みなさんは、ほうれん草の赤い根元を捨てていませんか?
ほうれん草は栄養の宝庫です。特にその赤い根元に隠された驚くべき健康効果について、ご存じですか?
ほうれん草をよりおいしく、より健康的に食べるために、ぜひ一読してみてください。
ほうれん草の栄養分析
ほうれん草の栄養価を解明
ほうれん草・・・この緑色の野菜には、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているのです。そのため、ほうれん草は「栄養の宝庫」といわれています。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ほうれん草100gには、以下の栄養素が含まれています。
ビタミンA:1,000μg
ビタミンC:35mg
葉酸:180μg
ビタミンK:200μg
カリウム:300mg
鉄:3mg
カルシウム:30mg
これらの栄養素は、以下の健康効果が期待できます。
ビタミンA:視力や免疫力の維持
ビタミンC:風邪の予防や肌の健康維持
葉酸:赤血球の生成や胎児の発育
ビタミンK:血液の凝固や骨の健康維持
カリウム:高血圧の予防やむくみの解消
鉄:貧血の予防
カルシウム:骨や歯の健康維持
豊富なマンガンと健康効果
ほうれん草には、特にマンガンが豊富に含まれています。マンガンは、骨や血液、神経などの代謝に関わる重要なミネラルです。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ほうれん草100gには、マンガンが3.0mg含まれています。これは、成人男性の1日の推奨量の約2倍、成人女性の1日の推奨量の約1.5倍に相当します。
マンガンが不足すると、骨粗しょう症や貧血、糖尿病などのリスクが高まると考えられています。また、マンガンは、抗酸化作用にも優れているため、細胞の老化やがんの予防にも役立つと考えられています。
ほうれん草の部分別栄養素:葉と茎の扱い
ほうれん草は、葉と茎のどちらも食べることができます。
葉には、ビタミンCや葉酸、β-カロテンなどの栄養素が、茎には、カリウムやカルシウム、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。
葉は、茹でたり炒めたり、スープやサラダにしたり、さまざまな料理に活用できます。茎は、アク抜きをして茹でたり、炒めたり、煮物にしたり、すりおろしてソースやマヨネーズに加えたり、さまざまな料理に活用できます。
ほうれん草の栄養を効率よく摂るためには、葉と茎の両方をバランスよく食べることが大切です。
赤い根元の秘密
捨てないで!赤い部分も食べられます
ほうれん草の根元の赤い部分は、捨てる人が多いのではないでしょうか。では、なぜ、捨ててしまうのでしょう?
誤解に基づく捨て方:ほうれん草の赤い部分は、硬いと誤解されがちです。そのため、食感が悪いと思い込んで、料理に使わない人がいます。しかし、適切に調理すれば、この部分も十分に柔らかくなり、おいしく食べることができます。
えぐみや苦みが気になる:ほうれん草の赤い部分には、アクが含まれるため、えぐみや苦みが気になるという人もいます。しかし加熱すると苦みが軽減されるため、美味しく食べることができます。
見た目への配慮:一部の人は、ほうれん草の赤い部分が料理の見た目に影響を与えると考え、使用を避けます。ほうれん草の赤い部分は、葉や茎に比べて色がくすんでいるため、見た目が悪いと感じる人が多いようです。特に、伝統的な日本料理では、料理の色合いや見た目も重要視されるため、赤い部分を取り除くことがあります。
調理の習慣:多くのレシピや調理方法では、ほうれん草の葉の部分のみを使用し、茎や根元を取り除くよう指示しています。このような習慣が定着することで、根元を捨てることが一般的になっています。
しかし、この赤い部分にはアントシアニンのような有益な栄養素が含まれており、捨てるのは実際には栄養の無駄遣いになります。適切な調理法を用いれば、この部分も美味しく健康的に食べることが可能です。
ほうれん草の赤い部分を捨てずに、積極的に食べるようにしましょう。
ほうれん草の根元はなぜ赤いの?
ほうれん草の根元が赤いのは、主にその部分に含まれるアントシアニンという天然色素によるものです。アントシアニンは、多くの果物や野菜に見られる色素の一種で、赤、紫、青などの色を植物に与えます。
この色素は、植物が紫外線や寒さなどの環境ストレスから自身を守るために生成されます。
ほうれん草の根元部分が地面に近いため、紫外線の影響を受けやすく、その結果アントシアニンがより多く生成されることがあります。
また、アントシアニンは抗酸化作用があり、ほうれん草に健康上のメリットを提供する可能性も指摘されています。
この赤い部分は、単に色彩を与えるだけでなく、栄養価も高いため、食用としても価値があります。
特に冷たい地域や日当たりの悪い場所で育ったほうれん草では、この赤い色がより顕著になることがあります。
赤い部分の健康効果
実はこの赤い部分には、葉や茎と同様に、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ほうれん草の根元100gには、以下の栄養素が含まれています。
ビタミンA:1,000μg
ビタミンC:20mg
葉酸:100μg
ビタミンK:200μg
カリウム:200mg
カルシウム:30mg
これらの栄養素は、以下の健康効果が期待できます。
ビタミンA:視力や免疫力の維持
ビタミンC:風邪の予防や肌の健康維持
葉酸:赤血球の生成や胎児の発育
ビタミンK:血液の凝固や骨の健康維持
カリウム:高血圧の予防やむくみの解消
カルシウム:骨や歯の健康維持
このように、ほうれん草の根元にも、捨ててしまうにはもったいないほど、さまざまな栄養素が含まれているのです。
ほうれん草の選び方と保存方法
新鮮なほうれん草の選び方
ほうれん草は、スーパーや八百屋で手に入りやすい野菜です。新鮮なほうれん草を選ぶポイントは、以下のとおりです。
葉や茎がみずみずしく、しなやかなものを選ぶ。
葉先が黄色く変色していないものを選ぶ。
根元がしっかりしていて、ちぎれにくいものを選ぶ。
最も新鮮なほうれん草の葉は、深い緑色をしており、葉にハリと光沢があります。また、葉がしっかりと密集しているもの、茎の切り口が乾燥していないものを選ぶことが大切です。
ほうれん草の葉に黄色い斑点や穴がある場合は、鮮度が落ちている可能性があるため避けましょう。
また、根元がしっかりしていて、ちぎれにくいものを選ぶことで、長持ちする可能性が高くなります。
ほうれん草の上手な保存方法
ほうれん草は、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。保存方法は、以下のとおりです。
ほうれん草の根元を切り落とす。
ほうれん草を水でよく洗う。
水気をよく拭き取る。
ほうれん草をキッチンペーパーで包む。
ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存する。
ほうれん草の根元を切り落とすことで、水分の蒸発を防ぐことができます。また、水気をよく拭き取ることで、カビの発生を防ぐことができます。
ほうれん草をキッチンペーパーで包むことで、水分の蒸発を防ぎ、乾燥を防ぐことができます。ポリ袋に入れて保存することで、乾燥や他の食材からのにおいを防ぐことができます。
このとき、ほうれん草を密封しすぎると蒸れてしまうので注意が必要です。また、茎と葉を分けて保存することで、それぞれの部分が最適な状態で保たれます。
このように保存することで、1週間程度は新鮮な状態で保存することができます。ほうれん草の根元は、アクが強く、そのまま保存すると、変色や腐敗が早くなります。そのため、保存する場合は、必ず切り落とすようにしましょう。
切り落とした根元はあく抜きをして、そのまま食べたり、料理に使うことができます。
冷凍保存もできます
ほうれん草を冷凍する際は、生のまま冷凍するよりも、先に茹でてから冷凍する方がおすすめです。
茹でることで、ほうれん草の色と栄養素が保たれやすくなり、冷凍時の質感も良くなります。
また、茹でることにより、ほうれん草に含まれる酵素活性が抑制され、風味や栄養価の劣化を防ぐことができます。
ほうれん草を冷凍する手順は以下の通りです。
茹でる:ほうれん草を大量のお湯で1~2分茹でます。あく抜きのために、お湯に少し塩を加えることもできます。
冷水で冷ます:茹でたほうれん草を冷水にさっとくぐらせ、色を鮮やかに保ちます。
水気を切る:冷ましたほうれん草をよく水切りし、余分な水分を取り除きます。
適量に分ける:使用する際に便利なように、食べやすい量に分けてから冷凍します。
冷凍保存:フリーザーバッグや容器に入れて、空気を抜いてから冷凍庫に入れます。
根元についても、同様の方法で冷凍保存することができます。根元部分は少し硬いので、茹でる時間を少し長めに取ると良いでしょう。
このようにして冷凍保存されたほうれん草は、数ヶ月間鮮度を保つことができます。使用する際は自然解凍し、炒め物やスープ、サラダなどに加えると便利です。
ほうれん草のおいしい調理テクニック
あく抜き
ほうれん草はアクが強いため、そのまま食べてしまうと、えぐみや苦みが感じられます。そのため、調理前にあく抜きを行うのが一般的です。
あく抜きの方法は、以下のとおりです。
ほうれん草をよく洗う。
根元を縦に切って、十字に切れ目を入れておく。
塩水につけて、揉み洗いする。
水でよく洗い流して、あく抜き完了。
塩水につけて揉み洗いすることで、ほうれん草に含まれるアクが溶け出します。また、水でよく洗い流すことで、塩分を落とすことができます。
あく抜きをする時間は、ほうれん草の量や大きさによって調整してください。一般的には、1~2分程度あく抜きを行うと、えぐみや苦みが軽減されます。
また、根元を切り落とす方法もあります。
根元を切り落とすことで、あくが出る部分を取り除くことができます。
切り落とした根元は、あく抜きして、そのまま食べることができます。あく抜きの方法は葉や茎と同じです。
茹で方とレンジの活用
ほうれん草は、茹でて食べるのが一般的です。茹でることで、アク抜きの効果も高めることができます。
茹で方のポイントは、以下のとおりです。
沸騰したたっぷりのお湯にほうれん草を入れて、約1分茹でる。
ざるに上げて、冷水で冷やす。
沸騰した湯にほうれん草を入れることで、アクが溶け出しやすくなります。また、ざるに上げて冷水で冷やすことで、色鮮やかに仕上がり、栄養素の流失も抑えられます。
また、ほうれん草はレンジ調理も可能です。
ほうれん草を耐熱皿に入れて水を少し加え、ラップをかける。
電子レンジで600Wで約2分加熱する。
レンジで調理すると、時短で調理することができます。また、茹でたほうれん草よりも、シャキシャキとした食感に仕上がります。
この方法は、忙しい朝の準備や簡単な夕食に特に便利です。
なぜ水にさらすのか
ほうれん草を茹でた後や、レンジで加熱した後には、水にさらします。
水にさらすことで、余分なアクや塩分を落とすことができます。また、ほうれん草の緑色を鮮明に保ち、ビタミンCなどの熱に敏感な栄養素を守ります。
熱い水からすぐに冷水に移すことで、調理過程で失われがちなビタミンCを保持し、ほうれん草の栄養価を最大限に引き出します。
さらに、この急冷プロセスにより、ほうれん草が水分を吸収することで、シャキシャキとした食感に仕上がり、サラダやおひたしといった料理に最適な状態になります。
おすすめレシピ
簡単おすすめほうれん草レシピ
忙しい日常でも簡単に作れるほうれん草のレシピはたくさんあります。
ほうれん草のレンジ蒸しは、ほうれん草のシャキシャキとした食感と、ほうれん草本来の甘みが楽しめます。また、アク抜きが不要なので、手軽に作ることができます。
ほうれん草のガーリックソテーは、にんにくの香りが食欲をそそります。また、ベーコンやツナ、チーズなどを加えて、ボリュームアップしたり、醤油やオイスターソース、豆板醤などを加えて、味付けをアレンジしたりすることもできます。
☆ほうれん草のレンジ蒸し
【材料】
ほうれん草 1束
【作り方】
ほうれん草を適当な大きさに切る。
耐熱皿にほうれん草を並べ、ラップをかける。
電子レンジで600Wで約2分加熱する。
冷水にさらして、水気をしっかりと絞り、器に盛り付ける。
☆ほうれん草のガーリックソテー
【材料】
ほうれん草 1束
にんにく 1片
バター 大さじ1
塩 少々
こしょう 少々
【作り方】
ほうれん草は根元を落としてよく洗い、食べやすい大きさに切る。にんにくは薄切りにする。
フライパンにバターを入れて熱し、にんにくを炒める。
にんにくの香りが立ったら、ほうれん草を加えて炒める。
ほうれん草に火が通ったら、塩、こしょうで味を調える。
これらのレシピは、調理時間が短く、手軽に栄養豊富な食事を作ることができます。
栄養満点の食べ方
ほうれん草の卵とじは、ほうれん草の栄養素を効率よく摂取できるレシピです。
ほうれん草のサラダは、新鮮な葉をそのまま使い、ビタミンをたっぷりと摂取できます。ドレッシングにはレモン汁を加えると、ビタミンCが鉄分の吸収を助けてくれます。
また、ほうれん草のスムージーは、果物やヨーグルトと一緒にミキサーで混ぜるだけで、栄養価が高く、飲みやすい健康ドリンクになります。
☆ほうれん草の卵とじ
【材料】
ほうれん草 1束
卵 2個
塩 少々
【作り方】
ほうれん草を茹でて、水気を切る。
フライパンに卵を溶き、塩を加えて炒める。
ほうれん草を加えてさっと炒めたら、完成。
☆ほうれん草のサラダ
【材料】
ほうれん草 1束
塩 少々
オリーブオイル 大さじ2
レモン汁 小さじ1
塩こしょう 少々
【作り方】
ほうれん草は根元を落として洗い、食べやすい大きさに切る。
ボウルにほうれん草、塩を入れ、よくもんでアク抜きをする。
10分ほどアク抜きしたら、水気をよく絞る。
ボウルにオリーブオイル、レモン汁、塩こしょうを入れて混ぜ、ドレッシングを作る。
ドレッシングにほうれん草を加えて、軽く和える。
☆ほうれん草のスムージー
【材料】
ほうれん草 半束
牛乳 100ml
バナナ 1本(100g)
はちみつ 小さじ1/2(お好みで)
【作り方】
ほうれん草は根本を落として洗い、食べやすい大きさに切る。
バナナは1cm幅くらいに切る。
ミキサーにほうれん草、牛乳、バナナ、はちみつ(あれば)を入れて、なめらかになるまで撹拌する。
これらの食べ方は、ほうれん草の栄養を手軽に摂取できる方法です。
人気のほうれん草レシピ
ほうれん草のおひたしは、日本の伝統的な料理であり、シンプルながらほうれん草の味をしっかり楽しめます。ほうれん草のシャキシャキとした食感が楽しめるレシピです。
ほうれん草のナムルはさっぱりとした味わいで、簡単にでき、お弁当やおつまみにもおすすめです。
ほうれん草とベーコンのクリームパスタは濃厚なクリームソースとほうれん草の組み合わせがよく、大人から子どもまで人気があります。
☆ほうれん草のおひたし
【材料】
ほうれん草 1束
だし汁 大さじ2
しょうゆ 小さじ1
かつお節 適量
【作り方】
ほうれん草はよく洗い、食べやすい大きさに切る。
ほうれん草を茹でて、水気を切る。
だし汁、しょうゆを鍋に入れて沸騰させ、ほうれん草を加えてさっと煮る。
器に盛り、かつお節をふりかける。
☆ほうれん草のナムル
【材料】
ほうれん草 1束
ごま油 大さじ2
ポン酢 大さじ2
白ごま 大さじ2
かつお節 適量
【作り方】
ほうれん草は根元を落として洗い、食べやすい大きさに切る。
ほうれん草を茹でて、水気を切る。
ボウルにほうれん草、ごま油、ポン酢、白ごまを入れてよく混ぜ合わせる。
かつお節をふりかけて、できあがり。
☆ほうれん草のクリームパスタ
【材料(2人分)】
パスタ 160g
ほうれん草 1/2束
ベーコン 2枚
バター 大さじ1
小麦粉 大さじ1
牛乳 200ml
コンソメ 小さじ1
塩 少々
こしょう 少々
【作り方】
パスタは袋の表示に従って茹でる。
ほうれん草は根元を落として洗い、食べやすい大きさに切る。ベーコンは食べやすい大きさに切る。
フライパンにバターを入れて熱し、ベーコンを炒める。
ベーコンに火が通ったら、ほうれん草を加えて炒める。
ほうれん草に火が通ったら、小麦粉を加えて粉っぽさがなくなるまで炒める。
牛乳を加えてひと煮立ちさせ、コンソメ、塩、こしょうで味を調える。
茹で上がったパスタを加えて、ソースとよく絡める。
これらのレシピは、ほうれん草の美味しさを最大限に引き出し、多くの人に支持されるメニューです。
いかがだったでしょうか?
ほうれん草は赤い根元から茎、葉っぱ、いずれも多くの栄養素が含まれた素晴らしい野菜です。
ほうれん草を調理するときは、赤い根元も捨てずに、おいしくいただきましょう。
ロスゼロとは?
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