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【2026年最新】令和6年度食品ロスの発生量の推計値について

公開日: 更新日:2026.07.12
いろいろな食材の真ん中に開かれたノート 2026年食品ロスの現状という文字

2026年6月30日、環境省と消費者庁より【令和6年度の食品ロス発生量の推計値】が公表されました。

食品ロスとは、本来まだ食べられるにもかかわらず捨てられてしまう食品のことです。
日本では毎年、環境省と消費者庁が食品ロスの発生量を推計・公表しており、食品ロス削減の取り組みがどの程度進んでいるのかを知る重要な指標となっています。

最新となる令和6年度の推計値によると、日本の食品ロス発生量は「461万トン」。前年(464万トン)から「3万トン減少」し、食品ロス削減は少しずつ前進していることが分かりました。

その内訳を見ると、
● 家庭系食品ロス:224万トン(前年より9万トン減)
● 事業系食品ロス:237万トン(前年より6万トン増)
となっています。

全体では減少したものの、事業系食品ロスは3年ぶりに増加へ転じています。

今回の発表をひとことで言うと、「全体では少し減ったけれど、ビジネスの現場でのロスが増えてしまった」という、これからの課題が見える結果となりました。


令和6年度の食品ロスは461万トン

食品ロスの推移と削減目標のグラフと表

食品ロスの推移と2030年度目標

今回の発表によると、日本国内で発生した食品ロスの総量は461万トンでした。前年度の464万トンから、3万トン減少しています。

※ここに食品ロス発生量の推移グラフ

法整備や各主体の取り組みの積み重ねにより、長期的には、日本全体の食品ロスは減少傾向にあります。また、国が掲げる「2030年度までに2000年度比で半減させる」という目標に対して、今回も目標値(489万トン以下)を下回っています。

しかし、年間461万トンという数字は依然として非常に大きく、「まだ食べられる食品」が毎日大量に捨てられている現実は変わっていません。さらに、ここ数年は減少のペースがゆったりとした「横ばい」が続いており、目標を達成したからといって安心はできない状況と言えます。


食品ロスがもたらす「3.8兆円」の経済損失

食品ロスというと、「食べ物を捨てるのはもったいない」というイメージが強いかもしれません。もちろんそれも大切な視点ですが、食品ロスが私たちに与える影響はそれだけではありません。

令和6年度の推計では、食品ロスによる影響として次のような数字も公表されています。
●食品ロスによる経済損失:約3.8兆円
●温室効果ガス排出量:約978万トン-CO2
●国民1人あたり年間約37kgに相当する食品ロス

食品ロスがもたらす経済損失、C排出量、一人当たりの排出量の数字とイメージイラスト

3.8兆円という経済損失は、食品をつくるための原材料費や人件費、物流費など、多くの資源が十分に活かされないまま失われていることを意味します。ただでさえ物価高が続く毎日。せっかくお金を出して買った食べ物をこれだけ無駄にしているということは、地球環境に負荷をかけているだけでなく、私たちの「お財布」や「国家経済」にとっても大打撃を意味しています。

また、廃棄された食品は焼却や処理の過程で温室効果ガスを排出するため、食品ロスは気候変動にも影響を与えています。この461万トンもの食品を処理(運搬や焼却など)する過程で発生する温室効果ガスは、約978万トン-CO2にものぼります。

環境的にも経済的にも、この数字を減らしていくことは私たちの未来を守るための重要な取り組みのひとつと言えます。

つまり、食品ロスを減らすことは、「もったいない」をなくすだけではなく、家計や企業の負担を減らし、環境を守り、社会全体をより持続可能にすることにもつながるのです。


家庭でも事業者でも、食品ロス削減は進んでいる?

家庭系食品ロスは減少。日々の工夫が数字に表れ始めた

家庭系食品ロスの内訳グラフ

家庭から発生する食品ロスは「224万トン」となり、前年から「9万トン減少」しました。

要因は一つではありませんが、近年続く物価高の影響で「食べきる」「買いすぎない」というエコ意識が高まったことや、食品ロス削減に関する情報発信が広がったことなどが影響していると考えられます。
また、「賞味期限と消費期限の違いを知る」「冷蔵庫の中を確認してから買い物に行く」「必要な分だけを賢く買う、使い切る」といった日々の小さな工夫も、少しずつ社会全体の成果につながっているのかもしれません。

さらに、各地でフードドライブの取り組みや地域コミュニティでの食品寄付活動が全国的に広がり、家庭で食べきれない未開封食品を必要とする人へ届ける活動も定着しつつあります。

もちろん、食品ロスの削減は一人だけの力で実現できるものではありません。しかし、一人ひとりの「もったいない」という気持ちや日々の行動が積み重なり、今回の結果につながったと考えられるのではないでしょうか。


事業系食品ロスは増加。背景にはさまざまな事情が

事業系食品ロスの内訳グラフ

事業系食品ロスは「237万トン」となり、前年より「6万トン増加」し、3年ぶりに増加へ転じてしまいました

食品ロスが増えたと聞くと、「企業の努力が足りないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、実際にはそう単純な話ではありません。

食品メーカーや卸売業、小売業、外食産業では、消費者へ安全で品質の高い商品を届けるため、日々需要を予測しながら製造・販売を行っています。
それでも、急な需要の変化や天候、販売計画のずれなどによって、どうしても余剰在庫が発生してしまうことがあります。

令和6年度は、特に「食品製造業(110万トン)」と「外食産業(70万トン)」で多くの食品ロスが発生しました。
コロナ禍からの経済活動の完全な回復、インバウンド(訪日外国人観光客)需要の急増といった、社会の活気と表裏一体の背景があります。急な需要の変化や、店頭に商品を切らさないための在庫調整、厳しい返品ルールなど、様々な事情が複雑に絡み合っているのが現状です。

さらに、食品ロスは賞味期限だけが原因ではありません。
パッケージデザインの変更、季節商品の入れ替え、販売終了、返品、規格変更など、商品そのものには問題がなくても、販売できなくなってしまうケースは数多くあります

だからこそ、事業系食品ロスを減らすためには、「発生させない工夫」と同時に、「発生してしまった食品を無駄なく次の食べ手へつなぐ仕組み」を充実させることも大切なのです。


食品ロスを「なくす」だけでなく、「活かす」社会へ

配られる食料(缶、袋入り)など

食品ロスは、発生しないことが理想です

しかし、どれだけ需要予測の精度が上がっても、天候や社会情勢の変化、商品の切り替えなど、すべてを予測することはできません。
だからこそ、食品ロス削減には「発生を防ぐ」取り組みだけでなく、「発生してしまった食品を最後までおいしく食べる」仕組みも欠かせません。


家庭でできること:日々の小さな選択

家庭系食品ロスは減少したとはいえ、年間224万トンもの食品ロスが発生しています。

私たち一人ひとりの少しの工夫が、食品ロスをさらに減らすことにつながります

例えば、
買い物前に冷蔵庫や食品庫を確認する:買いすぎを防ぐいちばんの近道です。
必要な分だけ購入する:「安いから」「あとで食べるかも」と買いすぎると、食べきれず食品ロスにつながることも。本当に必要な量を選ぶことで、家計にも環境にもやさしい買い物になります。
賞味期限と消費期限の違いを理解する:賞味期限は「美味しく食べられる期限」なので、切れたらすぐに捨てる必要はありません。見た目やにおいなどを確認し、無理のない範囲で判断しましょう。
食材を使い切る献立を考える:残っている食材からメニューを考えたり、翌日のアレンジレシピを取り入れたりすると、無理なく食材を使い切ることができます。
「もったいない」を分かち合う:食べきれないギフトなどは、地域のフードドライブやコミュニティの食品寄付活動へ。

どれも今日から始められることばかりです。

「もったいない」という気持ちを持ち続けることが、食品ロス削減への第一歩になります。


事業者ができること:次の「食べ手」へとつなぐ挑戦

食品ロスを減らすため、企業でもさまざまな取り組みが進んでいます。

例えば、AIなどを活用した需要予測の高度化や、受発注・在庫管理の見直し、販売方法の工夫などによって、余剰在庫を減らす取り組みが広がっています。
また、外食産業では、事前の予約制をうまく取り入れたり、食べきれなかった料理の持ち帰り(モッテコなど)や、小盛りメニューの導入など、「食べ残し」を減らす工夫も進められています。

そして近年注目されているのが、フードシェアリングサービスの活用です。
まだ食べられるのに、ルールやタイミングのせいで行き場を失ってしまう食品を、いかにして「次の食べ手」へ届けるか。多くの企業が今、新しい取り組みを進めています。


数字だけでは見えない食品ロスの現場:もったいないを「価値」に変える

ロスゼロには、日々さまざまな食品に関するご相談が寄せられます。

「賞味期限が近づいてしまった」
「パッケージをリニューアルすることになった」
「季節商品の販売期間が終わった」
「販売店から返品されてしまった」
「終売が決まった」
「予定より少し在庫が残ってしまった」

こうした食品は、品質には問題がないものばかりです。
それでも、さまざまな事情から通常の販売ルートでは行き先を失ってしまいます

食品ロスは、統計上では「461万トン」という一つの数字で表されます。しかし、その一つひとつには、それぞれ異なる背景や、食品をつくった人・届けようとした人の想いがあります。

ロスゼロは、そうした食品をお預かりし、「もったいない」を「おいしい」に変えて、新たな食べ手へつないでいます。

社会の仕組みでどうしても出てしまうロス食品を、みんなでワクワクしながら「活かす」。そんなポジティブな循環が、これからの事業系食品ロスを減らす大きな鍵になります。



令和6年度の食品ロス推計値からは、家庭での取り組みが着実に成果を上げていることが見えてきました。
一方で、事業者には需要予測や流通、販売など、すぐには解決できない課題も数多く残されています。

食品ロスは、家庭だけでも、企業だけでも解決できる問題ではありません
だからこそ、一人ひとりの行動と、社会全体の仕組みづくりの両方が大切です。

ロスゼロはこれからも、「まだ食べられる食品」を最後までおいしく食べ切る選択肢を広げ、食品ロス削減に取り組んでまいります。
ぜひ皆さんも、毎日の暮らしの中でできる小さな一歩から、美味しく楽しく食品ロス削減に取り組んでいきましょう。




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この記事を書いた人

前川

ウエブ担当の前川です。
子供の野球観戦のため、年中日焼けと戦っています。昔から大好きだった書道を最近また始めました。今は「相田みつを」さんのように、絵のような素敵な文字をプレゼントできるようになりたいと、修行中です。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。