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食品ロス削減はアプリで簡単・便利に

公開日: 更新日:2024.11.11
ZEROWASTE表示がされた画面

実は、私たちが出すごみの約3割が食品ロスなんです。
そんな食品ロスを簡単に減らせる方法があるって知っていましたか?それが、食品ロス削減アプリです。

このブログでは、フードシェアリングやレシピ提案など、さまざまな機能を持つ食品ロス削減アプリについてご紹介します。
食品ロス削減法の解説や、AIを活用した次世代アプリの可能性についても深堀り。

スマホひとつで、手軽に食のムダをなくす方法を知りたい方は、ぜひ読んでみてください。


食品ロス削減アプリの概要

シェアをイメージしたスマホ

スマホで簡単フードレスキュー

近年、世界中で深刻化している食品ロス問題。私たちの身近なところでも、冷蔵庫の奥に忘れられた食材や、賞味期限が近い食品など、さまざまな形で食品ロスが発生しています。そんな食品ロスを減らすために生まれたのが、食品ロス削減アプリです。

食品ロス削減アプリは、スマートフォン一つで食品ロスを減らす手助けができるのが魅力です。
例えば、日が暮れると売れ残りが出るパン屋さんの美味しいパンが、閉店間際に半額で提供されることがあります。このような情報がリアルタイムでアプリに通知され、利用者はお得に食品を手に入れることができます。結果として、食品が廃棄されるのを防ぎ、家計にも優しいです。

また、家庭で余ってしまった食材を、他のユーザーとシェアするサービスもあります。
これらを通じて、食料の無駄を減らし、持続可能な社会の実現に貢献できるのです。


主な機能紹介

食品ロス削減アプリには、複数の便利な機能が備わっています。

食品の検索機能:自分の住んでいる地域で、どの店舗が食品ロスを出品しているか、簡単に検索できます。
チャット機能:出品者と直接メッセージのやり取りができるので、商品の状態や受け取り時間などをスムーズに調整できます。
決済機能:アプリ内で決済できるため、現金を持ち歩く必要がありません。
コミュニティ機能:食品ロス削減に関心のあるユーザー同士が情報交換したり、イベントに参加したりできる場も提供されています。

一番人気の機能は、「フードシェア」です。この機能を使えば、近くの店舗の割引された食品を見つけることができます。また、アプリ内で食品を「予約」することが可能で、購入希望の商品を確実に手に入れることができます。
さらに、食品の保存方法やおすすめレシピが提供されることもあり、食品を無駄なく使い切るサポートをしてくれます。

これらの機能を通じて、日常的に食品ロスを減らすことができるのです。


食のムダをなくす仕組み

食品ロス削減アプリは、どのようにして食品ロスを減らしているのでしょうか。

まず、アプリを通じて、食品ロスが発生している店舗や個人が、余剰食品を出品します。これにより、食品が廃棄されることなく、必要な人に届けられます。また、アプリを利用するユーザーは、食品を無駄にすることなく、お得に購入することができます。

さらに、食品ロス削減アプリは、生産者や小売業者、消費者など、さまざまな主体をつなぐプラットフォームとしての役割も担っています。これにより、食品の流通過程における情報共有が促進され、食品ロス発生の原因究明や、新たな対策の立案に繋がることが期待されています。
例えば、賞味期限が近い食品をデータベースに登録し、それをアプリユーザーに通知します。ユーザーはその情報を基に、必要な食品を割引価格で購入することができます。また、店舗は売れ残りを予防できるため、経済的損失を減らすことができます。

この仕組みにより、年間で見れば大量の食品ロスが削減されており、それが社会全体の持続可能な消費へとつながっています。


食品ロス削減アプリ比較

野菜とアプリ画面が表示されたスマホ

フードシェアリングアプリ

フードシェアリングアプリは、余剰食品をユーザーが購入できるアプリです。大きく分けて、「店舗訪問型」と「通販型」の二つのタイプがあります。


店舗訪問型フードシェアリングアプリ

店舗訪問型のフードシェアリングアプリでは、ユーザーはアプリで近くの店舗を探し、余っている食品を購入し、店舗に直接取りに行きます。この方式は主に、飲食店やスーパーマーケット、パン屋などが参加しており、閉店時間近くに未売りの食品を割引価格で提供します。
この方法は食品の鮮度が保たれている間に迅速に対応する必要があるため、地域コミュニティ内で特に有効です

【メリット】
○新鮮な食品を安く購入できる:店舗で直接商品を受け取れるため、より新鮮な食品を安く購入できます。
店舗を応援できる:地元の店舗を応援し、食品ロス削減に貢献できます。
手軽に利用できる:アプリで簡単に検索・購入・受け取りができるため、手軽に利用できます。

【デメリット】
店舗への移動が必要:店舗まで足を運ぶ必要があるため、時間的な制約がある場合があります。
品揃えが限られる場合がある:店舗によって、取り扱っている商品が限られている場合があります。


通販型フードシェアリングアプリ

通販型のフードシェアリングアプリは、アプリ上で食品を購入し、自宅に配送してもらうサービスです
このタイプのアプリは、規格外の野菜や果物、過剰在庫の食品など、通常は市場に出回らない商品を扱うことが多いです。消費者にとっては、通常よりも低価格で食品を入手できる上、店舗に行く手間も省けます。

ロスゼロのアプリは、この分類となります。

【メリット】
○自宅にいながら購入できる:外出しなくても、さまざまな種類の食品を購入できます。
幅広い品揃え:多数の店舗や生産者が参加しているため、幅広い品揃えの中から商品を選ぶことができます。

【デメリット】
送料がかかる場合がある:商品の配送に送料がかかる場合があります。
鮮度がやや落ちる可能性がある:店舗で直接受け取る場合に比べて、鮮度がやや落ちる可能性があります。

これらのアプリの利用によって、年間数百トンの食品が救われることが推測されています。これは食品ロス削減だけでなく、食品の再流通を促進し、経済的負担も軽減します。

フードシェアリングアプリを選ぶ際には、取り扱っている店舗の種類や、提供されている商品の種類、通販型では送料、配送方法などを比較してみましょう。また、アプリの使いやすさや、決済方法なども重要なポイントです。


レシピ活用型アプリ

レシピ活用型アプリは、手持ちの食材から最適なレシピを提案してくれるアプリです。食材を入力すると、それに合った料理のレシピを提供し、食材の最適な活用方法を教えてくれます。

これらのアプリの中には、食品ロス削減に特化したレシピを多数掲載しているものもあります。
また、賞味期限が迫った食材を使ったレシピ提案が豊富で、食品廃棄を防ぎつつ料理のバリエーションを広げることができます。このアプリを利用することで、家庭内での食品ロスが削減されます。
そして、ユーザーは新しい料理に挑戦する楽しみも得られます。

レシピ活用型アプリを選ぶ際には、レシピの種類の豊富さや、食材の検索機能の充実度などを比較してみましょう。また、アレルギー対応のレシピがあるかどうかも、重要なポイントです。


食材管理アプリ

食材管理アプリは、家庭内の食材の購入から消費までを一元管理することを目的としています

このアプリに食材の購入日と賞味期限を入力すると、食材の使用優先順位を自動で算出し、通知で教えてくれます。また、近づいている賞味期限の食材を優先的に使うレシピも提案してくれるため、計画的な食材消費が可能になります。
これにより、食品の廃棄を防止し、冷蔵庫やパントリーの中身を整理することができます。シンプルながらも、食品の有効活用に大きく貢献するツールです。

食材管理アプリを選ぶ際には、登録できる食材の種類や、賞味期限の管理機能の充実度などを比較してみましょう。また、複数のユーザーで共有できる機能があるかどうかも、家族で利用する場合には重要なポイントです。


食品ロスダイアリー

食品ロスダイアリーは、自分が捨ててしまった食品を記録し、原因を分析することで、食品ロスを減らすための行動を改善するためのツールです。

食品ロスダイアリーをつけることで、自分がどの食品をどれくらい捨てているのか、どのような原因で食品を捨てているのかを具体的に把握することができます。この情報を基に、買い物の計画を立てたり、レシピを見直したりすることで、食品ロスを減らすことができます。

食品ロスダイアリーは、市販のノートや専用のアプリを利用して作成することができます。


食品ロス対策の法規制

食材とレシピ画面

食品ロス削減法のポイント

近年、食品ロス問題の深刻化を受け、2020年には「食品ロス削減の推進に関する法律」が施行されました。この法律は、国や地方公共団体、事業者、そして私たち消費者一人ひとりが、食品ロス削減に向けて取り組むことを促しています。

この法律のポイントは、食品ロス削減に関する基本的な方針を定め、国や地方公共団体が主体的に取り組むことを促している点です。また、事業者に対しては、食品ロスの発生状況を把握し、削減目標を設定するなどの取り組みを求めています。

重要なのは、この法律が事業者だけでなく、消費者にも食品の適正な消費を促す点です。


事業者への影響と課題

「食品ロス削減法」は、事業者に対して、大きな影響を与えています。

特に、製造業や小売業などの食品を取り扱う事業者は、食品ロスの発生状況を把握し、削減目標を設定する必要があります。これには、賞味期限が近い商品の割引販売や、余剰食品の寄付などが含まれます。このため、多くの事業者が、生産計画の見直しや、消費期限の表示の見直しなど、さまざまな取り組みを行っています。

しかし、事業者にとっては、食品ロスを削減することは容易ではありません。消費者のニーズが多様化していることや、天候不順による生産量の変動など、さまざまな要因が食品ロス発生の原因となっているからです。

これらの課題を解決するためには、事業者だけでなく、消費者や行政など、さまざまな主体が協力して取り組むことが必要です。


消費者への働きかけ

「食品ロス削減法」は、消費者にも大きな役割を求めています。

政府や事業者からの情報提供だけでなく、消費者自身が食品の購入や消費に関する意識を改めることが必要です。例えば、賞味期限と消費期限の違いを理解し、食品を無駄にしない買い物や調理法を実践することが重要です。
また、食品ロスに関する情報を積極的に収集し、食品ロス削減に取り組んでいる企業の商品を選ぶことも、消費者としてできる大切な行動です。


食品ロス削減アプリの誕生

「食品ロス削減法」の施行により、食品ロス問題に対する社会全体の関心が高まり、企業や自治体による具体的な取り組みが活発化しました。
食品ロス削減アプリは、この流れを受けて開発が進められたものです。

法規制が後押し:法律の施行が、食品ロス問題に対する社会的な関心を高め、アプリ開発を促進しました。
法令遵守の支援:アプリは、事業者が法令を遵守するためのツールとして活用されています。
消費者意識の向上:アプリを通じて、消費者は食品ロス問題について学び、具体的な行動に移すことができます。

このように、食品ロス削減アプリは、法規制と連携することで、食品ロス削減という社会課題の解決に大きく貢献しています。


次世代アプリの可能性

QRコードにスマホをかざしている

AI活用でさらに進化

食品ロス削減アプリは、AIの活用によって、より高度なサービスを提供できるようになりつつあります。

【需要予測の精度向上】
AIは過去のさまざまなデータを基に、消費パターンや季節性、特別なイベントなどの要因を分析し、未来の食品需要を予測します。これにより、事業者は生産量や仕入れ量を最適化し、過剰生産による食品ロスや売れ残りによる食品ロスを削減できます。

【在庫管理の最適化】
AIを利用することで、各店舗の在庫状況をリアルタイムで把握し、適切な在庫レベルを維持できます。
AIの画像認識技術を活用することで、冷蔵庫内の食品の在庫を自動でカウントし、賞味期限が近い食品を通知します。それらの商品を優先的に販売するためのプロモーション戦略を提案することができます。
また、食品の種類や状態に合わせて、最適な保存方法を提案し、食品の鮮度を保ちます。

【消費者行動の分析】
AIは、個々のユーザーの購入履歴やレビュー、アプリ内での行動などを分析し、個々の消費者に合ったカスタマイズされた商品情報や割引情報を提供します。これにより、食品の無駄遣いを防ぎ、食生活の質向上に貢献します。
また、ユーザーの健康状態やアレルギーなどの食に関する制約条件、栄養バランスを考慮したレコメンドも可能です。

【フードシェアリングの最適化】
AIは、フードシェアリングのプラットフォーム上で、食品の提供者と求める人の情報をマッチングし、より効率的な食品の流通を実現します。
また、食品の品質評価: 画像認識技術を用いて、食品の品質を評価し、安全なフードシェアリングを促進します。

【自動化とスケーラビリティ】
AIの技術を利用することで、食品ロス削減アプリの多くのプロセスを自動化でき、これにより手動で行う作業が減少し、全体の運用効率が向上します。例えば、AIは在庫データを分析して、どの商品が割引に適しているかを自動的に判断し、プロモーションを提案することができます。
この自動化により、人的ミスが減り、スピーディーで正確な対応が可能になるため、アプリの運用コストが大幅に削減されます。これにより、より多くの地域や事業者に対応できるようになります。


ブロックチェーンでの食品トレーサビリティ

食品ロス削減アプリとブロックチェーン技術は、食品の流通と消費を効率化することで食品ロスを削減するという点で密接に関連しています。

【透明性の向上】
ブロックチェーンによるトレーサビリティは、食品の生産から流通、販売に至るまでの各ステージでの透明性を高めます。この透明性により、食品ロス削減アプリは、賞味期限が迫っている商品や過剰在庫を正確に把握し、それらを消費者や飲食店、他の商業施設に割引価格で提供することが可能になります。

【効率的な在庫管理】
ブロックチェーンを活用することで、リアルタイムでの在庫状況の把握や更新が可能になります。これにより、食品ロス削減アプリは過剰在庫を適切に管理し、必要な場所に適切な量の食品が供給されるように調整できます。

【信頼性の向上】
ブロックチェーンの特性上、データの改ざんが困難であるため、消費者はアプリが提供する情報の信頼性に確信を持てます。これにより、アプリを通じて提供される割引食品や規格外品などが安心して購入されやすくなります。

【迅速な対応と回収】
食品リコールや品質問題が発生した際に、ブロックチェーンを使用することで、問題のある商品バッチを迅速に特定し、効率的に回収または警告を行うことができます。これにより、潜在的な食品ロスを未然に防ぐことが可能です。

このように、ブロックチェーン技術と食品ロス削減アプリの組み合わせは、食品の供給チェーン全体の効率化を図り、最終的に食品ロスの削減を実現するための有効な手段となります。


カスタマイズ可能なアプリ機能

食品ロス削減アプリは、ただ単に食材を管理するだけでなく、個人の食生活に合わせたカスタマイズが可能となるでしょう。アプリは使用者の食生活や好みに合わせて最適化され、より使いやすく、実用的なツールとなります。

例えば、アレルギーがある場合、アプリにその情報を登録しておくことで、アレルギー成分を含む食品が表示されないように設定することができます。これは、個々の健康管理をサポートし、食品選びを安全にします。

さらに、ユーザーは自分の目標とする食品ロス削減量をアプリに設定することができ、自己の進捗を確認する機能も備わっています。

このようなカスタマイズ機能により、ユーザーはアプリをより自分にとって便利で効果的なものとして活用することができ、日々の食生活の中で食品ロスを減らす助けとなります


未来へ貢献する食品ロス削減アプリ

食品ロス削減アプリの進化は、持続可能な社会構築に向けた新たなサービスを生み出す可能性を秘めています

次世代のアプリ開発により、例えば地域住民が余った食材を交換できるフードシェアリングプラットフォームの範囲が拡大されることが考えられます。これは地域の食文化を活性化させると同時に、食品ロスの削減にも寄与します。
また、スマート冷蔵庫との連携により、冷蔵庫内の食材を自動で管理し、消費が必要な食材をユーザーに知らせることで、無駄な購入を防ぎます。
地元で生産された食材の使用を推奨するレシピで地域経済を支援し、食品輸送によるCO2排出を削減することができます。

これらのアプリは、環境に優しい生活スタイルを促進し、持続可能な消費行動を推奨することで、地球環境への負荷を減少させることも目指しています。

このように、食品ロス削減アプリは単に食品を無駄にしないだけでなく、地域コミュニティを強化し、環境保護に貢献するなど、多角的な利益をもたらす重要なツールとしての役割を果たしています。これらの機能とサービスの組み合わせが、より持続可能な未来へとつながる道を築いていくでしょう。



食品ロス削減アプリには、さまざまな種類があります。それぞれのアプリには特徴がありますので、自分のライフスタイルやニーズに合わせて、最適なアプリを選びましょう
これらのアプリを活用することで、あなたも食品ロス削減に貢献することができます







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この記事を書いた人

中川

環境開発学を専攻し、大学時代に訪れた北欧でエコライフに目覚めました。帰国後、国内外のエコプロジェクトに参加し、サステナブルな食文化や食品ロス削減のヒントを発信しています♪

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。