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『生物とSDGs4』現代に恐竜が復活することはできる?

公開日: 更新日:2023.12.22
恐竜が現代に復活する?

こんにちは。進です。

現在は大学で生物学を学んでいます。

 

皆さんは現在公開中の映画 『ジュラシックワールド/新たなる支配者』 をもうご覧になったでしょうか。  

めちゃくちゃ面白かったので まだご覧になっていないという方は 映画館に行ってみてはいかがでしょう。  

さて、1990年代に登場したジュラシックシリーズですが、 注目すべきポイントはなんといっても恐竜です!  

恐竜は2億年以上前に実際に地球に生息していた爬虫類ですが、 この映画では恐竜のDNAからそれを復元して 現代に恐竜を蘇らせてしまいます!  

もちろんこの映画はフィクションですので、 現実でそのようなことはありませんが、 実際に恐竜をこの時代に 蘇らせることはできるのでしょうか。

あくまで想像の話ではありますが 楽しんでいただければ幸いです。  

 

恐竜とはどんな生物?

恐竜は復元できる?

恐竜とは、簡単に言うと、 はるか昔およそ2億5000万年前から6600年前まで 地球上に繁栄した爬虫類のなかまです。今でいうトカゲやワニに近い生物ですね。

約2億年も繁栄したと言われてもピンとこないですが、 ヒトが地球に現れてから300万年と考えると その長さがわかりますね。ほぼ70倍です、思ったより長い。  

恐竜が存在した証拠は、主に化石から得られています。

化石とは、古代の生き物の骨や歯、卵や巣、足跡や糞などが、長い時間をかけて岩石に保存されたもので、恐竜の形や大きさ、食性や行動などが推測できます

 

恐竜の種類はどれぐらい?

恐竜

恐竜の種類はとても多くて、今までに900以上の属と1000以上の種が発見されています。

恐竜は大きく分けて鳥盤類竜盤類に分類されます。

鳥盤類は骨盤の形が鳥類に似ているグループで、主に草食性の恐竜が多く含まれます。

竜盤類は骨盤の形がトカゲに似ているグループで、主に肉食性の恐竜が多く含まれます。
  

実は恐竜には手のひらサイズの種類もいるのですが、 やはり真っ先に思いつくのは ティラノサウルスやトリケラトプス といった大きな恐竜でしょう。  

ではここで少し考えてみましょう。  

 

なぜ恐竜はあんなに大きいの?

恐竜は大きい

 

今陸上で最大の生物はゾウですが、 その体長は約3m、大きくても4mです。  

しかし、恐竜からしてみるとこんなサイズは平凡で、 最大の恐竜はなんと体長60mにもなります。  

もう想像もできないくらい大きいですよね。

なぜこんなにも巨大になることができたのか。  

 

そのカギは昔の二酸化炭素濃度にあります。  

現代では温室効果ガスとして 地球温暖化の原因になっている二酸化炭素ですが、 恐竜が生きたころは 現在の約6倍もの二酸化炭素が大気に含まれていました。  

地球温暖化どころのさわぎじゃないですね。

実際にその時の地球は 今に比べると非常に暑かったそうです。  

 

この二酸化炭素の量は、 実は植物の成長に大きく関わってくるのです。  

植物は光合成をしてエネルギーをうみだしますが、 この時必要なのが二酸化炭素なのです。

実際はもっと複雑ですが、 要するに二酸化炭素がいっぱいあれば植物はたくさん成長できる ということですね。

 

コケのついた木

 

はるか昔は植物がたくさんあって、 その植物を食べる草食恐竜はエサに困らない状況でした。

さらにカラダが大きいほど肉食恐竜に襲われることもなくなります。

そうして草食恐竜はカラダを大きくしていったのです。

そして肉食恐竜はその草食恐竜を食べようと さらにカラダを大きくしようとしました。

こうやってお互いが大きくなっていったんですね。  

 

恐竜はなぜ絶滅したの?

恐竜は絶滅した

恐竜が現在いないのは、約6600万年前に地球に巨大な隕石が衝突し、その影響で地球の気候や環境が大きく変化したためと考えられています。

その他にも隕石の衝突によって、地中のマグマが増大し、流れ出た溶岩や有毒ガスが恐竜を絶滅させたという説や、海が酸性化したことや酸性雨が降ったことが原因という説などがあります。

恐竜は、その時代の気候や環境に合わせて体のしくみを複雑にかえていたために、急激な変化についていけずに死んでしまったのでしょう。

恐竜が絶滅した理由はまだ完全に解明されていないので、今後も研究が進められると思います。

 

現代に恐竜が復活したらどうなるか?

恐竜が実在したら?

残念ながら、生きていくことは難しいでしょう。  

恐竜がこの時代に生まれてみないとわかりませんが、 昔と違う環境に耐えられず、 生きていけたとしても人間が 作り上げた部屋の中でしか生きられないかもしれません。  

 

上記でも言いましたが、 彼らが巨大な理由は主にそのエサの量が由来です。

古代のエサを大量に用意できれば 飼育はできるかもしれませんね。  

ただし、現在の6倍もの二酸化炭素濃度という環境下では、 まず人間が生存できるかは疑問です。  

 

DNAから恐竜を復活させることはできる?

恐竜

ここまで当たり前のように話していますが、 そもそもジュラシックパークのように DNAから恐竜を再現することはできるのでしょうか。  

残念ながら、 現代の技術では不可能です。  

化石などに残るDNAの断片から恐竜に関する遺伝情報を得ることで遺伝情報が分かったとしても、その生物を復元することはできません。

設計図があっても組み立て方が わからないというイメージです。  

 

ここまでは実現不可能の空想の話として話していましたが、 不可能なのはあくまで現段階では というお話です。  

いつの日かさらに技術が発達したら 恐竜を復活させることも可能になると思います。

ロマンを感じますね!  

私たちが動物園で恐竜を見る日は そう遠くはないのかもしれません。  

 

余談にはなりますが、 恐竜復活といえば少し前にこういうことがありました。  

国連本部に恐竜があらわれ、 「俺たちは絶滅をしたが、 人間は気候問題に対策をしなくてもいいのか。 絶滅なんてしないほうがいいぞ。」

と演説した動画が公開されました。    

 

日本語字幕付きの動画はこちらから↓↓

  「Don't Choose Extinction.(絶滅を選ぶな)」  

 

もちろんこの恐竜はCGですが、 現実の環境問題を訴えるものとして 人々に大きなインパクトを与えたことは間違いありません。  

この恐竜は 「手遅れになる前に今こそアクションを起こすときである」 と訴えかけています。  

少しでも、 自分にできることを考え実践していくことが 未来につながっていくのではないでしょうか。   

 

 

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この記事を書いた人

現在、京都の大学にて農学を学んでいる。ロスゼロでは主に「自然・環境・生物」に関する記事を担当。趣味は、もっぱら体を動かすこと。暇があればジムで筋トレしている。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。