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こだわりのベーカリーパン。保存とリベイクの秘訣

公開日: 更新日:2024.02.26
こだわりのベーカリーパン

お店の前を通ると、ふわっと漂うパンの香り。ついつい引き寄せられてしまうベーカリー。宝石のように輝くパンたちは、見ているだけで心が躍ります。

しかし、せっかく買ったパンも、保存方法によってはすぐにパサパサになったり、カビが生えたりしてしまいます。

そこで、こだわりのベーカリーパンをもっと楽しむための、保存とリベイクの秘訣をご紹介します。


職人技が光る:こだわりのパン作り

生地へのこだわり

生地へのこだわり:厳選小麦と自家製酵母

パン作りの心と魂は、その生地にあります。

特に、ベーカリーの職人たちは、パンの風味と質を左右する小麦粉の選定に格別の注意を払います。多くのベーカリーでは、パンの特性に合わせて、硬質小麦や軟質小麦など、さまざまな種類の小麦を厳選しています。

また、独自に育てた自家製酵母を使用することで、市販のものにはないユニークな風味と柔らかな食感を生み出しています。自家製酵母は発酵時間が長くなることが多いですが、それによって生地はより豊かな味わいを帯び、消化しやすくなるとされています。


手間暇かけた製法:発酵と焼きの絶妙なバランス

パン作りの過程で最も重要なのが、発酵と焼きの工程です。この二つのバランスを如何に絶妙に取るかが、パンの品質を大きく左右します。

発酵は生地が持つ風味を引き出し、柔らかくふっくらとさせる重要なステップです。職人たちは、温度や湿度を細かく調整しながら、生地が最適な状態になるまで丁寧に発酵させます。
焼成においては、外はカリッと中はもっちりとした理想の食感を出すために、オーブンの温度や時間に細心の注意を払います。

このようにして、手間暇かけた製法で、一つひとつのパンにこだわりが生まれます。


季節の食材で特別な味わい

ベーカリーのパンに深みとバリエーションを加える方法の一つが、季節の食材を使ったレシピの開発です。

春には新鮮な苺を使ったスイーツパン、夏にはトマトやバジルを生かした惣菜パン、秋にはかぼちゃや栗を使ったパン、冬にはシナモンやリンゴを取り入れた温かみのあるパンなど、季節ごとに変わる食材を用いることで、年間を通して顧客に新鮮な驚きを提供します。
これらの食材は、その時期ならではの風味と香りを持ち、パンを特別なものに変えてくれます。

季節の食材を使うことは、地元の生産者を支援し、食材の持つ自然な味わいを大切にするベーカリーの姿勢を示すことにも繋がります。


ベーカリーパン賞味期限の秘密

ベーカリーパン材料のこだわり

ベーカリーのパン、賞味期限の基準

賞味期限の基準を設定する際、ベーカリーは多くの要素を考慮します。

主に、使用する原材料、製造方法、および保存方法が賞味期限を決定する上で重要な役割を果たします。自家製パンや職人が作るパンは、保存料をほとんどまたは全く使用しないため、市販のパンに比べて賞味期限が短いことが一般的です。

ベーカリーは、パンが最高の味と品質を保つ期間を基に賞味期限を設定し、これは通常、製造後数日以内です。ベーカリーが設定する賞味期限は、パンが最も美味しく食べられる期間を基にしており、この期間を過ぎるとパンの風味や食感が低下する可能性があります。

賞味期限の設定には、消費者に最高の食体験を提供するというベーカリーのこだわりが反映されています。


添加物の影響:賞味期限と安全性のバランス

市販のパンには、賞味期限を延ばすために添加物が使用されることがあります。これらの添加物には、防カビ剤や保存料が含まれ、パンを新鮮に保つ役割を果たします。しかし、添加物の使用には消費者の安全性に対する懸念も伴います。

そのため、多くのベーカリーでは、消費者の健康を考慮し、可能な限り自然な材料を使用したパン作りを心がけています。賞味期限を若干短く設定することで、添加物の使用を減らし、より安全で健康的なパンを提供する取り組みが見られます。

消費者は、パンを選ぶ際には成分表示や賞味期限を確認し、自分の健康とパンの質を天秤にかける必要があります。


ベーカリーパンの保存術

保存方法

常温保存のコツとは

ベーカリーパンを常温で保存する際は、パンの種類と水分量に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

一般的に、ハード系のパンは外側が硬く、内部の水分が少ないため、空気に触れる面積を減らして乾燥を防ぐことが長持ちさせるコツです。常温保存では布袋や紙袋に入れるのが良いでしょう。

一方、菓子パン総菜パンなどの水分量が多いパンは、密閉容器やプラスチックバッグに入れ、乾燥とカビを防ぎます。クリームやフルーツの入った菓子パンや総菜パンは、室温が高い場合は密閉容器に入れて、冷蔵保存が向いています。

しかし、全てのパンが同じ方法で保存できるわけではないため、購入時に店員さんに適切な保存方法を尋ねるのも一つの手です。

常温保存は、パンを短期間で消費する場合に適しています。


冷凍でフレッシュを長持ち

パンを長期間保存したい場合、冷凍保存が最適な解決策となります。

特に、切り分けたパンは小分けにして冷凍することで、必要な分だけを解凍して食べられるため便利です。冷凍する前にパンを個別に、しっかりとラップで包み、さらに密閉できる袋に入れることで、冷凍焼けや味の劣化を防ぐことができます。

解凍は自然解凍やトースターを使って行い、フレッシュな味わいを取り戻すことが可能です。この方法は、ハード系パンだけでなく、菓子パンや総菜パンにも適しており、パンの美味しさを長期間保つことができます。


カビを防ぐ保存方法

パンの保存において最も注意したいのがカビの発生です。カビを防ぐためには、パンを保存する環境の湿度を低く保つことが重要です。

具体的には、パンを密閉できる容器に入れ、湿度が高くなりやすい場所を避けて保存します。
また、パンを購入したらなるべく早めに消費する、または冷凍保存するなどして、カビのリスクを減らすことが大切です。
さらに、保存する際はパン同士が触れ合わないように間隔を空けることで、通気性を良くし、カビの発生を抑えることができます。

これらの方法を実践することで、パンを美味しく長持ちさせることが可能になります。


美味しさ長持ちポイント

適切な保存方法に加えて、以下の点に注意することで、パンをより美味しく長持ちさせることができます。

パンを冷ましてから保存する:パンが温かいうちに保存すると、水分が蒸発してパサパサになります。冷めるまで容器やビニールは閉じずにおきましょう
パンを触る前に手を洗う:パンに付着した菌が繁殖し、カビの原因になります。
パンを切るときは清潔なナイフを使う:ナイフに付着した菌がパンに移り、カビの原因になります。
直射日光や高温多湿を避ける:パンは光や熱に弱いので、直射日光や高温多湿の場所は避けましょう。
密閉容器に入れる:パンは乾燥するとパサパサになるので、密閉容器に入れて保存しましょう。
パンは早めに食べる:パンは時間が経つにつれて、水分が蒸発してパサパサになり、風味が劣化します。


ベーカリーのパン種類別比較:賞味期限と保存方法

いろいろなパンベーカリーで扱うパンの種類によって、賞味期限や保存方法が異なります。主なパンの種類とそれぞれの保存方法、賞味期限の目安を紹介します。

食パン

食パンは湿度が高くない涼しい場所で保存します。未開封の場合は室温保存可能です。開封後、または切り分けた後は、乾燥を防ぐためビニール袋などに入れて冷蔵庫で保存すると良いでしょう。

賞味期限の目安は、室温で2~3日、冷蔵保存で約1週間、冷凍保存で約1~2ヶ月です。


ハード系パン(バゲット、カンパーニュなど)

乾燥を防ぎつつ、外側のカリカリ感を保つため、紙袋に入れて保存するのがおすすめです。長持ちさせたい場合はスライスして冷凍保存も可能です。

賞味期限の目安は、室温で1~2日。冷凍保存で約1ヶ月です。


菓子パン

水分量が多く、クリームやフルーツなどの具材が入っているため、カビや劣化が早いです。未開封であれば室温での保存が可能ですが、開封後は冷蔵庫での保存をおすすめします。

賞味期限の目安は、室温で約1~2日、冷蔵保存で約2~3日です。できるだけ早めに食べましょう。


総菜パン

具材によって変わりますが、肉や野菜を含むものは特に早めに消費するか、冷蔵で保存しましょう。開封後は冷蔵庫で保存し、早めに食べきるようにしましょう。マヨネーズや卵を使ったパンは、常温で1日程度しか日持ちしません。できるだけ当日に消費しましょうう。

賞味期限の目安は、室温で1日、冷蔵保存で約2~3日です。


美味しいリベイク法

パンのリベイク法

パンの種類別リベイク方法

ベーカリーで買ったパン、当日食べきれなかった場合は、リベイク(再加熱)して美味しく食べるという方法があります。

◎ハード系パン
トースターで表面を軽く焼き、その後オーブンでじっくりと温めると、外側はカリッと、内側はモチモチとした食感になります。

◎菓子パン
トースターで加熱すると、クリームやフルーツが温まって美味しくなります。ただし、焦げやすいので注意が必要です。アルミホイルを被せると、焦げずに温めることができます。

◎惣菜パン
電子レンジで温めると、具材も温まって美味しくなります。ただし、パン生地が柔らかくなりやすいので、様子を見ながら加熱しましょう。

菓子パンや総菜パンは、トースターや電子レンジで加熱すると良いでしょう。トーストする場合は、表面がカリッとするまで軽く焼き、電子レンジを使用する場合は、水分が飛ばないようにするためにパンに水を少し振ってから加熱すると良いです。

オーブンやトースターは、パンを入れる前に予熱してくださいね。リベイク時のパンのパサつきを防ぐことができます。

このように加熱方法をパンの種類に合わせることで、リベイクしたパンをより美味しく楽しむことができます。


風味アップ:水蒸気や霧吹きを活用

パンをリベイクする際、その風味をより一層引き立てる方法の一つが、水蒸気や霧吹きを活用することです。トーストスチーマーを使うのもおすすめです。

特にハード系パンをオーブンで温める前に、表面に軽く水を霧吹きすると、パンがオーブン内の高温で水分を吸収し、焼きたてのような外はカリッと中はもっちりとした食感を再現できます。また、電子レンジで加熱する際にも、パンに水を振りかけるか、濡らしたペーパータオルをパンにかぶせると、水分がパンの中に閉じ込められ、ふんわりとした食感を保つことができます。

この簡単な工夫により、パンの風味をグレードアップさせることが可能です。


冷凍パンの美味しい解凍方法

冷凍したパンを解凍する方法にはいくつかありますが、パンの質感を損なわずに美味しく解凍するには、適切な方法を選ぶ必要があります。

自然解凍:冷蔵庫でゆっくりと解凍する。パンが均等に解凍され、焼きたてのような風味を保つことができます。
電子レンジ解凍:弱めの設定で様子を見ながら解凍する。パンに水を少し振りかけてから加熱すると、ふんわりとした食感を保ちながら解凍することができます。
トースター解凍:冷凍パンのままトースターで加熱すると、外はカリッと、中はふっくらと仕上がります。

解凍後は、パンの種類に合った方法でリベイクすると、より美味しくいただけます。



素材や製法にこだわったパンは、添加物に頼らずとも美味しさを保ちます。
適切な保存方法とリベイク方法をマスターすれば、パンを最後まで美味しく味わうことができます。

ぜひ、パンを大切に味わい、豊かな食卓を楽しんでください。







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この記事を書いた人

村上

サステナブルライターとして、SDGsや生活の知恵を発信しています。育児をしながら、子どもと一緒に地球に優しい生活を目指し中。趣味は料理と美術館巡り。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。