こんにちは、広報の山口です。
今回はSDGsの11番目の目標”住み続けられる街づくりを”をお届けします✍
コロナウィルスが終息すると考えられるのは観光場所に人々が殺到すること。
観光庁から「Go Toキャンペーン」も発表され、観光産業がますます盛り上がることが予想されます!
ということで、多くの人が集まる観光名所といえば
世界遺産
大切な地球の財産、後世にも大切に受け継いでいきたいものです!
全世界に世界遺産はいくつ存在する?
世界全体の世界遺産の数は1121件(2019年)
マチュピチュ(ペルー)や、エカテリーナ宮殿(ロシア)などメジャーなものからマイナーなものまでたくさんあります。
早く気軽に旅行に行ける日が来るといいですね!
そして海外だけではありません。
日本の世界遺産は、実に23件あります。(2020年1月時点)
皆さんはすべて知っていましたか?
日本にも魅力的な場所はたくさんあります!
観光公害とは?
世界遺産に登録され心配されること、それは観光公害です。
観光公害とは、観光地やその観光地に暮らす住民の生活の質や訪れる旅行者の体験の質に対して、観光が適度に与えるネガティブな影響のこと。
観光公害が起こるステップ
1世界遺産に登録される
2世界から注目をされる・観光業が盛んになる
3観光客が増加する
4観光公害が生じる
(持続可能な観光先進国に向けて/観光庁)
世界遺産での観光公害は
「観光資源の毀損」と
「住民の生活環境の悪化」を招きます。
後世にも受け継ぐために登録されたのに、世界遺産自体の魅力がなくなると大変。
そもそも世界遺産の目的は遺産保全にあり、世界遺産の保有国は遺産を保護する義務があります。
世界遺産に一度登録されたら永遠に登録され続ける、、わけではありません!
世界遺産の継続審査があります。
(世界遺産活用した観光振興のあり方に関する研究/運輸政策研究所)
分かりやすく日本の過去の事例に焦点を当てて見てみましょう!
屋久島の観光公害
屋久島は鹿児島に位置し、1993年に世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録後は観光客が増加傾向にあり、特に2007年時は登録時の2倍まで増加しています。
観光客が増えるのはとっても嬉しいこと。
でも観光客増加に伴う観光公害により、屋久島の生態系や利用体験の質への悪影響を及ぼしてしまったのです。
具体的にどのような影響があったのか。
観光公害による生態系への悪影響
・野生動物の人なれや依存
・ごみの投棄(意図せぬ餌づけ)
・踏圧による裸地化
(草木が1本も生えておらず、岩や土がむきだしになっている土地)の進行
・道具の放置による植生への影響
・違法な焚火による植生への影響
観光客の増加による利用体験の質への影響
・利用拠点の混雑
・利用環境の不衛生化
・利用施設の故障
・山岳部トイレの混雑
(屋久島世界自然遺産/環境省)
しかし、このまま観光公害で終わってはいけません!
世界遺産を守らなくてはいけません。
屋久島の観光公害に対する取り組み
そこで屋久島ではこんな規制や対策を実施しました。
(屋久島世界自然遺産/環境省)
(屋久島町ホームページ)(世界自然遺産屋久島山岳部環境保全協力金)
入山料などは、環境保全協力金とも呼ばれています。
この協力金として集められたお金は山岳トイレの維持管理費や、生態系の保護や利用体験の質の向上を目指すための資金として活用しています。
観光で訪れた人たちが、協力金を払う事により、屋久島で観光公害により起こっている問題を知ることができ、守るためのアクションとなっています。
つまりは、観光客が自ら世界遺産を守ることができるのです。
さいごに
SDGs11番目の目標は”住み続けられる街づくりを”ですがコロナウィルスが治まると、世界中で観光公害が起こる可能性は十分に予想できます。
実は私たちの住んでいる街のすぐ近くにもある、世界遺産や自然遺産。
素晴らしい遺産を訪れ、知ることはとても大切なこと。
でも不法投棄によって動物が悲しんでいたり、ゴミが散乱した街には住みたくないですよね。
それはつまり環境破壊にもつながります。
私たちの大切な街をまもるということ。
あなたができる、SDGsアクション、考えてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回もSDGsシリーズをお送りします!
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