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【サクッと美味しく】揚げ物油を長持ちさせる、正しい保存から廃棄まで

公開日: 更新日:2024.05.20
【サクッと美味しく】揚げ物油を長持ちさせる、正しい保存から廃棄まで

キッチンで頻繁に起こる悩み、それは揚げ物後の油の扱い

でも、知っていましたか?適切な処理と保存で、油はもっと長持ちし、環境にも優しくなるんです。

油の劣化を見逃さないチェックポイントや、油の種類による寿命の違い、正しい保存方法、そして上手に再利用する方法まで、役立つ情報満載です。

家庭で簡単にできる廃棄方法も紹介しているので、安心安全に揚げ物を楽しめます。


危険なサインを見逃さない!油の劣化チェック

揚げ油の色を確認

油のニオイ

揚げ物油は使い回されるうちに、酸化や分解が進みます。これが進むと、油から独特の酸っぱいニオイや油焼け臭、ツンとしたニオイなど、本来の油とは異なる違和感のあるニオイが生じ始めます。

このニオイは、油の品質が落ちている最初のサインで、油が酸化し、過酸化脂質という有害物質が生成されている証拠です。過酸化脂質は、体内に取り込まれると、細胞を傷つけ、老化や生活習慣病の原因となる可能性があります。

適宜、油のニオイをチェックしましょう。
○揚げ物をする前に油を少し温め、ニオイを嗅いでみる。新鮮な油はほとんど臭いがありませんが、古くなった油は枯草や塗料のような不快な臭いがすることがあります。
○揚げ物後、油が冷めてからニオイを嗅いでみる。揚げ物の香りが残っているかどうかを確認します。
○油を少量、ティッシュペーパーに染み込ませてニオイを嗅いでみる。油の酸化や劣化が進んでいる場合、不快な臭いがすることがあります。

油が古くなったり、高温で長時間加熱したりすると、ニオイが強くなります。特に、以下の揚げ物は油のニオイが劣化しやすいので注意が必要です。
○衣に片栗粉をつけた食材
○魚介類
○肉類


油の色

揚げ物油の使用を続けると、色も変化します。

新鮮な油は透明感があり、明るい黄色をしていますが、使用を重ねると次第に暗い茶色に変わっていきます。この色の変化は油中の物質が酸化やポリマー化を起こし、さまざまな反応生成物が生成されている証拠です。

油の色が濃くなると、揚げ物が焦げやすくなったり、苦味が出たりするだけでなく、品質の低下を意味し、食品の風味や安全性にも影響を及ぼす可能性があるとされています。

油の色をチェックするには、以下の方法がわかりやすいです。
○油を白い容器に移し、光にかざして見る。
○油をティッシュペーパーに染み込ませて、色を見る。
○揚げ物後、油が冷めてから色を見る。

油の色が茶色く濁ったり、黒ずんだりしている場合は、新しい油に交換しましょう。


油の状態

油の状態は、その粘度や透明度で判断できます。揚げ物油が劣化すると、泡立ちが激しくなったり、粘度が高くなったり、白く濁ったりします。これらの状態は、油が酸化し、化学的な変化が起こっている証拠です。

油の粘度が高まると揚げ物の吸油量が増え、カロリーが高くなりがちであり、健康面での影響も考慮する必要があります。また、油の状態が悪くなると、揚げ物の衣が剥がれやすくなったり、べちゃっとした仕上がりになったりします。

油の状態をチェックするには、以下の方法が有効です。
○揚げ物中に油の泡立ちを観察する。
○揚げ物後、油が冷めてから粘度を確認する。

油が濁り始めたり、粘度が高くなったりした場合は、安全を考えて新しい油への交換をおすすめします。


油の種類で変わる!揚げ物油の寿命

いろいろな油

揚げ物油の種類と選び方

揚げ物油には、さまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。揚げ物油の選び方は、料理の風味や健康面に大きく影響します。
例えば、揚げ物には煙点が高く、酸化しにくい油が適しています。高温での調理に適した油を選ぶことで、油の劣化を遅らせ、より健康的な揚げ物が可能になります。


煙点

煙点は、油が煙を出す温度のことです。煙が出ると油が酸化し始め、有害物質が発生します。使用する調理法に合った煙点の油を選びましょう。

○高温で揚げる(200℃以上):ごま油、米油、なたね油など
○中温で揚げる(180℃前後):大豆油、コーン油、サラダ油など
○低温で揚げる(160℃前後):オリーブオイル、えごま油など


風味

油によって、独特の風味があります。料理に合った風味の油を選びましょう。

○クセのない風味:サラダ油、コーン油、大豆油など
○香ばしい風味:ごま油、えごま油、米油など
○あっさりとした風味:オリーブオイル、菜種油など


健康面

油には、それぞれに健康に良い成分が含まれています。健康面を意識して油を選ぶのも良いでしょう。

○オレイン酸:コレステロール値を下げる効果
○リノール酸:体内で必須脂肪酸に変換される
○α-リノレン酸:脳や神経系の発達に役立つ


価格

油は、種類によって価格が異なります。予算に合わせて油を選びましょう。


食用油別保存期間と目安

揚げ油の保存期間は、油の種類や保存状態によって異なります

次の期間は一般的な目安です。実際の状態によって異なることがあります。また、製品によってはメーカーが推奨する保存期間が指定されている場合があるため、常にパッケージの表示を確認してください。

【未開封の場合】
植物油(大豆油、菜種油など):製造日から約1年~1年半が目安です。
米油:製造日から約2年が目安です。
オリーブオイル:製造日から約18ヶ月~3年が目安です。
ごま油:製造日から約1年~1年半が目安です。

【開封後(未使用分)】
油は空気に触れると酸化が進みやすくなるため、できるだけ空気に触れないようにし、速やかに使用しましょう。
植物油(大豆油、菜種油など):開封後は約3ヶ月以内に使い切ることが望ましいです。
米油:開封後は約6ヶ月以内に使い切ることが望ましいです。
オリーブオイル:開封後は約1年以内に使い切ることが望ましいです。
ごま油:開封後は6~8ヶ月以内に使い切ることが望ましいです。

【使用済みの場合】
全般:使用済みの油は、ろ過後、冷暗所で密閉容器に保管し、可能な限り早く(1ヶ月以内)使用しましょう。使用回数や加熱の度合い、保管状態により、酸化や劣化が進む速度は異なります。
使用済み油の再利用時は、臭いや色、透明度をチェックして、品質の劣化が見られる場合は使用を避けるべきです。

これらの保存期間は、最適な条件下での保存を想定しています。保存状態が悪いと、これらの期間よりも早く品質が落ちることがあります。したがって、油の保管には気温や光、容器の密閉性など、適切な環境を整えることが重要です。


継ぎ足し油の使用とリスク

継ぎ足し油、つまり新しい油を少量ずつ古い油に混ぜて使い続ける方法は、経済的で便利ですがリスクも伴います。

○油の劣化が早くなる。
○揚げ物の風味が悪くなる。
○有害物質が発生する可能性がある。

古い油と新しい油が混ざることで、油全体の品質が徐々に落ち、酸化が進みやすくなります。この混合油を使用することで生じる過酸化物は、油の劣化を加速させるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

継ぎ足し油を使用する場合は、以下の点に注意しましょう。

○揚げかすや汚れを取り除いてから新しい油を継ぎ足す。
○継ぎ足す油の量は、全体の10~20%程度に留める。
○継ぎ足し油は、早めに使い切る。

継ぎ足しを行う場合は、油の色やにおいをこまめにチェックし、品質の劣化が見られたら早めに交換することが重要です。


油の寿命を延ばす!揚げ物後の油の処理方法

油の処理

油を冷ます正しいタイミング

油を適切に冷ますことは、油の寿命を延ばす重要なステップです。使用後の油は高温のまま放置すると、酸化や劣化が進みやすくなります。
油を長持ちさせるには、適切なタイミングで冷ましましょう。

粗熱を取る:揚げ物後、油を約80度~100度程度まで冷まします。
ろ過する:油が完全に冷めてから、キッチンペーパー等でカスを取り除きます。
容器に移す:ろ過した油を密閉容器に移し、冷暗所で保存します。

油を冷ます時間は、油の量や室温によって異なりますが、目安として1時間程度です。油が完全に冷めないと、容器に移した際に結露が発生し、油が劣化しやすくなります。

理想としては、油の温度が約80度~100度程度に下がった時点でろ過処理を行うのが望ましいです。この温度範囲なら、油が流動性を保ちつつ、熱による酸化を最小限に抑えることができます。また、この温度での取り扱いは、火傷のリスクも低減させます。
油を冷ます際には、火元から離して自然冷却させるか、熱が均一に逃げやすいように口が広めの容器に入れたり、水が入らないようにして容器を水に浮かべるなどの方法が効果的です。


ろ過でキレイに長持ちさせる

使用した油は、食材のカスや衣などが混入しています。これらの不純物は油の酸化を促進し、寿命を短くします。油を長持ちさせるためには、使用後にこれらの不純物を取り除くことが必須です。

○キッチンペーパー:キッチンペーパーを数枚重ねて、油を注ぎます。
○油こし器:油こし器を使って、油をろ過します。
○コーヒーフィルター:コーヒーフィルターを使って、油をろ過します。

キッチンペーパーや油こし器は、目の粗さによってろ過の精度が変わります。細かいカスを取り除きたい場合は、目の細かいものを選びましょう。
効果的なろ過をすることで、油の清潔度が保たれ、酸化が遅くなり、再使用時の味も良好に保たれます

ろ過された油は、明るい色と清潔な香りを保ちやすく、使用回数を増やすことができます。


油の劣化を防ぐ!保存方法のポイント

油の保存

密閉容器での保存のすすめ

使用後の油を長期間新鮮に保つためには、密閉容器への保存が非常に効果的です。空気に触れることで油は酸化しやすくなるため、密閉容器を使用することで空気との接触を最小限に抑え、酸化を遅らせることができます。

【密閉容器の利点】
○酸化を防ぐ:油は、空気中の酸素に触れることで酸化します。密閉容器で保存することで、油と酸素の接触を減らし、酸化を抑制できます。
○香りを保つ:油は、空気中のニオイを吸収しやすい性質があります。密閉容器で保存することで、他の食材のニオイが油に移るのを防ぎ、油本来の香りを保つことができます。
○カビや雑菌の繁殖を防ぐ:密閉容器は、油にカビや雑菌が繁殖するのを防ぐ効果もあります。
○使いやすい:密閉容器は、油を注ぎやすく、保存場所にも困りません。

【密閉容器を選ぶポイント】
○油の量に合った大きさのものを選ぶ
○フタがしっかりと閉まるものを選ぶ
○透明な容器を選ぶと、油の量や状態が確認しやすい

ガラス製やステンレス製の容器がおすすめで、プラスチック製のものよりも臭い移りが少ないとされています。

この方法で保存された油は、風味や品質が長持ちし、安心して再使用することが可能になります。


冷暗所保管で酸化を防ぐ

油の酸化を防ぎ、品質を保つためには、保存場所も重要な要素です。理想的なのは冷暗所での保管で、直射日光や温度変化から油を守ることができます。

【冷暗所とは】
冷暗所とは、直射日光が当たらず、室温よりも低い温度の場所です。一般的には、キッチンの戸棚や冷蔵庫の野菜室などです。

【温度の影響】
油の酸化速度は、温度が上がるにつれて速くなります。温度が10℃上昇するごとに反応速度は2倍になるといわれています。

【光の影響】
油は、光によって酸化しやすくなります。そのため、直射日光が当たらない場所、蛍光灯の光が届かない場所で保存することが重要です。特にオリーブオイルは遮光瓶で保存することがおすすめです。

温度が高いと油の酸化が進みやすくなるため、夏場などの高温時期は特に注意が必要です。
適切な保存場所を選ぶことで、油は新鮮な状態をより長く保つことができます。


高温多湿を避ける保管方法

高温多湿は、油の劣化を早める大きな要因です。特に、キッチンは調理による熱や湿度が高くなりがちなため、油の保存場所としては避けた方が良い場所もあります。

高温になる場所での保管は避ける:コンロの近くや、直射日光が当たる場所での保管は避けましょう。
湿度が高い場所での保管は避ける:梅雨時期など、湿度が高い時期は、油を冷蔵庫で保存することをおすすめします。
水滴が付着しないようにする:油に水滴が付着すると、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。

保存する際は、温度が一定で湿度の低い場所を選ぶことが大切です。また、油を保存する容器の近くに水分があると、容器を開閉する際に水分が入り込む原因になるため、水周りからは距離を置いて保管しましょう。

このようにして高温多湿を避けることで、油の劣化を抑え、品質を保つことができます。


揚げ油別、保管方法のまとめ

【大豆油】
保管場所:直射日光を避け、暗所で保管することで酸化を防ぎます。
温度:室温で良いですが、一定の温度(約18°C~24°C)を保つことが望ましいです。
湿度:高湿度を避け、容器はしっかりと閉じてください。

【菜種油】
保管場所:光による酸化を避けるため、直射日光の当たらない冷暗所での保管が理想的です。
温度:室温が適していますが、温度変化は避けてください。
湿度:容器を密閉し、湿度が高い場所は避けます。

【ごま油】
保管場所:ごま油は酸化しにくい油ですが、品質を保つため冷暗所が適しています。
温度:常温での保管が可能ですが、高温を避けるべきです。
湿度: 容器をしっかりと閉じ、湿度を避けます。

【米油】
保管場所:米油は酸化安定性が高いですが、直射日光を避け、暗所で保管することが望ましいです。
温度:常温で保管できますが、極端な高温や低温は避けてください。
湿度:容器を密閉し、湿度の影響を最小限に抑えます。

【オリーブオイル】
保管場所:オリーブオイルは特に光に敏感なので、、光を避けるために色がついたガラスボトルや金属の容器に入れて冷暗所での保管が最適です。
温度:14°C~18°Cの間で保管するのが理想的ですが、室温でも大きな問題はありません。高温は避け、冷蔵する必要がある場合もありますが、固まる可能性があるため注意が必要です。
湿度:容器を密封して湿気を避けます。


揚げ油を上手に再利用!油の再利用方法と注意点

油を足している

少量ずつ、新しい油と混ぜて使用

揚げ油を継ぎ足すタイミング

揚げ油を継ぎ足すタイミングは、主に次の使用の時です

使用後の油は冷ましてから適切にろ過し、次に揚げ物をする前に新しい油を足します。これは、油が冷えることで不純物が沈殿しやすくなり、ろ過しやすくなるからです。
また、冷たい油同士を混ぜることで、油の温度変化を最小限に抑え、酸化を防ぐことができます。


継ぎ足し量の目安

継ぎ足し量の目安は、使用する鍋やフライヤーの深さ、および揚げる食材の量によって異なりますが、一般的には揚げ物をする際に食材が完全に油に浸かる量を基準にします。

油の量が少なすぎると温度が不均一になりやすく、多すぎると無駄になる可能性があります。具体的には、使用する前の油の量と比較して、10~20%程度継ぎ足すことが一般的です。


継ぎ足し油の使用頻度

継ぎ足し油の使用頻度は、揚げ物をする頻度と油の劣化状況によります。

油が暗くなったり、煙りやすくなったり、異臭がする場合は、油を新しく交換する時期かもしれません。
理想としては、油は数回の使用後(3~4回程度)に全量を交換し、その間に必要に応じて継ぎ足して使用します。


継ぎ足し油の使用例

天ぷら:薄くて軽い食材を揚げる際、油の量が少なくなると揚げムラが発生しやすいので、適宜継ぎ足して均一に加熱することが重要です。
フライ:チキンやフィッシュフライなど、比較的大きな食材を揚げる際には、油の減少が早くなるため、適切に継ぎ足す必要があります。


継ぎ足しを行う際のポイント

【同じ種類の油を使用する】
使用中の油と同じブランド、同じ種類の油を継ぎ足しに使用します。これにより、油の品質を一定に保つことができます。
異なる種類の油を混ぜることは、油の酸化安定性や煙点(油が煙り始める温度)に影響を及ぼし、最終的には揚げ物の味や品質に悪影響を与える可能性があります。

【油は予めろ過する】
継ぎ足す前に、使用済みの油をろ過して食品のかすや不純物を取り除きます。これにより、油の劣化を遅らせることができます。

【適切なタイミングで継ぎ足す】
油の量が少なくなったり、油の品質が落ちたりしたと感じたら、継ぎ足しを行います。油の状態を定期的にチェックし、必要に応じて継ぎ足しましょう。

【全量交換のタイミングを見極める】
油を継ぎ足すことで使用期間を延ばすことができますが、品質が落ちたり、油が暗くなったり、煙りやすくなったりした場合は、油を全量交換する時期かもしれません。


油の継ぎ足し、あり?なし?

継ぎ足しありの料理例

継ぎ足し油を利用するのに適している料理は、主にその油の酸化や劣化が料理の風味や品質に致命的な影響を与えないものです。

【家庭の揚げ物】
ポテトフライ:フライドポテトは油の風味が主役となるわけではなく、継ぎ足し油で揚げても風味が大きく損なわれることはありません。
コロッケ:コロッケや他のパン粉を使った揚げ物は、油の新鮮さが少し劣っていても、衣が美味しく仕上がることが多いです。

【総菜揚げ物】
カツ類:豚カツやチキンカツなど、衣をつけて揚げるタイプの総菜は、継ぎ足し油でも美味しく仕上がります。
野菜の天ぷら:野菜を中心とした天ぷらは、継ぎ足し油を使っても、野菜本来の風味が楽しめます。

【揚げ餃子や春巻き】
揚げ餃子や春巻きなど、具材がメインの料理も継ぎ足し油で問題なく揚げられます。具の風味が強いため、油の微妙な変化は影響が少ないです。

【ドーナツやお菓子類】
継ぎ足し油で揚げるドーナツや、その他の甘いお菓子類も、油の劣化が少ない場合には適しています。砂糖やチョコレート、ジャムなどで味わいが調整されるため、油の影響を受けにくいです。


継ぎ足しに向かない料理例

継ぎ足し油を使用する場合、油の酸化や風味の変化が料理の質に大きく影響する可能性があるため、調理法によっては継ぎ足し油の使用は避けた方が良い料理もあります。

【高級または繊細な風味の料理】
高級魚介類や繊細な風味の野菜を使った天ぷらなど、素材の風味を生かす料理には、新鮮な油の使用が望ましいです。継ぎ足し油の微妙な味や香りが料理の品質を下げる可能性があります。

【あげ物以外の調理法で使用する場合】
サラダドレッシングやマヨネーズなど、揚げ物以外で油を使う料理、特に生で油の風味が直接感じられるものには、継ぎ足し油は不向きです。新鮮で品質の高い油を使用することが重要です。

【油を主役とする料理】
油そばや油を使ったパスタなど、油が主役となる料理や、油の風味が強く出る料理には、酸化したり風味が落ちたりした継ぎ足し油は適していません。こうした料理では、最高の風味を引き出すために、品質の良い新鮮な油を選ぶべきです。

【特定の風味を要求する料理】
クミンやコリアンダー、フレッシュハーブなど、香草やスパイスをを使った揚げ物など、特定の風味が求められる料理には、油の風味がそれらの味を損ねないよう、新鮮な油を使用することが望ましいです。

 

油の適切な廃棄方法と注意点

油の片付け

自治体のルールを確認:回収方法、場所

油の廃棄を行う前に、まずはご自宅が属する自治体の規則を確認することが大切です。事前に自治体に連絡する必要があったり、回収していない自治体もあります。

多くの自治体では、使用済みの油を特定の回収場所へ持ち込むか、特別な回収日に指定の方法で出すよう指示しています。このルールは、油による環境汚染を防ぐとともに、資源として再利用するためのものです
回収業者や回収場所は、自治体のホームページ等で確認できます。自治体のホームページ等や公共の掲示板などで、正しい情報を得ることが重要です。

【回収方法】
食用油の回収方法は、自治体によって異なりますが、一般的には以下の方法があります。
○食用油回収業者が回収する
○回収拠点(クリーンセンター、スーパーなど)に持ち込む

【回収に出せる油】
食用油であれば、基本的に回収に出せます。ただし、以下の油は回収できない場合があります。
○マヨネーズやドレッシングなど、油以外の成分が含まれているもの
○著しく劣化しているもの
○容器が汚れているもの

【回収に出す際の注意点】
食用油を密閉できる容器に入れます。
 ペットボトル、牛乳パック、油の入っていた容器などが利用できます。
 ガラス製の容器は、破損する場合があるので使用しないでください。
○油は油こしなどで、天かすなどの固形物をできる限り取り除いてください。
 水や他の液体は入れないでください。
○回収日や場所を事前に確認し、回収に出す際は、キャップをしっかりと閉めて、漏れがないようにしましょう。


家庭で簡単にできる油の処分法

少量の油を廃棄する場合は、自治体の回収に出す以外にも、家庭で簡単にできる方法があります。

○油を新聞紙等に吸い込ませ、固めてから可燃ごみとして捨てます。
○少量の油であれば、燃えるゴミに混ぜて捨てることもできます。ただし、油が漏れないように注意が必要です。
○油を固める専用の凝固剤を使う方法もあります。凝固剤を使うと、油が固まって簡単に捨てられます。

これらの方法は、油が下水道や自然環境に流出することを防ぎ、環境保護に貢献します。安全かつ簡単に油を処分できるため、家庭での実践が推奨されます。


廃棄時の環境への影響と対策

使用済みの油を適切に処理しないと、下水道の詰まりや水質汚染の原因となり、生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。

水質汚染:油が排水に流されると、水質汚染を引き起こす可能性があります。油は水に溶けにくいため、排水管に詰まってしまうこともあります。
土壌汚染:油が土壌に混入すると、土壌の通気性や透水性を悪化させ、植物の生育に悪影響を与える可能性があります。
地球温暖化:油が焼却されると、二酸化炭素が発生し、地球温暖化の原因となります。

油が水中に流出すると、水生生物の酸素供給を阻害し、死滅させることがあります。また、油は分解が困難であり、長期間環境に残留するため、地球温暖化の一因ともなりえます。

これらの環境への影響を最小限に抑えるためには、油を固めてから処分する、自治体の回収プログラムを利用するなどの対策が必要です。環境保護を意識した油の廃棄方法を選ぶことで、私たちの住む地球を守ることに貢献できます。



油は適切に扱えば、美味しさだけでなく環境にも貢献できます。

油を上手に使いこなすことで、食卓に笑顔を増やし、地球にも優しい選択ができます。
油を長持ちさせて、サクサク美味しい揚げ物料理を楽しみましょう!



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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。