ブロッコリーはただの野菜ではありません。
農林水産省は、ブロッコリーを「指定野菜」に追加することを決定しました!
適用は2026年度からとなります。
「指定野菜」とは、全国的に流通し、特に消費量が多く、国民生活上重要なものとして、国が指定している野菜です。現在、キャベツ、キュウリ、トマトなど14品目が指定されています。ブロッコリーは1974年のバレイショ以来の追加となります。
ブロッコリーは、これまで指定野菜に準じる35品目の「特定野菜」となっており、「指定野菜」への格上げは初めてとのことです。
ブロッコリーはただの野菜ではなかったのです。
ブロッコリーのそれぞれの部位に隠された美味しさや栄養、さらには意外な活用法まで。私たち家庭のキッチンに常備されているブロッコリーの魅力を、一緒に深掘りしてみましょう。
栄養満点!ブロッコリーの基礎知識
ブロッコリーの栄養素と効能
ブロッコリーには、ビタミンC、カリウム、食物繊維などの豊富な栄養素が含まれています。
特にビタミンCは、1日に必要な摂取量の約1.5倍が100gのブロッコリーに含まれています。これは、1日に必要なビタミンCを摂取するために、オレンジ約1.5個分に匹敵します。ビタミンCは、免疫力の向上や肌の美容効果に役立ちます。
また、カリウムは、体の余分な塩分を排出して血圧を安定させ、むくみや高血圧の予防に効果的です。
食物繊維は、腸内環境を整える効果があり、便秘の解消や、糖尿病や生活習慣病の予防に効果的です。
さらに、ブロッコリーには、抗酸化作用のあるグルコシノレートという成分も含まれています。グルコシノレートは、がんや動脈硬化などの予防に効果的であると期待されています。
ブロッコリーの選び方と保存方法
ブロッコリーを選ぶ際は、鮮やかな緑色をしていて、茎がしっかりしていて、芯が太いもの、つぼみが詰まっているものを選びましょう。また、葉っぱが黄色く変色していたり、開いているつぼみは鮮度が落ちているサインです。
ブロッコリーは、つぼみの状態が最も新鮮で、栄養価も最も高くなります。つぼみが開き始めると、徐々に栄養価が低下し、苦味も強くなります。そのため、ブロッコリーを購入する際は、つぼみが密集していて、色鮮やかなものを選ぶようにしましょう。
保存する際は、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存するのが最適です。ただし、長期間の保存は避け、できるだけ2~3日で食べきることをおすすめします。
冷凍保存する場合は、小房に分け、生のまま冷凍するのがおすすめです。また、水気をよく拭き取ることで、冷凍焼けを防ぐことができます。冷凍保存したブロッコリーの賞味期限は、約1ヶ月です。ただし、保存状態によっては、賞味期限よりも早く劣化する場合があります。そのため、早めに食べるようにしましょう。
ブロッコリーの下処理方法
ブロッコリーを料理する前の下処理は非常に重要です。
予洗い:最初に、ブロッコリーを水道水でざっと洗って、大きな汚れや不要な葉を取り除きます。
分解:洗いやすくするため、ブロッコリーを小房に分けます。茎の部分は皮をむいた後、食べやすい大きさに切るとよいです。
塩水の準備:水1リットルに対して大さじ1の食塩を加えて混ぜます。塩水に浸けることで、ブロッコリーに付いている小さな虫やダニを取り除くことができます。
浸ける:ブロッコリーを塩水に15〜20分程度浸けます。
すすぐ:塩水から取り出したブロッコリーを、清潔な水道水でよくすすぎます。このとき、ブロッコリーの間に残った塩分をしっかりと洗い流すことが重要です。
水切り:洗ったブロッコリーは、ざるやキッチンペーパーの上で水分をしっかりと切ります。
茹でる際には、茎の部分を先に入れ、その後に花蕾を入れると、均一に火が通ります。これにより、ブロッコリーの鮮やかな緑色を保ちながら、美味しく調理することができます。
ブロッコリーの部位別美味しい食べ方
ブロッコリーの茎のおいしい食べ方
ブロッコリーの茎は、花蕾部分よりもやや淡白な味わいですが、甘みが楽しめます。小房部分より硬めですが、しっかりとした歯ごたえがあり、食べ応えがあります。
茎の部分を捨ててしまう方も多いですが、実はこの部分には栄養がギュッと詰まっています。小房よりもカリウムや食物繊維が多く含まれています。また、ビタミンCやビタミンKなども含まれています。
茎は、薄く皮をむき、細切りや薄切りにして炒め物やサラダに使うと、シャキシャキとした食感が楽しめます。また、茹でてマヨネーズと和えるだけのシンプルなサラダもおすすめです。
【おすすめレシピ】
★ブロッコリー茎のソテー
ブロッコリーの茎を薄切りにして、塩こしょうで下味をつけます。オリーブオイルを熱したフライパンで、茎を炒め、お好みで醤油やポン酢で味付けします。
★ブロッコリー茎のサラダ
ブロッコリーの茎を乱切りにして、塩こしょうで下味をつけます。レタスやトマトなどの野菜と合わせて、ドレッシングで和えていただきます。
ブロッコリーの芯のおいしい食べ方
ブロッコリーの芯は、中央の太い部分のことを指し、多くの人が捨てがちです。しかし、この芯は甘みがあり、独特のもちもちとした食感が特徴です。じっくり煮込むことで、やわらかく美味しく食べることができます。
また、ブロッコリーの芯には、小房よりも食物繊維やカリウムが多く含まれています。ビタミンCやビタミンKなども含まれています。
薄切りにして炒め物や、みじん切りにしてオムレツの具材として使うと、その美味しさを存分に楽しむことができます。また、薄くスライスして酢の物や和え物にするのも、爽やかでおいしいですよ。
【おすすめレシピ】
★ブロッコリー芯の煮物
ブロッコリーの芯をざく切りにして、水と塩こしょうで煮ます。柔らかくなったら、醤油や砂糖で味付けします。
★ブロッコリー芯の炒め物
ブロッコリーの芯をざく切りにして、オリーブオイルを熱したフライパンで炒め、お好みで醤油やポン酢で味付けします。
ブロッコリーの花蕾のおいしい食べ方
ブロッコリーの花蕾部分は、ほのかな甘みと柔らかく、滑らかな食感が人気の部位です。
この部分は、茹でるだけでサラダやおひたしとして楽しむことができます。また、一緒にゆでた鶏むね肉やエビと組み合わせて、マヨネーズやドレッシングで和えると、一品料理としても十分に楽しめます。
さらに、オリーブオイルやにんにくで炒めると、香ばしさと甘みが増し、お酒のおつまみにもぴったりです。
【おすすめレシピ】
★ブロッコリー花蕾の茹で物
ブロッコリーの花蕾を茹でて、塩こしょうで味付けします。
★ブロッコリー花蕾の炒め物
ブロッコリーの花蕾を炒めて、お好みで醤油やポン酢で味付けします。
知らないと損!ブロッコリーの隠れた活用法
ブロッコリーの葉っぱのおいしい食べ方
ブロッコリーの葉っぱ、実はこれが絶品なんです!
市場やスーパーで売られているブロッコリーには葉っぱがついていないことが多いですが、畑で採れたてのものには大きな葉っぱが付いています。この葉っぱには、β-カロテンやビタミンK、カリウムが豊富に含まれており、鉄分も多いので、女性には特におすすめです。
葉っぱは茹でると苦味が抜けて、おいしく食べることができます。サッと茹でてオリーブオイルとレモンを絞って和えるだけでも美味しいですし、ちょっと厚めに切って炒めても絶品です。
【おすすめレシピ】
★ブロッコリー葉っぱの茹で物
ブロッコリーの葉っぱを茹でて、塩こしょうで味付けします。
★ブロッコリー葉っぱの炒め物
ブロッコリーの葉っぱを炒めて、お好みで醤油やポン酢で味付けします。
ブロッコリーの茎の皮を食べる
ブロッコリーの茎の皮、捨てていませんか?
ブロッコリーの茎の皮は、苦味やえぐみが気になるという人も多いようですが、実はこの部分にも、ビタミンCやカリウムが多く含まれています。また、食物繊維やβ-カロテンなども含まれています。
皮の部分は、食感が少し硬いので、薄くむいてから使用すると良いでしょう。
皮を細切りにして炒め物やスープに入れると、シャキシャキとした食感が楽しめます。また、ジュースやスムージーに混ぜても、栄養価をアップさせることができます。
【おすすめレシピ】
★ブロッコリー茎皮のソテー
ブロッコリーの茎の皮を薄切りにして、塩こしょうで下味をつけます。オリーブオイルを熱したフライパンで、茎の皮を炒め、お好みで醤油やポン酢で味付けします。
★ブロッコリー茎皮のサラダ
ブロッコリーの茎の皮を乱切りにして、塩こしょうで下味をつけます。レタスやトマトなどの野菜と合わせて、ドレッシングで和えていただきます。
ブロッコリーを使ったスキンケア
ブロッコリーは食べるだけでなく、美容にも効果的です。ブロッコリーに含まれるビタミンCは、肌のハリや潤いを保つ役割を果たし、アンチエイジングにも効果的です。
ブロッコリーを使ったスキンケア方法
ブロッコリーを茹でて、すりおろします。
すりおろしたブロッコリーを、化粧水や乳液に混ぜて使います。
ブロッコリーを使ったスキンケアの効果
肌のハリや弾力をアップさせます。
シミやシワを予防します。
ニキビを予防します。
自然の成分で作るスキンケアは、お肌にも安心ですね。
ブロッコリーの一つ一つの部位が持つ価値や魅力を知ることで、日常の食卓がもっと豊かに、そしてサステナブルになります。食材を大切にし、無駄なく活用することで、私たち一人ひとりが環境への配慮を深めることができるのです。
次にブロッコリーを手にする際は、これまで知らなかったその可能性を思い浮かべながら、新しいレシピや活用法に挑戦してみてください。そして、その驚きの美味しさを、家族や友人と共有する瞬間を楽しんでくださいね。
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