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フードファディズムと食品ロス

公開日: 更新日:2023.12.26
フードファディズムと食品ロス


"フードファディズム"という言葉、皆さんは聞いたことがありますか?

特定の食品やダイエットが一時的に流行し、その後忘れ去られる現象を指します。

その影響は私たちの健康、環境、そして驚くべきことに食品ロスにまで及んでいるのです。

フードファディズムの定義とその影響

偏った食事

フードファディズムの定義

フードファディズムとは、食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を、熱狂的、あるいは過大に信じること、科学が立証したことに関係なく食べ物や栄養が与える影響を過大に評価することです。

「ファディズム(Faddism)」とは、英語で「流行かぶれ」という意味です。一時的な流行に熱心に追いかけることや、流行に合わせて自分の考えや行動を変えることを指します。

フードファディズムについて具体的には、特定の食品や栄養素を過度に摂取したり、逆に排除することを特徴とします。例えばグルテンフリー、オーガニック、スーパーフード、以前流行した「バナナダイエット」も一例として挙げられます。

アメリカの「ハート・アソシエーション」によると、フードファディズムは一時的なものであり、科学的な根拠に基づかない場合が多いと警告しています。

フードファディズムにおける栄養と健康

レタスだけ食べている

フードファディズムの栄養学

フードファディズムは個々の食品や栄養素に過度に注目する傾向があり、これが逆に健全な栄養バランスを崩す可能性があります。2021年の「ジャーナル・オブ・ダイエット学会」に掲載された研究によると、フードファディズムの行動は栄養の偏りを生じさせ、特にビタミンやミネラルなどの必要な栄養素の欠如を引き起こす可能性があると指摘されています。

健康に良いとされる食品を摂ることは大切ですが、栄養はバランスが重要であり、特定の食品だけを摂取することが必ずしも健康に良いとは限りません。

フードファディズムと健康情報:必要な注目点

フードファディズムに乗じて、効果のない食品やサプリメントを高額で販売する悪質な業者も存在します。特定の食品の健康効果が過大評価され、一方で必要な栄養素が欠けた食事が推奨されることもあります。

たとえば、2021年の米国ジョンズ・ホプキンス大学の調査では、健康食品として売られる商品の50%以上が、栄養バランスに問題があることが指摘されています。

食品選択についての正確な情報が必要であり、特にインターネットやソーシャルメディアから得る情報は慎重に扱う必要があります。

2022年の「アメリカン・ジャーナル・オブ・プリヴェント・メディシン」の記事では、健康情報の信頼性や透明性が、フードファディズムに関連する健康問題を防ぐために重要であると強調しています。

フードファディズムと新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのパンデミックは、食事に対する見方に影響を与え、フードファディズムのトレンドを加速させた可能性があります。

2020年の「ユーロモニター・インターナショナル」の報告によれば、自炊や健康志向の食事への関心が高まり、誤った情報による流行などが発生し、それはフードファディズムの一部として見ることもできます。

また、2020年の「ライフスタイル・メディシン・ジャーナル」の調査によれば、一部の人々は、特定の食品が免疫力を高めると信じ、その結果、食品の選択に影響を与えるフードファディズム行動を取りました。

フードファディズムと食品ロス:食の倫理について考える

みんな同じ方向に行っている

フードファディズムの食事選択と食品ロス

フードファディズムは、消費者の食品選択に大きな影響を与えています。特定の食品や食事法を追求することは、食品業界に新たな需要を生み出し、商品の多様性を増加させています。

その結果、一部の食品が過度に買い占められ、他の食品が棚に残るという現象が生じることがあります。そのため、これらの棚に残った食品は消費されずに廃棄されるほか、フードファディズムによって一時的に需要が高まった食品は、ブームが去った後に在庫が余り、廃棄されることがあります。

こうした選択行動は、社会全体の食品消費バランスを崩す可能性があります。

フードファディズムと食の倫理:新型コロナウイルス時代の考察

新型コロナウイルスの影響により、フードファディズムという行動が増え、それに伴い食の倫理について考える必要性が増しています。

食品を選択する際には、その生産方法や環境への影響、そして食品ロスの問題についても考えるべきです。フードファディズムが尊重すべきは、健康だけではなく、食品が持つ社会的、環境的な価値でもあります。

 

ヘルスリテラシーを向上させるには?

食と健康に関する正しい知識を身につけることで、科学的根拠のある情報とそうでない情報を区別できるようになります。これによりヘルシーリテラシーが向上し、自分の体質や健康状態に合わせた食事を選択できるようになります。

 


フードファディズムは、食品選択を豊かにし、同時に食品ロスの問題を引き起こす可能性があります。

個人の食生活に合わせて、健康的な食品を摂取することは重要ですが、過度な食事の偏りはあらゆる面で悪影響を及ぼす恐れがあることを、注意しましょう。

 

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この記事を書いた人

中川

環境開発学を専攻し、大学時代に交換留学で訪れた北欧でエコライフに目覚めました。帰国後、国内外のエコプロジェクトに参加し、サステナブルな食文化や食品ロス削減のヒントを発信しています。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。