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【食品ロス優等生野菜】まるごと食べられる!コールラビの魅力

公開日: 更新日:2026.06.28
白系コーラルビ 全体と半分カット

スーパーの野菜売り場や地域の直売所で、丸い球体からツノのような茎が飛び出した不思議な野菜を見かけたことはありませんか?
それが今回ご紹介する「コールラビ」です。

ヨーロッパでは古くから親しまれている定番野菜ですが、日本ではまだ見かける機会が少ないため、「名前を聞いてもピンとこない」「どう扱えばいいのかわからない」という方が多いかもしれません。また、その見た目のインパクトに驚いて、敬遠されることもあります。

しかし、一歩踏み込んで中身を知ってみると、実はとってもフレンドリーで扱いやすいお役立ち野菜!それどころか、捨てる部分がほとんどなく、冷蔵庫でも長持ちするという、今の時代にぴったりな“食品ロス優等生野菜”なのです。

食品ロスというと、食べ残しや賞味期限切れを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、野菜を最後まで使い切ることも、身近にできる食品ロス削減のひとつです。

今回は、そんなコールラビの知られざる魅力と、おうちで無駄なく美味しく使い切るヒントをご紹介します。


コールラビってどんな野菜?

白系と紫系の球茎

キャベツの仲間なのにカブのような見た目

コールラビの不思議な見た目を見て、「カブの親戚かな?」と思う方は多いかもしれません。しかし、実はコールラビはアブラナ科の野菜で、キャベツやブロッコリー、カリフラワーなどの仲間です。
名前の由来はドイツ語で、「コール(Kohl)」がキャベツ、「ラビ(Rabi)」がカブを意味します。その見た目から、日本では「カブカンラン(蕪甘藍)」や「球茎キャベツ」と呼ばれることもあります。

コールラビのメインで食べている丸い部分は根ではなく、地上で茎が大きく膨らんだものです。品種によってみずみずしい緑色のものと、鮮やかな紫色のものの2種類がありますが、皮をむくと中身はどちらも淡いクリーム色です。

気になるそのお味は、「キャベツの芯の甘みと、大根のみずみずしさを足して2で割ったような味」です。ブロッコリーの茎やカブに似た、ほんのりとした優しい甘みがあり、独特のクセや苦みはほとんどありません。
生で食べればシャキシャキとした軽快な食感が心地よく、加熱すると一変して、トロッとした柔らかな甘みが引き立ちます。

見た目のインパクトとは裏腹に、とても食べやすく、さまざまな料理に活用できる野菜なのです。


生でも加熱でも栄養しっかり

コールラビは見た目のユニークさだけでなく、栄養面でも魅力の多い野菜です。
特に注目したいのがビタミンCの豊富さ。文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、コールラビ(生)には可食部100gあたり約45mgのビタミンCが含まれており、キャベツ(可食部100gあたり41mg)をも上回る、非常に優秀な数値です。

ビタミンCは美容や健康を意識する方に人気の栄養素です。
通常、ビタミンCは熱に弱く、茹でたり炒めたりすると壊れてしまいがちですが、コールラビの場合は茎の組織にしっかりと守られているため、加熱しても栄養が流出しにくく壊れにくいという珍しい特徴を持っているのです。そのため、炒め物やスープなど、温かい料理でも栄養を取り入れやすいのは嬉しいポイントです。

また、胃腸の粘膜をやさしく保護して整えてくれる「ビタミンU(キャベジン)」や、体に余分な塩分の排出を助けてむくみをスッキリさせてくれる「カリウム」、腸内環境を整える「食物繊維」も含まれています。

生でも加熱でもおいしく食べられ、栄養も無理なく摂れることから、忙しい現代人の食卓にも取り入れやすい野菜といえるでしょう。


なぜ食品ロス削減につながるの?

畑に生えている白系コーラルビと紫系の球茎部分

葉も茎も実も食べられる

コールラビが「食品ロス優等生野菜」と呼ばれる理由のひとつが、捨てる部分の少なさです。
一般的な野菜だと、調理の段階で葉っぱや硬い茎を切り落として捨ててしまいがちですが、コールラビは「球茎(丸い部分)」「茎」「葉」のすべてを美味しく食べることができます

主役となる球茎部分は、生でサラダにしたり、加熱して炒め物やスープにしたりと幅広く活躍します。
一方、ツノのように伸びた茎や葉も、小松菜やケールのような感覚で使うことができます。細かく刻んで炒め物にしたり、お味噌汁の具にしたり、栄養満点のスムージーに加えたりと使い道はさまざまです。球茎部分とはまた違ったシャキシャキとした心地よい食感が楽しめます。

また、味に強いクセがないため、和食・洋食・中華を問わずどんな料理にもなじみやすいのも嬉しいポイントです。

このように丸ごと使い切ることができれば、調理後に出る生ごみも少なくなります。食べられる部分を最後まで楽しめるコールラビは、キッチンから地球に優しい選択ができる、ポテンシャルの非常に高いエコな野菜なのです。


保存性が高く使い切りやすい

野菜を使い切れずに傷ませてしまった経験はありませんか?
食品ロスの原因のひとつに、「買ったことを忘れてしまった」「使うタイミングを逃してしまった」というケースがあります。その点、コールラビは比較的保存性が高く、日持ちがしやすいという頼もしい野菜です。

葉を切り落として球茎部分だけにした状態で保存すれば、冷蔵庫の野菜室で2週間ほど日持ちするとされています。キャベツや葉物野菜のように数日でしおれてしまうことが少ないため、献立に合わせて少しずつ使いやすいのが特徴です。

また、生で食べても加熱してもおいしく、サラダや炒め物、スープなど幅広い料理に活用できます。「今日は使い切らなきゃ」と焦る必要がなく、冷蔵庫にある食材と組み合わせながら無理なく消費できるため、「慌てなくていい」という心のゆとりが、結果として使い忘れによる食品ロスの防止にもつながります


はじめてでも簡単!コールラビの下ごしらえ

紫系コーラルビの茎をカットしている

良いコールラビの見分け方

コールラビを初めて購入する場合、「どれを選べばいいの?」と迷う方も多いかもしれません。実はポイントさえ押さえれば、おいしいコールラビを見分けるのはそれほど難しくありません。

まず注目したいのは表面の状態です。皮にハリがあり、なめらかで傷みが少ないものを選びましょう。シワが目立つものは水分が抜け始めている可能性があります。また、持ったときにずっしりと重みを感じるものは、水分をしっかり含んでいてみずみずしい証拠です。

大きさは直径5〜7cmほど、テニスボールくらいの比較的小ぶりなものがおすすめです。大きく育ちすぎたものは繊維がやや硬くなることがあります。小ぶりなものは肉質がやわらかく、甘みも詰まっていて特に美味しいとされています。

もし葉っぱがついた状態で売られている場合は、葉が鮮やかな緑色でピンとしているものを選びましょう。葉まで新鮮なものは全体の鮮度も良いことが多く、丸ごとおいしく活用できます。

なお、コールラビは形や色に個体差が出やすい野菜です。表面に多少の小さなキズがあったり、形が少し不揃いで歪だったりしても、中身の美味しさや栄養にはまったく問題ありません。
スーパーなどの一般的な規格に当てはまらない見た目であっても、味は一級品。見た目に惑わされず、ずっしりとした「重み」を頼りに、安心して手に取ってみてくださいね。


皮の剥き方のコツ

コールラビは見た目こそ少し変わっていますが、下ごしらえはとても簡単です。

初めて調理する際に覚えておきたいのが、皮の剥き方です。
コールラビの外側の皮は、特に底(根元)に近い部分ほど繊維が強く、少し筋っぽい特徴があります。そのため、ピーラーを使って薄く剥くだけだと、食べたときに口の中に硬い繊維が残ってしまうことがあります。

美味しく食べるためのコツは、リンゴを剥くときのように、包丁を使って「少し厚め」にぐるりと剥くこと。外側の硬い筋の層を思い切って包丁で取り除くことで、中のみずみずしくやわらかな部分をおいしく味わえます。

さらに、厚めに剥いた皮も捨てる必要はありません。剥いた皮にはコールラビの旨みがしっかり残っているため、細切りにしてきんぴらにしたり、スープの具として煮込んだりすれば、おいしく食べ切ることができます。

さらに嬉しいのは、独特のアクがほとんどないため、面倒な下茹でや塩揉み、アク抜きのひと手間がほとんど必要ないこと。
皮を剥いたあとは、生食なら繊維を断ち切るように薄切りや千切りにすると、より一層シャキシャキとした食感を楽しめます。また、炒め物やスープに使う場合は、一口大や拍子木切りにするだけで十分です。


保存とストック術

コールラビを長くおいしく楽しむためには、購入後のひと手間がポイントです。

特に葉付きのものを購入した場合は、まず葉と球茎部分を切り分けましょう
もし葉っぱをつけたまま保存してしまうと、丸い実(球茎)に蓄えられた水分や栄養が、どんどん葉っぱへと吸い上げられてしまいます。その結果、実がカサカサに乾燥して美味しくなくなってしまうのです。
購入したらできるだけ早く切り分けることで、鮮度を長く保つことができます。

球茎部分は乾燥を防ぐため、キッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。これだけで、みずみずしさを保ったまま2週間以上も日持ちさせることができます。
葉っぱや茎の部分は傷みやすいため、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れ、2〜3日を目安に早めに使い切るのがおすすめです。

さらに、忙しい日々の強い味方になってくれる「冷凍ストック」も非常に便利です。
皮を剥いて一口大に切り、固めにサッと茹でてから冷凍保存するか、あるいは生のまま細切りにしてジッパー付きの保存袋で冷凍庫へ。使うときは解凍の手間もなく、凍ったままポンと入れるだけで、手軽に具沢山のスープや炒め物に活用できます。

賢いストック術で、毎日の自炊をぐっと楽にしながら、美味しく使い切りましょう。


コールラビのおいしい食べ方

コールラビとりんごのサワークリームサラダ、ローストコールラビの野菜詰め、鶏肉とコールラビの炒め

まずはサラダで

コールラビを初めて食べるなら、まずは生のままサラダで味わってみるのがおすすめです。みずみずしくシャキシャキとした食感が楽しめるため、コールラビ本来のおいしさを感じやすい食べ方です。

皮を厚めに剥いたら、薄切りや千切りにしてそのままサラダに加えるだけ。クセがほとんどなく、ほんのりとした甘みがあるため、レタスやきゅうり、人参など普段のサラダにも自然になじみます。
オリーブオイルと塩、レモン汁を合わせたシンプルなドレッシングとも相性抜群です。

また、カブや大根に比べて水分が出にくいため、時間が経ってもベチャッとせず、シャキシャキした心地よい歯ごたえが長続きします。作り置きやお弁当のおかずとしても非常に優秀です。

さらに、浅漬けやピクルスにするのもおすすめです。
薄切りにしたコールラビに塩を振って少ししんなりさせたものを、甘酢に漬けて「浅漬け」にしたり、お好みのハーブと一緒に「ピクルス」にしたり。箸休めやお酒のおつまみにもぴったりで、冷蔵庫に常備しておけば、毎日の食卓に綺麗な彩りと爽やかな食感をプラスしてくれます。色鮮やかな紫色の品種を使えば、食卓のアクセントにもなります。

まずは難しい調理を考えず、切ってそのまま食べてみることから始めてみましょう。見た目の印象とは違う、やさしい甘みと軽やかな食感に驚くかもしれません。


加熱すると甘みが引き立つ

コールラビは生食もおいしい野菜ですが、加熱することでまた違った魅力を楽しめます。
火を通すとシャキシャキ感がやわらぎ、カブのようにやさしい甘みが増します食感もホクッとしたやわらかさに変わり、野菜が苦手な方やお子さまでも食べやすくなります。

おすすめなのがスープやポトフなどの煮込み料理です。
じっくり火を通すことで甘みが引き出され、スープにも旨みが溶け込みます。コールラビ自体にクセがないため、コンソメや和風だし、クリーム系のスープなど幅広い味付けと相性が良いのも魅力です。
コールラビに含まれる豊富なビタミンCは加熱しても壊れにくいという素晴らしい強みを持っています。そのため、コトコト煮込んでスープや汁物にし、そのスープごと丸ごと残さずいただくことで、溶け出した栄養までも無駄なく摂ることができます。

また、ベーコンやソーセージと一緒にオリーブオイルで炒めるシンプルなソテーもおすすめです。表面に少し焼き目をつけることで、コクのある甘みがギュッと凝縮され、香ばしくホクホクとした食感が楽しめます。

「どう使えばいいか分からない」と感じるかもしれませんが、大根やカブを使う料理に置き換えてみると意外と簡単です。加熱することで広がるやさしい甘みを、ぜひ一度味わってみてください。


葉や茎も無駄なく活用

コールラビの魅力は、丸い球茎部分だけではありません。葉や茎もおいしく食べられるため、しっかり主役として活用していきましょう。

コールラビの葉や茎は、同じアブラナ科である小松菜やケールに似ていて、栄養も旨みもたっぷりと詰まっています。

は小松菜やケールと同じような感覚で使うことができます。さっと炒めたり、おひたしにしたり、みそ汁の具にしたりと使い方はさまざまです。やわらかい葉ならサラダに加えることもできます。クセが少なく食べやすいため、普段葉物野菜を使う料理に置き換えるだけで手軽に活用できます。

少し硬そうに見える茎の部分も無駄にはなりません。細かく刻んで炒め物やスープに加えると、シャキシャキとしたほどよい食感のアクセントになります。チャーハンやオムレツの具材として使うのもおすすめです。

また、細かく刻んだ葉や茎をちりめんじゃこやゴマと一緒にごま油でカリッと炒め、しょうゆやかつお節を加えれば、手軽なふりかけにもなります。ご飯のお供としてはもちろん、おにぎりの具材にもぴったりです。


剥いた皮がごちそうに変わる

コールラビの外側の皮はやや硬いため厚めに剥くのが基本ですが、皮の近くにも旨みがしっかりと残っており、「剥いた皮」も一級品の食材です。

おすすめは、剥いた皮を細切りにして作る「きんぴら」です。皮の持つ少し硬めでしっかりとした繊維が、火を通すことで絶妙な「歯ごたえ」へと変身します。
ごま油で炒めてしょうゆやみりんで甘辛く味付けすると、皮特有の歯ごたえが心地よい、最高のシャキシャキおかずになります。ごぼうや大根の皮よりもアクが少なく、驚くほど食べやすいですよ。

他にも、細かく刻んでチャーハンやスープの具材として加えれば、程よい食感のアクセントに。細かく切ることで硬さが気にならなくなり、噛むほどに優しい甘みがジュワッと広がります。

本来なら捨てられてしまうはずだった「剥き皮」は、ひと工夫で「あと一品」の救世主になります。これぞキッチンでできる、一番身近で美味しいアップサイクルです。



「球茎(丸い部分)」「茎」「葉」、そして「皮」まで無駄なく食べられるコールラビ保存性が高く、さまざまな料理に使いやすいことから、食品ロス削減にもつながる魅力的な野菜です

コールラビのようなあまり知られていない野菜に目を向けることは、生産現場での廃棄削減や生産者支援にもつながります。「知らないから選ばない」ではなく、「まずは知ってみる」。そんな小さな行動も、食品ロス削減の一歩になるかもしれません。

もし店頭で見かけたら、ぜひ一度コールラビを手に取ってみてください。おいしく食べきる楽しさと、新しい発見に出会えるはずです。




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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。