日本は地震や台風などの自然災害が頻発する国です。
2024年1月1日には能登半島で大きな地震が発生し、多くの被害をもたらしました。
1月17日には阪神淡路大震災、3月11日には東日本大震災と、記憶に新しい大規模な災害が起きています。
災害はいつ起こるかわかりません。
もし明日、災害が起こったら、あなたは大丈夫ですか?
ローリングストック法は、災害に備えるための有効な方法です。
賢く備えて、災害に安心した生活を送りましょう!
ローリングストック法とは? 簡単な仕組みとメリット
ローリングストック法の基本
ローリングストック法とは、「使うものから買い、古いものから使う」という循環型の備蓄方法です。
この方法では、常に新鮮な備蓄食品を保ちながら、古いものから消費していきます。具体的には、新しく購入した食品を備蓄棚の奥に置き、古いものを前に出して日常生活で使うというシンプルなシステムです。
この循環により、食品が期限切れになることを防ぎつつ、常に備蓄品を新鮮な状態に保つことができます。
具体的には、以下のような方法でローリングストック法を行います。
〇備蓄する食品や日用品のリストを作成する。
〇リストに記載されたものを、普段の買い物で少しずつ買い足していく。
〇自宅に持ち帰ったら、古いものから使い始める。
〇使い切ったら、新しいものを補充する。
ローリングストック法のメリット
ローリングストック法には、以下のようなメリットがあります。
〇期限切れを防ぐ
〇常に新鮮な食品や日用品を使える
〇災害時に備えて安心できる
〇食品ロスを削減できる
ローリングストック法の大きなメリットは、何と言っても食品ロスの削減です。
日本では年間約643万トンの食品が廃棄されており、そのうち家庭から発生する食品ロス量は約244万トンと推計されています。この方法を取り入れることで家庭での食品廃棄量を大幅に減らすことができます。
また、常に新鮮な食品を備蓄できるため、災害時でも安心して食料を確保できます。さらに、家計にも優しいのがポイント。期限切れで捨てる食品が減ることで、無駄な出費を抑えることが可能です。
このように、ローリングストック法は経済的で、かつ環境にも優しい備蓄法と言えるでしょう。
ローリングストック法を日常生活に取り入れる
ローリングストック法は、特別な準備や費用をかけずに実践できる備蓄方法です。普段の買い物から意識することで、災害時に備え、食品ロスを削減することができます。
具体的には、賞味期限が近い食品を積極的にメニューに取り入れ、計画的に消費することが重要です。たとえば、賞味期限が迫っているパスタや缶詰は、晩ごはんのメニューに組み込むなどして活用します。
また、賞味期限が長い食品を適切に保管することも大切です。適切な温度で保存し、湿気や直射日光を避けることで、食品の品質を保ちながらローリングストック法を実践することができます。
日々のちょっとした心がけが、食品ロス削減に繋がり、地球環境への配慮にもつながるのです。この方法を日常に取り入れることで、私たち一人一人が食品ロスの問題に対して積極的に取り組むことが可能になります。
食品を大切にし、無駄なく使うことは、単に経済的なメリットだけでなく、社会全体の持続可能な発展にも寄与するのです。
災害に備えて、備蓄すべき食品リスト
災害時の準備
災害時の備蓄として重要なのは、水や非常食など、最低限必要な食料を確保することです。
備蓄する食品は、以下のようなものを選びましょう。
水:1人あたり1日3リットル。最低3日分は備えておくと安心です。
食料:アルファ米、缶詰、レトルト食品、乾パン、エネルギーバーなど、長期保存が可能な食品を選びましょう。これらは賞味期限が長く、保存が容易であり、災害時に手軽に栄養を摂取できるため重宝します。
日用品:トイレットペーパー、ティッシュペーパー、マスク、消毒液など。
また、乳幼児や高齢者、持病のある方は、特別な食品の備蓄も忘れずに行ってください。
乳幼児:粉ミルク、ベビーフード、おむつなど。
高齢者:介護用食品、おむつ、常備薬など。
持病のある方:常備薬、医療用食品など
家族構成やライフスタイルに合わせて
備蓄食品を選ぶ際には、家族構成やライフスタイルに合わせた選択が重要です。
家族構成:人数が多いほど、多くの食料が必要
ライフスタイル:偏食がある場合は、その食材を多めに備蓄
例えば、小さな子供や高齢者がいる家庭では、噛みやすく消化に良い食品を選ぶと良いでしょう。また、アレルギーを持つ家族がいる場合は、その食物を避けた備蓄を心がけてください。一人暮らしの場合は、少量パックの食品や、調理が簡単なものが適しています。
家族の好みや健康状態を考慮しながら、バランスよく備蓄食品を選びましょう。
また、普段食べ慣れないものを備蓄しても、いざという時に食べられず、結局捨ててしまうことになりかねません。普段の食生活に合ったものを選ぶようにしましょう。
非常食と日常食
備蓄する食品には、大きく分けて「非常食」と「日常食」の2種類があります。
非常食:長期保存できるもの、調理が簡単なもの
日常食:普段食べているもの、ローリングストック法で備蓄
非常食は、災害発生直後に食べることを想定しています。長期保存できるものや、調理が簡単なものを選びましょう。一方、日常食は、災害発生からある程度時間が経過した後、救援物資が届くまでの期間に食べることを想定しています。
普段食べているものをローリングストック法で備蓄することで、飽きずに食べることができます。
ローリングストック法を取り入れることで、非常食を定期的に消費し、常に新鮮な備蓄を保つことができます。例えば、カンパンやビスケットはおやつとして、また缶詰やレトルト食品は忙しい日の夕食として利用可能です。
このように非常食を日常の食生活に組み込むことで、無駄なく備蓄を管理し、いざという時に備えることができます。日々の生活の中で備蓄食品を活用することが、効果的な備蓄法の一つです。
賞味期限管理のコツ!
賞味期限切れを防ぐ
ローリングストック法を実践する上で、最も重要なポイントは、賞味期限切れを防ぐことです。賞味期限切れの食品は、品質が低下し、食中毒の原因となる可能性があります。
賞味期限切れを防ぐためには、以下の方法が有効です。
購入時に賞味期限を確認する:備蓄品はできるだけ賞味期限が長い商品を選びましょう。
「先入れ先出し」を徹底する:新しいものを奥に、古いものを手前に置くことで、古いものから使い切ることができます。
賞味期限を記入する:購入した食品の賞味期限を、ラベルに記入しておくと、把握しやすくなります。
賞味期限管理アプリを活用する:スマートフォンアプリを使って、賞味期限を管理する方法もあります。
さらに、家族全員が賞味期限の位置を把握し、日常的に意識することも大切です。
定期的なチェック方法
備蓄品の賞味期限を管理するためには、定期的なチェックが不可欠です。月に一度は備蓄棚を整理し、賞味期限が近づいている食品を確認しましょう。
チェックを行う際には、以下の点を確認しましょう。
〇賞味期限切れになっていないか
〇外観に異常はないか
〇異臭はないか
賞味期限切れや外観や臭いに異常がある場合は、廃棄しましょう。また、賞味期限が近い食品は、日常の食事に取り入れるようにし、新たに購入する食品で補充します。
備蓄棚に賞味期限の一覧表を作成し、目に見える場所に貼ることで、期限切れを防ぐ手助けになります。この習慣化が、効果的な賞味期限管理の鍵です。
保存方法を適切に
備蓄食品の保存方法を適切に行うことで、賞味期限を延ばし、品質を保つことができます。食品の種類によって、適切な保存方法は異なりますが、一般的には以下の点に注意しましょう。
〇直射日光や高温多湿を避ける
〇密閉容器に入れて保存する
〇冷蔵庫や冷凍庫で保存する
これらの保存方法を守ることで、食品を長持ちさせ、いざという時に安心して食品を利用できます。正しい保存方法は、賞味期限管理の基本であり、災害時の安全な食料確保にも繋がります。
また、缶詰やレトルト食品などの加工食品は、常温保存できるものが多いですが、開封後は早めに食べるようにしましょう。
備蓄と節約を両立! ローリングストック法で賢く生活
賢い食材の選び方
ローリングストック法で節約しながら備蓄するためには、賢い食材の選び方が重要です。長期保存が可能で、かつ日常的に使える多目的な食材を選びましょう。
賞味期限が長いもの:長期保存できるものを選ぶことで、期限切れを防ぎ、無駄を減らすことができます。
普段使いできるもの:普段の食生活に取り入れられるものを選ぶことで、ローリングストック法がよりスムーズになります。
栄養価が高いもの:災害時には、栄養バランスが偏りがちです。栄養価の高いものを選ぶことで、健康維持に役立ちます。
具体的には、以下のような食材がおすすめです。
主食:アルファ米、パスタ、乾パン、缶パン、など
主菜:缶詰、レトルト食品、乾物、フリーズドライ食品など
副菜:野菜スープ、カット野菜、乾海苔、梅干しなど
補助食品:エネルギーバー、プロテイン飲料など
例えば、パスタや米、缶詰の野菜や魚は保存がきく上、さまざまな料理に使えます。また、季節のセールや割引を活用して、コストパフォーマンスの高い食材をまとめ買いするのも効果的です。
食品ロスを減らすためにも、家族の消費量を考え、必要な量だけを購入することが大切です。
収納と補充のコツ
備蓄品を効率的に収納し、適切に補充することはローリングストック法の成功の鍵です。
まず、備蓄スペースを整理整頓し、食品を種類ごとに分けて収納しましょう。賞味期限が近いものは前方に、新しいものは後方に置くことで、使うべき食材が一目でわかります。
収納スペースが限られている場合は、以下のような工夫も有効です。
デッドスペースを活用する:家具の下や冷蔵庫の上など、普段使っていないスペースを収納スペースとして活用しましょう。
スタッキングできる容器を使う:スタッキングできる容器を使うことで、収納スペースを効率的に活用できます。
賞味期限を記入する:それぞれの容器に賞味期限を記入しておくと、管理しやすくなります。
さらに、定期的に在庫をチェックし、必要なものをリストアップして補充する習慣をつけましょう。これにより、無駄な買い物を防ぎ、常に必要な食材を備えることができます。
家計に優しい備蓄法
ローリングストック法を取り入れることで、家計に優しい備蓄が可能になります。この方法では、賞味期限切れで食品を捨てることが減り、食費の節約につながります。
まとめ買いを活用する:特売やクーポンを利用して、まとめ買いをすると、お得に購入できます。
自家製保存食を作る:梅干しや漬物など、自家製保存食を作ると、費用を抑えることができます。
災害用補助金を活用する:自治体によっては、災害用備蓄品の購入に対して補助金を交付している場合があります。
ローリングストック法は、災害時の備えだけでなく、節約にもつながります。日常的な食費の管理と備蓄の両立は、賢い家計管理の一環と言えるでしょう。
備蓄食材を使った日常レシピ
加熱不要のレシピ
災害時には、電気やガスが止まって調理ができない場合があります。そんな時でも、加熱不要のレシピがあれば、簡単に食事を作ることができます。しかも、加熱不要で簡単に作れるレシピは、災害時だけでなく忙しい日常にも役立ちます。
☆ツナ缶と野菜のサラダ
【材料】
ツナ缶、カット野菜、マヨネーズ、塩コショウ
【作り方】
カット野菜をボウルに入れる。
ツナ缶の水気を切り、ボウルに加える。
マヨネーズと塩コショウで味を調える。
☆缶詰とクラッカーのサンドイッチ
【材料】
缶詰(鯖缶、イワシ缶など)、クラッカー、マヨネーズ、チーズ
【作り方】
クラッカーにマヨネーズを塗る。
缶詰の中身をクラッカーにのせる。
チーズを乗せて、もう一枚のクラッカーで挟む。
☆フルーツヨーグルト
【材料】 フルーツの缶詰、ヨーグルト
【作り方】 シロップ漬けのフルーツの缶詰を、ヨーグルトにかけるだけ。
手軽で健康的デザートになります。
温めるだけで食べられるレシピ
温めるだけで食べられるレシピは、災害時のストレスを軽減します。また、調理の手間が少なく、すぐに食事を用意することができるので、日常の忙しい時にも役立ちます。
☆缶詰スープ
【材料】
缶詰スープ、パン
【作り方】
缶詰スープを湯煎(またはレンジ)で温める。
パンを焼く。
温めたスープをパンと一緒に食べる。
☆レトルトカレー
【材料】
レトルトカレー、パックご飯
【作り方】
レトルトカレーとレトルトご飯を湯煎(またはレンジ)で温める。
ご飯にレトルトカレーをかけて食べる。
レトルトのカレーやシチューは、温めるだけで本格的な味わいが楽しめます。また、缶詰のビーンズやチリコンカンを温めて、トルティーヤにのせれば、手軽なメキシカン料理の完成です。
これらのレシピは、火を使わずに電子レンジやお湯で温めるだけで、美味しい食事が手軽に楽しめます。
加熱調理が可能なレシピ
加熱調理が可能なレシピは、備蓄食材を使っても、家庭での温かい食事を楽しむことができます。
☆ミートソースパスタ
【材料】
缶詰(レトルト)ミートソース、パスタ
【作り方】
パスタを茹でる。
ミートソースを温める。
パスタにミートソースをかけるだけで完成です。
あればパスタと一緒にカットした野菜を茹でると、栄養価がアップします。
盛り付けた後にチーズをかけると華やかになります。
☆缶詰ビーンズのメキシカンライス
【材料】
缶詰のビーンズ、パックご飯、タコシーズニング(またはチリパウダー)
【作り方】
パックご飯をレンジ(または湯煎)で温めた後、缶詰のビーンズとタコシーズニングを混ぜ合わせます。
よく混ざったら、暖かいメキシカンライスの出来上がりです。
日常で作るときは、炒めた肉類や野菜を一緒に混ぜるとボリュームがアップします。
これらのレシピは、あくまでも一例です。備蓄食材を使って、自分好みのレシピを見つけてみてください。
災害は予測不可能ですが、私たちの準備は可能です。
ローリングストック法を日常に取り入れ、賢く備えることで、不安な時代においても安心・安全な暮らしを守ることができます。
ローリングストック法を通して、災害に備える意識を高め、より豊かな生活を目指しましょう!
参考文献
消費者庁「食品ロスにしない備蓄のすすめ」
農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」
総務省消防庁「防災マニュアル」
- 【賞味期限は3年以上!】美味しい非常食を。お試し6種12食セット
- ”備えあれば憂いなし”という言葉がある様に、いざという時の為に備えておけば安心です。ごはんなら、ご高齢の方から小さい子供までいろんな人が食べることができるのもいいですね。
ロスゼロとは?
- フードロス削減、楽しい挑戦にしよう!
- 通販サイト「ロスゼロ」では、様々な理由で行先を失くした「フードロス予備軍」を、その背景やつくり手の想いと共に、たのしく届けています。