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【絶滅危惧種を守るために】私たちができること4選!

公開日: 更新日:2023.12.22
絶滅危惧にあるパンダの画像

絶滅危惧種とは

生物多様性のイメージ

絶滅危惧種は絶滅の恐れがある野生生物のことです。

世界には42,100種以上の生物がIUCNのレッドリスト登録されており、日本でも環境省によると3,772種の生物が絶滅の危機にあるとされています。生物は一度絶滅してしまうよみがえらせることはできません。

どの生物もそれぞれの役割を果たし、健全な生態系を維持するための基盤を形成しているため、生物多様性の保存は地球上の生態系を守るために必要不可欠です。もし特定の植物や動物が絶滅すると、それに依存する他の生物にも影響が及び、生態系全体の不均衡を引き起こす可能性があります。森林や湿地、海洋など、自然の様々な生態系が健全であればあるほど、そこに生息する種の生存可能性は高まります。

つまり絶滅危惧種を守るためには特定の種の保護だけでなく、それらが生きる環境やそこに住む他の生物の保全も同時に進めることが求められます。


絶滅危惧の原因

野生生物が絶滅する原因についてみていきます。

環境破壊のイメージ画像

環境破壊

森林伐採や海洋汚染など、人間活動による自然環境の変化は、多くの生物種にとって生存の脅威となっています。たとえば、熱帯雨林の減少は、そこに住む独特な生物たちの生息地を奪い、その結果、種の絶滅につながっています。このように、自然の破壊は生物多様性の喪失を招く大きな要因となっているのです。


密猟・乱獲

密漁や乱獲によって貴重な野生生物が危機にさらされています。ゾウやサイなどの大型の動物が密猟によって絶滅危惧種となっていることは有名ですが、私たちが食べているウナギやアワビなどの水産物も乱獲によって絶滅危惧種に登録されています。


外来種や管理不足

グローバル化が進んだことにより、意図的にではなくても人間によって多くの生物が持ちこみ・持ち出されるようになりました。それにより生態系のバランスが崩れ、絶滅する生物が増えています。

また人材不足等で雑木林などの管理ができなくなることで森林が荒れ、生息地が奪われてしまう生物もいます。


気候変動

地球温暖化は、気候変動による生態系の変化を引き起こし、多くの生物種に影響を与えています。

例えば、海面温度の上昇はサンゴ礁の白化現象を引き起こし、海洋生物の生息環境を損なっています。また、極地の氷の融解は、そこに住む生物たちの生存基盤を奪うことにもなっています。また近年大規模な山火事が世界で増えていますが、甚大な野生生物の被害も問題となっています。


国際協力の成功事例

絶滅危惧種だったザトウクジラ。現在はレッドブックのリストから外されている。


絶滅危惧種を守るためには、国境を越えた協力が不可欠です。複数の国と国際NGOが連携し、密猟の防止や生息地の保全に努めています。また、国際的な取り決めであるワシントン条約は、絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引を規制しています。このような国際協力は、絶滅危惧種を守るうえで重要な役割を果たしています。

こうした国際協力の結果、絶滅危惧種でも数が増えているという例があります


ザトウクジラ

世界中に分布するザトウクジラは、1900年代半まで捕鯨の対象となっており1,000頭ほどにまで減少したと言われていますが、捕鯨禁止となり、保護活動が進んだことによって絶滅危惧種のリストから外れるほどに増加しました。


クロサイ

アフリカ諸国は密猟防止のために国際的な取り組みを行い、クロサイの個体数の回復に成功しました。これは、政府、NGO、地域コミュニティが協力して、環境保護と経済発展の両立を目指した結果です。このような協力体制が、他の絶滅危惧種の保護にも応用されることが期待されています。


カリフォルニアコンドル

1970年代には20-30羽ほどに減少していたカリフォルニアコンドル。1992年より始まった保護プログラムが成功を収め、野生復帰が進んでいます。


普段の生活でできること

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持続可能な生活スタイル

私たちの日々の生活が環境破壊につながり、野生生物の絶滅の危機に繋がっています。個々人の意識改革と行動変容が、絶滅危惧種保護において大きな役割を果たします。
持続可能な漁業や農業を支持すること、エコフレンドリーな製品を選ぶこと、節電・節水など資源の無駄遣いを避けることなど、無理のない範囲から環境に配慮した行動を心がけていきましょう。


環境問題について学び続けよう

どんな生物が絶滅の危機にあるのかや、生物多様性の重要性や環境問題の深刻さ、私たちの生活がどう環境に影響するのかを知りましょう。また、地球環境は日々変化し、新しい情報がたくさん出てくるため「知識のアップデートが必要」であることを意識して学び続けることが大事です。


環境保護団体やNPOなどの活動に参加したり、寄付をしよう

日本にも環境保護のNGOやNPOはたくさんあります。団体の勉強会やイベントに参加してみましょう。遠方であったり、忙しくて参加が難しい場合は寄付をすることで間接的に野生生物の保護に貢献することができます。


環境政策に声を上げよう

日本は環境政策が他の先進国に比べて遅れていると言われています。それは私たちが声をあげないことにも原因があります。投票や署名などの政治活動をすることで、生物多様性の保護に貢献することができます。


野生生物を守るためにやめた方がいいこと

エコツーリズムに参加する人々

野生生物の絶滅を避けるために意識した方が良いこともお伝えします。

  1. 絶滅のおそれのある生き物をつかまえたり、飼ったりしないようにしよう。
  2. ペットや外来種を自然のなかに放さないようにしよう。
  3. 森や川などに出かけたときは、ゴミはすべて持ち帰ろう。
  4. 野生の生き物にエサを与えたり、さわったりしないようにしよう。
  5. 絶滅のおそれのある生き物やその加工品などを海外旅行のおみやげなどで買わないようにしよう

人間が自然の中に入ることは、生態系に影響を与える可能性があります。山や河川・海などに入る場合はルールを守ることはもちろん、自分が捨てたものではなくてもゴミなどを見つけた場合は持ち帰るなど「来た時よりもきれいにする」という意識を持つことも有効です。


 まとめ

リサイクル・生分解性素材

絶滅危惧種について、普段の生活とのつながりがあることを意識することはあまりない人が多いのではないでしょうか。遠いようで私たちの日常生活は野生生物に大きく影響しています
できることから少しずつ環境に配慮した選択に変えていくことで、豊かな地球環境の保全に貢献していきたいですね。







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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。