、投資家にとっても重要な評価基準となっており、ESG投資の増加を反映しています。

エコラベルと企業の社会貢献

エコラベルは企業のCSR(企業の社会的責任)戦略としても機能します。
エコラベルを取得した製品を市場に供給することで、企業は環境保護への具体的な貢献を示し、消費者や投資家に対する信頼を高めることができます。
例えば、ユニリーバは「持続可能な生活計画」を推進し、自社製品の60%以上にエコラベルを取得することで、社会への貢献とビジネス成長を両立しています。

エコラベルの将来:持続可能な未来への一歩

エコ

エコラベル制度の進化と未来予測

エコラベル制度は、環境への影響を把握し、消費者が環境にやさしい製品を選ぶ手助けとなる存在です。その歴史は、既存の制度が改善され、より厳格な基準が設けられることで進化を続けています。
デジタル化の進展とともに、エコラベルはAIやブロックチェーン技術の導入により、製品のライフサイクル全体の環境負荷をより詳細に追跡し、表示することが可能となるでしょう。これにより、エコラベルは消費者がより情報に基づいた選択をする助けとなり、持続可能な未来への道を示します。

持続可能な社会への道:エコラベルの役割

エコラベルは、私たちが持続可能な社会への道を進む上で重要な指南役です。
持続可能な消費を促すことで、エコラベルは個々の消費者から企業、さらには政策制定者までを対象に、環境負荷の低減を促す働きかけを行っています。特に、気候変動、生物多様性の喪失、資源の枯渇など、地球規模の課題に対して、エコラベルは実効性のある行動を促すツールとなります。

エコラベルと未来世代:持続可能な生態系の保全

エコラベルは未来世代への責任を果たす手段の一つでもあります。
製品のライフサイクル全体の環境負荷を評価し、その情報を消費者に提供することで、エコラベルは持続可能な生態系の保全に貢献します。
エコラベルが示す道筋を通じて、私たちは地球の生態系を未来世代に引き継ぐことができます。


エコラベルは私たち一人一人がSDGsの目標に対して、日々の選択を通じて直接的に貢献する手段の一つです
それは商品を選ぶ際に環境、社会、そして経済の3つの柱を考慮する持続可能な消費を促します。これが私たちの日常生活から地球規模の課題に対処し、持続可能な未来へと導く一歩となるでしょう。



環境省:環境ラベル等データベース

ロスゼロブログ一覧へ

この記事を書いた人

中川

環境開発学を専攻し、大学時代に訪れた北欧でエコライフに目覚めました。帰国後、国内外のエコプロジェクトに参加し、サステナブルな食文化や食品ロス削減のヒントを発信しています♪

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。