こんにちは!大学生インターンの西村です。
安くて、軽くて、自由に形を作れて、とても便利なプラスチック。
私たちの生活はプラスチックに大きく頼っています。
しかし、その反面、自然に分解されず、マイクロプラスチックとなって環境に流出したり、動物が餌と間違えて食べたり絡まったり、焼却の際にたくさんの温室効果ガスを出したりと、厄介な代物でもあります。
プラスチックが環境に与える影響に関しては、以前にロスゼロブログでも取り上げています。
地球はプラスチックスープ?意外と知らない身近な脅威 その1 -
地球はプラスチックスープ?意外と知らない身近な脅威 その2-
〜数字で見るプラスチックの現状〜
- 1950年以降に生産されたプラスチックは83億トン以上
- そのうちの63億トンがごみとして廃棄された
- 回収されたプラスチックごみの79%が埋立もしくは海へ捨てられている
- リサイクルされているプラスチックはたったの9%
- 2050年には海洋中のプラスチックの重さが、海の魚全体の重さ以上になると予想されている
(https://sustainabilityillustrated.com/en/2018/06/12/more-plastic-than-fish-in-2050/)
この現状を改善するために、プラスチックを減らす方向に、少しづつですが社会は動き出しています。
6月4日には、使い捨てのプラスチックの利用についての規制や、家庭から出るプラごみのリサイクルを促進するよう定めた
プラスチック資源循環促進法が成立しました。
プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案の閣議決定について
では、自分のことを振り返った時に、私たちは普段の生活の中でどれくらいプラスチックを利用しているのでしょうか?
その量を減らすために、私たちは何ができるのでしょうか?
その答えを探るために、私は今回、一週間プラスチックフリー生活に挑戦してみることにしました。
さて、その前に、今の生活でどれくらいプラごみを捨てているのか、
まずは事前調査をしてみようと考えました。まず、空の紙袋を用意して、プラごみを捨てたい時にはその紙袋にためていくことにしました。
さて、結果は?
結果
一週間で、ちょうど紙袋一つ分のプラスチックゴミが溜まりました!
これらのプラごみを仲間分けすると、だいたい5つぐらいに分類できそうです。
① お弁当など、プラスチック容器
帰宅が遅くなった時に、スーパーでお弁当とお惣菜を買った時のものです。安い・軽い・水を通さない、三拍子そろったプラスチック容器は、
お店で販売されるお弁当やおかずの容器にまさに最適です。
広く使われるわけです。
自分のお弁当箱であれば、金属や木などで作られたものを使うことができますが、外で購入するお弁当やお惣菜では難しいでしょう。
飲食店が提供するお持ち帰り用弁当では、しばしば紙容器も使用されています。
しかし、スーパーやコンビニで販売されるお弁当は、長距離を運ばれ、消費者の手に届くまでに比較的長い時間がかかるので、紙製品の代用は難しいのかもしれません。
→お弁当を自分で作って持ち歩く、パックに入ったお惣菜を買わないで済むよう自炊する、というのが一番単純な解決策でしょう。
けれど、忙しくて料理出来ない時もあるし、外で買ったものを食べたい時もあります。
私はもっと、量り売りのお惣菜屋さんのようなものが街にあれば、便利だろうと思いました!
マイ容器を持ち歩いて、帰り道で買って帰る。
それが当たり前になればプラごみもフードロスもずいぶん減らせるのではないでしょうか。
② 食品の包装
チーズの袋、ベーコンの密閉包装などをプラごみとして捨てました。このような冷蔵の加工食品は必ず包装されていますね。
密閉できるのもプラスチックの便利なところです。
ちょうどはちみつがなくなったので、はちみつの容器もゴミとして出てきました。
(なかなかの大物が出たので、すごくラッキーな気分になりました。)
液体の容器にプラスチックはよく使われていますね。瓶などで代用できますが、何よりまず重たくなってしまいます。
プラスチックは軽く、さらに柔らかいという利点があるので、すべての人にとって持ちやすい容器を作ることができます。
新しく醤油を開けたので、その中栓とカバーも捨てました。
それから、食パンの袋、野菜の袋、グラノラの袋。
今週は肉や魚を買わなかったので、スチロールトレーは出ませんでしたが、スチロールトレーも普段の生活の中でよく出るプラごみの一つでしょう。
→食品を衛生的に販売するために、プラスチックは欠かせないように思えます。
でもちょっとまって、例えば「チーズを店先にそのまま並べている外国のお店」イメージできますよね?
プラスチック包装が一般的になる前から、人はずっと食べ物を売り買いしてきたはずです。
もちろん、昔と今を単純に比較はできませんし、必要不可欠な包装もあります。
しかし、必ずしも必要ではない包装も多いのでは?
生産から消費までのフードチェーンが、遠方から運んできた様々な商品を大規模に販売する、という形態になったために必要になってしまった包装も多いのでは?
地産地消を心がけ、八百屋、パン屋、魚屋、肉屋と言った専門小売店で買い物をすることで、プラスチック包装を減らすことはもちろん、環境にも地域社会にも良い買い物ができるのではないかな、と思いました。
③ 日常使いのラップ
夕飯の残りを冷蔵庫にとっておくときや、おにぎりを持って行く時などしばしば使います。
→これは自分の心がけひとつでなくすことができますね。
ラップは確かに便利ですが、明日から使わなければいいのです。
④ おやつ、個包装
外出先で小腹が空いた時に買ったおやつ、家の茶菓子たちです。→このようなちょっとしたおやつでプラスチック包装されていないものは、
あまりない気がします。
プラスチックを避けたいならおやつを我慢する、になりそうです。
私たちの選択の幅は広くなく、紙包装など商品の方に変わってもらわなければ、プラスチックを避けるのは難しいと思いました。
さて、非プラスチック包装の商品をたくさん出してもらうには?
私たち消費者が要望を出すのが一番です!
⑤ その他
お菓子の箱についていた取っ手、布マスクの包装、フィルムケースです。→飾りのためだけのプラスチックは、もはや必要ないです。
布マスクの包装も紙でできるし、
何なら靴下を売るのと同じように、
ひとまとめにくくっておけばそれで事足りると思いました。
商品を設計する際に、
必ずしも必要でない包装を削減していく努力が求められると思います。
一週間でたまったプラごみを見ていると、
便利で使いやすい素材だからこれほど利用されているのだ、
ということがよくわかりました。
今回捨てたプラスチックは、すべて包装に使われていたものでした。
2018年6月に発表された国連環境計画(UNEP)の報告書
『シングルユースプラスチック』によると、
容器包装プラスチックの生産量が最も多く、
全体の36%を占めているそうです。
また、各国の1人あたりプラスチック容器包装の廃棄量を比較すると、
日本の人口1人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量は、
アメリカに次いで2位だそうです。
SINGLE-USE PLASTICS: A Roadmap for Sustainability
プラスチックの使用を減らすためには、
私たち一人一人が意識的に取り組む必要があります。
環境省のPlastic Smartというページに行動のヒントがたくさんあるので、
よかったら覗いてみてください!
プラスチックスマート Plastic Smart
次回は、一週間プラスチックフリーチャレンジの結果報告をしたいと思います。
一週間プラスチックチャレンジ!やってみました! Part1:一度きりの使用
一週間プラスチックチャレンジ!やってみました! Part2:複数回の使用、消耗品
最後までお読みくださり、ありがとうございます!
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