こんにちは!学生ライターの橋本です!
私が留学していたデンマークでは、オーガニック食品が当たり前のように販売されており、調べてみるとそれはそれはオーガニック先進国で驚きました。
今回は、そんな「オーガニック(有機)」についてお話したいと思います。
1.そもそもオーガニック食材の魅力って?
”オーガニック”ってみるとなんとなくいいイメージがあるけど、実際何がいいんだ?と思い調べました。
・自然環境の保護
”オーガニック”食材の育成には化学物質を使わないのが基本。
化学物質は土壌を枯らしてその土にいる微生物を殺してしまうんだそう。
つまりオーガニックに育てることで生物の多様性を守ることができる!
また、化学物質が含まれた土壌に雨水が降ることで水資源の破壊に繋がることもわかっていて、さらにはオーガニック食材の生産は炭素排出量も少ないのです。
オーガニック食材は環境保護にすごく重要な役割を果たしているんですね!
(参照:ECO CHIC BON CHIC,オーガニックが地球にやさしい理由は?)
・体に良い
オーガニック食材は慣行栽培で作られたものより、栄養素が高いと言われています。
具体的にはオーガニックの牛肉は、オメガ3脂肪酸とビタミンEが豊富。
また、果物は抗酸化物質を多く含むことから動脈硬化、がん、老化の防止、免疫機能の向上に繋がると言われています!
(参照:THE DANISH MODEL, The organic way)
2.オーガニック市場シェア世界一のデンマーク
デンマークは世界で最初にオーガニックの基準を設けた国で、デンマーク人の半数以上、約52.5%の人が毎週オーガニック商品を購入しているといいます。
また、2019年にはオーガニック市場シェアが12.1%に及び、前年度の10.9%と比較しても市場規模が年々拡大していることがわかります。
2019年デンマークで最も消費されたオーガニック食品は
ヨーグルトで48.6%、
ついで人参が45.2%、
オートミールが36.5%となっています。
(参照:ORGANIC DENMARK,デンマークのオーガニックに関する事実と数値)
デンマークのオーガニック商品の80%は普通のスーパーやオンラインショップで並んでいて、私のよく通っていたスーパーにもオーガニック商品が当たり前に並んでいました。
中でも、私の近所にも3店舗はあった、NETTOというとても有名なスーパーではオーガニック商品の取り扱いが一番多く、他にもIrmaというスーパーは店頭の約28%の商品がオーガニックであると言います。
オーガニック商品が消費者にとって身近な存在であることがよくわかります!
ちなみに日本では、有機食品が農産物の売上高に占める割合は1.5%で、有機農家の耕作面積も全体のわずか0.2%、、、
日本と比較するとデンマークがいかにオーガニックとの関わりが深いかがわかります!
(参照:office de Bio, オーガニック食品の国内市場規模推移)
デンマークのスーパーに普通にオーガニックが並んでいる理由も納得です。
3.オーガニックマーク
デンマークで採用されているオーガニックロゴは基本的に2種類。
これは、EUのオーガニックロゴ。
EU加盟国の有機製品の生産、表示に関する理事会規則と評議会での規則によって管理されていてデンマークのオーガニック商品には基本的にこのマークが一緒についています。
このマークの下に生産された国のコードと管理された国のマークが表示してあり、2021年から新しい規則としてEU圏内で生産された全てのオーガニック商品にオリジナルラベルや国のラベルと一緒にこのマークをつけることを義務づけるらしいです!
そしてこれがデンマークのオーガニックロゴ。
どのスーパーでもこのロゴが目につきます。
1989年に作られたマークで、何と言ってもこのロゴの国民の認知率は98%一目でオーガニックであると分かるのは、消費者にとってとても便利なことですよね!
4.厳しいオーガニック基準
オーガニック、オーガニック言っておりますが、一体どの基準で定められているのでしょうか。
デンマークのオーガニック基準は基本的にEUの基準(IFOAMの規定を元に作成)に加えてさらに厳しい基準が定められています。
EUでは認可された390の食品添加物のうち53種のみがオーガニック農法での使用を許されています
(特に遺伝子組み換え/着色剤/人口着香料に関する規定が厳しい)。
一方デンマークではさらに果物の育成に銅を含む農薬の使用を禁止したり、亜硝酸塩を使用した農法も一切禁止しているなどしています。
(参照:THE DANISH MODEL, The organic way)
例えばオーガニックの卵を生産するためには、第一に家畜にオーガニックの飼料のみを与え、第二に厩舎では飼育密度を1平方メートル辺り6羽まで、床面積の少なくとも1/3は動物行動学のニーズを満たすことができるようになど様々な規定が定められています。
(参照:STATISTICS DENMARK,統計的提示)
オーガニック農場として認められるためには2年以上を必要とするらしく(これは日本も同じ)これだけ厳しい審査の元でこれだげの市場規模を保っているのはさすが農業大国だと感心しました!!!
5.オーガニックを支える仕組み
こんなにも大変な有機栽培、どのようなシステムで大規模に持続できているのか。
デンマークではオーガニック認証を有する大企業と小規模で革新的な多数の企業が連携してオーガニック農家を支えているのです。
国内31箇所に点在する
DLBR(Danish Agricultural Advisory Service)や
SEGESと言われる、650人以上の専門家が配属された機関によって生産技術から環境保護、健康、企業経営など、農家が生産に集中できるようなサポート体制が作られています。
研究によってわかった革新的で最新の農業技術や知識をデータベース管理して、農家や会社が活用できるような仕組みを作ることでオーガニック生産の拡大を企業や国家を中心に支えています。
オーガニックを国の1つの強みとしていることもあり、生産から販売に渡る各機関の協力体制がすごいのだなと感じました。
6.まとめ
オーガニックといえば少し高額なイメージがあるかと思いますが、デンマークでは他の野菜とほぼ同じ値段で購入することができます!
市場規模が大きくなればその分価格もお手頃になるのかな、、、
ふと冷蔵庫を開けると気づかぬうちにオーガニックを買っている。
そんなことに気づき、もっともっと日本でもオーガニック食材が普通に手に入れられるようになったらいいなと思いました、地球にも人間にもいいなんてとっても素敵!
これを機に日本のオーガニック市場についても勉強しようと思います!
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
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