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キャベツ・レタスの外側の葉は捨てないで!農薬と栄養の両方を知っておこう

公開日: 更新日:2024.01.16
キャベツ・レタスの外側の葉は捨てないで!農薬と栄養の両方を知っておこう

キャベツやレタスの外側の葉はどこまで捨てるべきか

キャベツの外葉


どこまでが外側の葉?

キャベツやレタスの外側の葉とは、一番外側にある濃い緑色の葉のことを指します。

この葉は、日光や風雨にさらされているため、内側の葉よりも厚くて硬く、苦味や青臭さが強いことがあります。
また、虫やカビなどの病害虫にも弱く、農薬を多く散布されることもあります。

そのため、外側の葉は食べる前に取り除くことが多いですが、実は店頭に並んでいるキャベツやレタツは、最も農薬や汚れが多い一番外側の葉は収穫時に除去されています。

つまり、スーパーで買ったキャベツやレタスの外側の葉は、本来の一番外側の葉ではなく、2番目以降の外側の葉ということになります。

この葉には、農薬や汚れが残っている可能性がありますが、しっかり洗えば問題ありません。
そして、この葉には内側の葉よりも多くの栄養が含まれているのです。


外側の葉を捨てるメリットとデメリット

外側の葉を捨てるメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 農薬や汚れの心配がなくなる
  • 苦味や青臭さがなくなる
  • 火の通りが早くなる
  • 食感が柔らかくなる

一方、外側の葉を捨てるデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 栄養が失われる
  • フードロスが増える
  • 量が減る

外側の葉に含まれる農薬の種類と量

キャベツ農薬


野菜に使われる農薬の種類と目的

野菜に使われる農薬には、主に以下の3種類があります。

殺虫剤:虫による食害や病害を防ぐために使われる農薬。
キャベツやレタスには、アブラムシやヨトウムシなどの害虫がつきやすいため、殺虫剤が必要になることが多い。

殺菌剤:カビや細菌による病害を防ぐために使われる農薬。
キャベツやレタスには、黒腐病や輪紋病などの病気が発生しやすいため、殺菌剤が必要になることが多い。

除草剤:雑草による競合や病害を防ぐために使われる農薬。
キャベツやレタスは、雑草との間隔を広くとる必要があるため、除草剤が必要になることが多い。

これらの農薬は、野菜の生育や品質を保つために必要なものですが、過剰に使用すると、環境や人体に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、農家は、農薬の種類や使用量、使用時期などを適切に管理し、必要最小限に抑えるように努めています。


外側の葉に残る農薬の量はどのくらいか

キャベツやレタスの外側の葉には、内側の葉よりも農薬が多く残っているというのは事実です。

しかし、その量はどのくらいなのでしょうか?

一般的には、キャベツやレタスの外側の葉には、内側の葉の約10倍の農薬が残っていると言われています。

但し、これはあくまで平均的な値であり、農薬の種類や使用量、使用時期、収穫時期などによって変わります。

また、キャベツやレタスの外側の葉は、収穫前に除去されたり、出荷前に洗浄されたりすることで、農薬の残留量が減少することもあります。

したがって、外側の葉に残る農薬の量は、一概には言えないというのが現状です。


農薬の残留基準と安全性

キャベツやレタスの外側の葉に残る農薬の量が気になる、という人もいるでしょう。

しかし、農薬には、残留基準というものがあります。

残留基準とは、食品に残っていても安全とされる農薬の最大許容量のことで、日本では、農林水産省が定めています。

この残留基準は、動物実験や人体試験などに基づいて、科学的に算出されたもので、安全性に十分な余裕を持たせて設定されています。

したがって、残留基準以下の農薬は、通常の食事で摂取しても、健康に影響を与えることはありません。

キャベツやレタスの外側の葉に残る農薬は、残留基準を超えることはほとんどないと言われています。
しかし、万が一、残留基準を超える農薬が検出された場合は、回収や販売停止などの措置がとられます。

そのため、消費者は、安心してキャベツやレタスの外側の葉を食べることができます。


外側の葉の栄養素と効能

キャベツ栄養


外側の葉に含まれる主な栄養素

キャベツやレタスの外側の葉には、以下のような栄養素が多く含まれています。

  • ビタミンC:抗酸化作用やコラーゲンの生成に必要な水溶性のビタミン。風邪の予防や美肌効果が期待される。
  • ビタミンK:血液の凝固や骨の形成に必要な脂溶性のビタミン。出血の予防や骨粗しょう症の予防効果が期待される。
  • カルシウム:骨や歯の構成成分や神経伝達に必要なミネラル。骨粗しょう症の予防や血圧の調整効果が期待される。
  • :血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの構成成分に必要なミネラル。貧血の予防や免疫力の向上効果が期待される。
  • イソチオシアネート:キャベツに特有の苦味成分で、抗酸化作用や解毒作用があるとされる。発がん物質の活性化を抑えたり、老化防止効果が期待される。
  • ラクチュコピクリンレタスの苦味成分であるラクチュコピクリンは、胃液の分泌を促進したり、食欲を増進したりする効果があると言われている。

外側の葉の栄養素は内側の葉とどう違うか

キャベツやレタスの外側の葉は、内側の葉よりも日光に当たる時間が長いため、光合成の過程で多くの栄養素を生成しています。

そのため、外側の葉は、内側の葉に比べて、ビタミンCやカルシウム、鉄などの栄養素が約2倍から10倍も多く含まれていると言われています。

例えば、キャベツの外側の葉100gには、ビタミンCが約100mg含まれていますが、内側の葉100gには約10mgしか含まれていません。
また、レタスの外側の葉100gには、カルシウムが約80mg含まれていますが、内側の葉100gには約20mgしか含まれていません。

このように、外側の葉は、内側の葉よりも栄養価が高いと言えます。


外側の葉の味や食感の特徴

キャベツの食感


外側の葉の味は内側の葉とどう違うか

キャベツやレタスの外側の葉は、内側の葉よりも味が濃く、苦味や青臭さが強いのが特徴です。
これは、外側の葉には、内側の葉よりも多くの栄養素や苦味成分が含まれているためです。


外側の葉の食感

キャベツやレタスの外側の葉は、内側の葉よりも歯ごたえがあります
これは、外側の葉には、内側の葉よりも厚みや葉脈があるためです。

例えば、キャベツの外側の葉は、内側の葉よりも約2倍の厚さがあります。
また、レタスの外側の葉は、内側の葉よりも葉脈が太く、水分が多いためです。


外側の葉の味や食感を好む人はどんな人か

キャベツやレタスの外側の葉の味や食感を好む人は、以下のような特徴があると言われています。

  • 栄養に敏感な人:外側の葉には、内側の葉よりも多くの栄養素が含まれているため、栄養に敏感な人は、外側の葉を好む傾向があると言われています。 特に、ビタミンCやカルシウム、鉄などの栄養素が不足しがちな人は、外側の葉を積極的に摂取するとよいでしょう。
  • 味にこだわる人:外側の葉には、内側の葉よりも味が濃く、苦味や青臭さが強いため、味にこだわる人は、外側の葉を好む傾向があると言われています。 特に、苦味や青臭さが食欲を増進させると感じる人は、外側の葉を好むでしょう。
  • 食感にこだわる人:外側の葉には、内側の葉よりも歯ごたえがあるため、食感にこだわる人は、外側の葉を好む傾向があると言われています。 特に、シャキシャキとした食感が好きな人は、外側の葉を好むでしょう。

外側の葉を使うときのポイント

外側の葉を切る


キャベツやレタスの外側の葉は、内側の葉よりも汚れや虫が付いている可能性が高いため、しっかりと洗う必要があります。

しかし、洗いすぎると栄養素が流れ出してしまうおそれがあるので、適度な洗い方を心がけましょう

  • 水につける時間は短くする:外側の葉には水溶性のビタミンCやビタミンUなどの栄養素が多く含まれていますが、水につけると流出してしまいます。特にビタミンCは熱や光にも弱いため、水につける時間は5分以内にしましょう 。
  • 水の温度は低めにする:水の温度が高いと、ビタミンCの流出が早まります。また、キャベツやレタスに含まれるグルタミン酸という旨味成分も水に溶け出してしまいます。水の温度は15度以下にすると良いでしょう。
  • 水に塩を加える:水に塩を加えると、キャベツやレタスの表面に付着した虫や卵が浮き上がりやすくなります。塩の濃度は0.5%程度にすると効果的です。塩はキャベツやレタスの色や食感に影響を与えません。

キャベツの外葉を使ったレシピ

キャベツレシピ


☆キャベツの炒めもの

材料: 刻んだキャベツの外葉、にんじん、玉ねぎ、鶏肉(または豆腐)、しょうゆ、ごま油

手順: 野菜と鶏肉を炒め、刻んだキャベツを加え、しょうゆとごま油で調味し、煮詰まるまで炒める。


☆キャベツのスープ

材料: 刻んだキャベツの外葉、トマト、ジャガイモ、にんじん、コンソメ、ハーブ類

手順: 野菜を鍋に入れ、水とコンソメを加えて煮込む。最後にハーブで味を調える。


☆キャベツのサラダ

材料: 刻んだキャベツの外葉、ツナ缶、きゅうり、トマト、マヨネーズ、マスタード

手順: 野菜とツナをボウルに入れ、マヨネーズとマスタードで和える。


☆キャベツの煮物

材料: 刻んだキャベツの外葉、だし、醤油、みりん、さつまいも、にんじん

手順: だし、醤油、みりんで煮汁を作り、野菜を加えて、野菜が柔らかくなるまで煮込む。


☆キャベツのピクルス

材料: 刻んだキャベツの外葉、にんにく、唐辛子、酢、砂糖、塩

手順: 刻んだキャベツを瓶に詰め、にんにくと唐辛子と一緒に酢、砂糖、塩を混ぜた液体を注ぎ、冷蔵庫で数時間寝かせてる。


これらのレシピは、刻んだキャベツの外葉を美味しく食べる一例です。


レタスの外葉を使ったレシピ

レタスチャーハン


レタスは、火を通しすぎると食感が悪くなってしまうので、しんなりする程度に火を通してください。


☆レタスの外葉の炒め物

材料:ちぎったレタスの外葉、にんにく、ごま油、醤油、塩

手順:フライパンにごま油を熱し、にんにくを炒める。にんにくの香りが立ったらレタスを加えて炒める。しんなりしたら醤油、塩で味を調える。


☆レタスの外葉の味噌汁

材料:ちぎったレタスの外葉、だし汁、味噌、醤油

手順:鍋にだし汁とレタスを加えて火にかける。しんなりしたらし味噌、醤油で味を調える。


☆レタスの外葉のチャーハン

材料:ちぎったレタスの外葉、ご飯、卵、にんにく、生姜、サラダ油、塩、コショウ

手順:フライパンにサラダ油を熱し、にんにくと生姜を炒め、香りが立ったら卵を割り入れて炒める。卵が半熟になったら、ご飯を加えて炒め、ほぐれたらレタスを加えてしんなりするまで炒める。塩、コショウで味を調えて完成。


☆レタスの外葉のチャプチェ

材料:ちぎったレタスの外葉、そうめん、人参、シイタケ、醤油、砂糖、ごま油、にんにく、塩、コショウ、ゴマ

手順:そうめんを茹で、水気を切っておく。フライパンにごま油を熱し、にんにくと人参、シイタケを炒め、しんなりしたらレタスの外葉を加え、さっと炒める。そうめんを加え、醤油、砂糖で味付けし、塩、コショウで味を調え、盛り付けてゴマを振りかけて完成。


お好みに応じてアレンジしてみてください。








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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。