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冬の必需品!使い捨てカイロの破棄と再利用

公開日: 更新日:2024.01.31
冬の必需品!使い捨てカイロの破棄と再利用

冬の寒さを和らげる小さなヒーロー、使い捨てカイロ

実は、使い捨てカイロはただ捨てるのではなく、正しい方法で処理する必要があります。また、ちょっとした工夫で再利用することも可能です。

日々の生活でできる環境への配慮について考えてみましょう。


使い捨てカイロの仕組み

インスタントカイロ

使い捨てカイロができるまで

使い捨てカイロは、私たちの冬の寒さ対策に欠かせない便利なアイテムです。

使い捨てカイロは、主に以下の5つの材料で構成されています。
鉄粉

塩化ナトリウム(食塩)
バーミキュライト
活性炭

これらの材料は、不織布の袋に入れられて商品化されています。

これらの成分は、空気と反応することで熱を発生させるため、カイロは袋を開封すると温かくなります。
使い捨てカイロの製造には精密な計算と質の高い素材選びが求められ、安全性にも細心の注意が払われています。


熱の発生メカニズム

使い捨てカイロが温かくなる秘密は、その中の鉄粉が酸素と化学反応を起こすことにあります。この過程で酸化鉄が生成され、この反応は発熱反応と呼ばれます。

開封すると、カイロ内の鉄粉が空気中の酸素と反応し、ゆっくりと熱を発生させます。
カイロ内部の温度は、約50℃~60℃に達します。この温度は、人体にとって心地よい温かさであり、長時間持続します。

カイロの持続時間や温度は、鉄粉の量や粒度、空気との接触度によって調節されています。


鉄粉と塩類の役割

使い捨てカイロの熱を生み出す主な成分は鉄粉です。
鉄粉は、酸化反応を起こす物質です。鉄粉の表面積が大きいほど、酸素と接触する面積が大きくなり、酸化反応が促進されます。そのため、カイロには細かい鉄粉が使用されています。

塩類は、塩類は、酸化反応を促進する触媒の役割を果たします。塩類を加えることで、鉄粉の酸化速度が上がり、カイロの温かさが長持ちします。

また、他の成分もそれぞれ大切な役割を果たしています。

活性炭は熱を均等に分散させ、カイロ全体を均一に温めることに寄与しています。
バーミキュライトは、断熱性と吸湿性に優れた素材です。そのため、カイロ内部の熱を逃さず、長時間温かさを保つことができます。

これらの成分の組み合わせにより、使い捨てカイロは効率的に熱を発生させ、私たちの体を温めることができるのです。


使い捨てカイロの正しい捨て方

カイロの捨て方

燃えるゴミ? 燃えないゴミ?

使い捨てカイロを捨てる際、最も大きな疑問は「燃えるゴミか、燃えないゴミか」という点です。

この答えは自治体によって異なります。

多くのカイロには鉄粉が含まれているため、これは金属類として「燃えないゴミ」としている自治体が多くあります。
一方で、塩類、活性炭、バーミキュライトなどが含まれており、これらは「燃えるゴミ」として判断されるため、使い捨てカイロも「燃えるゴミ」としている自治体も多いです。

そのため、最終的な判断はお住まいの自治体のゴミ分別ルールに従うことが重要です


地域別分別方法の確認

使い捨てカイロの処分方法は、地域によって大きく異なります。これは、各自治体が独自のゴミ処理施設やルールを持っているためです。

お住まいの自治体の分別方法は、以下の方法で確認できます。

【自治体のホームページを確認する】
多くの自治体のホームページには、ごみの分別方法に関する情報が掲載されています。

【ごみ収集カレンダーを確認する】
ごみ収集カレンダーには、各ごみの収集日や分別方法に関する情報が掲載されています。

【自治体に問い合わせる】
ごみの分別方法がわからない場合は、自治体に直接問い合わせることもできます。

自分が住む地域の分別方法を確認するには、自治体の公式ウェブサイトやゴミ分別ガイドを参照するのが最も確実です。また、市町村の清掃部門に直接問い合わせることも有効です。

正しい分別は、環境保護だけでなく、地域社会の円滑なゴミ処理システムにも貢献します


カイロ処理の注意点

使い捨てカイロを捨てる際には、いくつかの注意点があります。

【完全に冷めてから捨てる】
カイロは発熱している状態で捨てると、他のゴミとの反応で火災の原因となる可能性があります。必ず完全に冷めてから捨てるようにしましょう。

【中身を袋から出さない】
カイロの中身は、鉄粉や活性炭などの細かい粒子状の物質です。中身を袋から出すと、周囲に散乱して回収が困難になります。また、場合によっては怪我のリスクがあります。

カイロのパッケージに記載されている処分方法も確認しましょう


未使用カイロの処分

未使用のカイロの処分方法には特別な注意が必要です。

未使用のカイロは、中の成分が反応していないため、一見すると無害に見えますが、誤って燃えるゴミに出すと発熱して火災の原因になることがあります。そのため、未使用のカイロは、通常は燃えないゴミとして処理することが推奨されています。

ただし、こちらも自治体のルールに従い、正しい分別方法を確認することが重要です。


カイロ再利用のコツ

カイロ再利用

安全な再利用方法

使い捨てカイロの再利用を考える際、最も重要なのは安全性です。

【完全に冷めてから再利用する】
カイロは、発熱している状態で再利用すると、火傷や低温火傷の原因となる可能性があります。必ず完全に冷めてから再利用するようにしましょう。
また、冷えたカイロを再利用する際は、直接皮膚に触れないように注意が必要です。

【中身を袋から出さない】
カイロの中身は、鉄粉や活性炭などの細かい粒子状の物質です。中身を袋から出すと、周囲に散乱して回収が困難になります。また、中身の粉塵が空気中に拡散し、呼吸器に悪影響を及ぼす可能性もあります。

【破損や膨張していないカイロのみ再利用する】
破損や膨張しているカイロは、内部の化学物質が漏れる可能性があります。再利用は避け、廃棄するようにしましょう。

再利用する際は、カイロをそのままの形で使用し、目的に応じて安全に活用しましょう。


再利用できるカイロの種類

すべての使い捨てカイロが再利用できるわけではありません。再利用できるカイロは、以下の2つの種類です。

【貼らないカイロ】
貼らないカイロは、衣服の中にカイロを入れて使用するタイプです。カイロ本体に直接触れないため、破損や膨張しにくく、再利用しやすいです。

【繰り返し使えるカイロ】
繰り返し使えるカイロは、充電や電子レンジで温めて再利用できるタイプです。使い捨てカイロよりも環境負荷が少なく、経済的です。

再利用を考える際は、カイロのタイプを確認し、製品の指示に従って使用しましょう。


カイロの再利用アイデア

使い捨てカイロは、温める以外にもさまざまな用途で再利用できます。

【消臭剤】
カイロの中に入っている活性炭には、消臭効果があります。使用済みカイロを靴箱や冷蔵庫に入れておくと、ニオイを抑えることができます。

【除湿剤】
カイロの中に入っているバーミキュライトには、湿気を吸収する効果があります。使用済みカイロをクローゼットに入れておくと、湿気を取り除き、カビやダニの発生を防ぐことができます。

除湿剤、消臭剤としての使用済みカイロは、適宜交換しましょう。
〇吸湿・消臭効果の低下:使用済みカイロの主な成分である鉄粉は、空気中の湿気や悪臭成分を吸収する能力があります。ただし、この効果は時間と共に減少します。湿気や臭いが取れなくなったと感じた時が交換時期の目安です。
〇重量の変化:カイロが湿気を吸収すると、その重量が増加します。使用前と比較して明らかに重くなった場合、吸湿能力が低下している可能性があります。
〇見た目の変化:カイロが湿気や汚れを吸収すると、色や質感に変化が現れることがあります。変色やカビの発生は、交換時期のサインです。
〇使用期間の目安:一般的に、使用済みカイロの除湿や消臭効果は数週間から数ヶ月程度持続します。使用環境にもよりますが、数ヶ月経過後は交換を検討することをお勧めします。

これらのポイントを参考に、定期的に使用済みカイロの状態を確認し、必要に応じて交換するようにしましょう。
また、カイロの再利用はあくまで暫定的な措置であり、本来の除湿剤や消臭剤の性能には及ばないことを理解しておくことも重要です。

【保冷剤】
使い捨てカイロをビニール袋に入れ、冷凍庫で 2 ~ 3 時間冷やすと、保冷剤として使用できます。お弁当やお出かけ時の飲み物などを冷やすのに役立ちます。
ただし、カイロを冷凍庫で冷やしすぎると破裂する可能性があるため、注意が必要です。また冷却したカイロを直接肌に触れないようにしましょう。使用後は、カイロを完全に乾燥させてから再利用しましょう。

ただし、これらの再利用方法を採用する際は、カイロの外部袋が破損していないことを確認し、安全に注意して使用してください。


環境に優しいカイロ選び

白金カイロ

環境負荷の低い使い捨てカイロ

近年、環境への負荷を意識した製品選びが重要視されています。使い捨てカイロも例外ではありません。
環境に優しい使い捨てカイロを選ぶ際には、その成分や製造過程に注目しましょう。

【素材】
カイロの素材には、天然素材やリサイクル素材、生分解性の高い素材や、環境に害の少ない化学物質を使用したものがおすすめです。

【製造過程】
製造過程でCO2排出量が少ないカイロを選ぶと、環境負荷を減らすことができます。エコ認証を受けた製品や、持続可能な資源を用いたカイロは、環境保護に貢献する選択と言えるでしょう。

パッケージに記載された環境関連の情報をチェックし、より環境に配慮した商品を選ぶことが大切です。


使い捨てカイロのリサイクル

使い捨てカイロのリサイクルは、環境保護において重要な役割を果たします。
使用済みのカイロは、適切に処理されれば、鉄粉や活性炭などの成分を再利用することが可能です。

リサイクル可能なカイロは、以下の2つの種類です。
〇金属製の部品が入っていないカイロ
〇指定された回収場所に持ち込めるカイロ

例えば、鉄粉は金属リサイクルの資源として活用されることがあります。また、活性炭は土壌改良材や濾過材として再利用できる可能性があります。

これらのリサイクルプロセスは、廃棄物の減少に寄与し、持続可能な消費を促進します。消費者としては、リサイクル可能なカイロを選ぶことで環境に配慮することができます。

お住まいの自治体でカイロのリサイクルを実施している場合は、ぜひ利用してみてください。


エコカイロの種類と特徴

エコカイロは、環境に優しい使い捨てカイロの代替品として注目されています。

【充電式カイロ】
充電式カイロは、繰り返し充電して使用できるカイロです。電池式カイロよりもランニングコストを抑えることができます。

【電子レンジカイロ】
電子レンジカイロは、電子レンジで温めて繰り返し使用できるカイロです。手軽に温めることができ、電気代も節約できます。

【湯たんぽカイロ】
湯たんぽカイロは、お湯を入れて繰り返し使用できるカイロです。じんわりと温まるのが特徴です。

これらの製品は使い捨てカイロと比較して、環境への影響が少なく、経済的な利点もあります。
エコカイロの選択は、持続可能な消費行動の一環として有効です。



使い捨てカイロをより環境に優しい方法で使用し、処分することで、持続可能な未来への一歩を踏み出すことができます。

今年の冬は、カイロを賢く使って、快適でエコな冬を過ごしましょう!






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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。