はじめまして、中澤です。
現在は大阪の大学に通っています。
自分の興味のある教育と食について発信していきます。
よろしくお願いします。
早速ですが、今回の新型コロナウイルスの影響で世界の食料事情が変わってきていることをご存知ですか。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は実は私達の食卓にまで影響を及ぼす可能性があります。
それは、なぜなのか、またどうするべきかお伝えします。
【新型コロナウィルスの影響で世界中で起こっている食料事情の変化】
アメリカ
新型コロナウイルス感染拡大の影響で食肉工場が閉鎖され、豚肉や牛肉が加工できない地域があります。
また、国内外への移動制限が起き、メキシコなどから出稼ぎ労働者に頼っていた、大きな農家や農場では労働力不足に陥っています。
(参考 米、農業作業者の間で新型コロナ感染拡大 食料供給に新たな障害も: newsweek)
中国
中国でも交通の制限があり、製糖工場などで労働力の不足が起きています。
(参考
[新型コロナ]政府、食料安保を強化 コロナ対応 国産切り替え推進:日本農業新聞)
またコロナの影響が広まる影で中国では、アフリカ豚熱が流行し、豚肉の供給力が落ちています。
アフリカ豚熱というのはアフリカで常在し、ミャンマー、フィリピン、ベトナムなどアジアを中心に広がっている豚やイノシシがかかる病気です。
中国から徐々に広がり、タイにまで感染が拡大しています。
【世界の食料状況の変化がなぜ日本に影響を及ぼす?】
なぜこれら世界の状況が日本人の食卓に影響を及ぼすことになるのか。
理由は、日本の低すぎる食料自給率にあります。
日本の食料自給率は37%
グラフから分かるように、先進国の中でも日本は食料品のほとんどを海外からの輸入に頼っているということがわかります。
現在の日本の主要な食料輸入相手国は以下の通りです
1位 | アメリカ | とうもろこし、牛肉 |
2位 | 中国 | 鶏肉調製品、冷凍食品、生鮮野菜 |
3位 | カナダ | 豚肉、油 |
4位 | タイ | 鶏肉、えび |
5位 | オーストラリア | 牛肉、チーズ |
農林水産省(平成30年) より引用
日本の食料輸入相手国 第一位のアメリカと第二位の中国では、先に述べたように、コロナウィルスの影響により食料生産量が減少しています。
そのために、今後輸出量を減らす可能性があります。
つまり、コロナウィルスの影響や、他国の状況によっては、輸入に頼っている日本は今後食料危機を迎える可能性があるのです。
【今後私たちが取り組むべきこと】
ここまで、日本の食料事情が悪化する可能性についてお伝えしました。
海外からの食品の輸入が急にすべてストップすることはなくとも今後輸入量が減るかもしれません。
まずは食料自給率の向上が必要です。
しかし、この問題は個人の力ですぐに変わるものではなく、また短期間で自給率が上がるわけではありません。
そこで、私たちがすぐに取り組むことができるのはまだ食べられるのに捨ててしまっている食品=食品ロスを少しでも減らしていくことではないでしょうか。
日本で発生している食品ロスは全部で643万トン
国民一人一人が毎日お茶碗1杯分の食べ物を捨てていることに換算されます。
自給率が低く、輸入に頼っている日本が、たくさんの食品ロスを出すということは、矛盾しているし”もったいない”!
そんな日本の食品ロスの約半分は実は家庭から発生しています。
(参照:消費者庁 食品ロス削減関係参考資料)
(参照: 政府広報オンライン)
特に現在では飲食店を利用する人が減っているので、家庭での食品ロスを減らすことは、食料問題を解決する有効な取り組みといえます。
(参照:yahoo!ニュース)
外食産業、売り上げ9割減も 各社模索、どうなる今後?【#コロナとどう暮らす】
では具体的に家庭ではどのような取り組みをすれば良いのか。
大切なことは
「食べ物が傷む前に食べる」
「食べ物を余らせない」
実はシンプルで簡単なことです。
・傷みやすい野菜の保存方法を確認し、使い切る工夫をする。
食品ロス削減に向けた日本の取り組みー北海道①ー:ロスゼロブログ
野菜保存のポイント|保存テクニック:旭化成ホームプロダクツ)
・冷蔵庫の中を使い切る日を決め、冷蔵庫で余った食材を食べきる。
食品ロス削減に向けた日本の取り組み〜秋田県〜:ロスゼロブログ
この2つは家庭でもすぐにでも実践できるので、試してみてください。
またコロナによる食品ロスを減らすための通販サイトもあります。
コロナウィルスの影響で、日本で起こっている食料事情や食品ロスの問題もニュースなどで頻繁に取り上げられ広く知られるきっかけになりました。
個人で日本産のお肉や野菜を意識して買い、無駄なく食べきることは日本の畜産や農業を支え、結果自給率の向上につながります。
豊かな食生活を守るために、現在、私たちが今すぐにできることは目の前にある食品を大切に食べきるということです。
小さな積み重ねが未来に繋がります。少しずつ実践してくださいね。
食料自給率に関するブログ記事
・コロナウイルスから考える、日本の食糧事情・正しく理解しよう!「食料自給率」と「エネルギー自給率」のお話
コロナウイルス禍における食品ロスに関する記事
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