ご飯屋さんで刺身を注文すると、必ず刺身の横には「つま」が添えられています。最後に食べようと、置いておいたら、残っているのに下げられてしまうことも・・・。
そもそも、つまは食べるべきなのでしょうか?単なる飾りなのでしょうか?
刺身のつまとは
つまの種類
刺身のつまといえば…何を思い浮かべますか?
定番のものから、変わり種までさまざまなつまの種類があります。
大根:最も一般的で、白髪大根や千切り大根など、さまざまな切り方があります。シャキシャキとした食感と、ほのかな甘みが特徴です。
カイワレ大根:ピリッとした辛味がアクセントとなり、刺身の味を引き立てます。
紫蘇(しそ):爽やかな香りが特徴で、刺身の脂っぽさをさっぱりとさせてくれます。
茗荷(みょうが):独特の風味がアクセントとなり、食欲をそそります。
菊花:見た目も華やかで、ほのかな苦味が楽しめます。
水菜:シャキシャキとした食感と、ほのかな甘みが特徴です。
セロリ:爽やかな香りが特徴で、刺身の味を引き立てます。
海藻類:定番のワカメ以外にも種類豊富で、刺身に彩を添え、口当たりや風味をプラスします。
つまの役割
つまは、見た目が華やかになり、口直しにもなるため、刺身には欠かせない存在です。しかし、見た目や口直し以外にも、実は、重要な役割を果たしているのです。
【鮮度を守る】
つまになる食材は、水分を多く含んでいます。刺身は水分の多い食材なので、時間が経つと水気が出て臭みも出てしまいます。つまを添えることで、刺身から出る水分を吸収し、鮮度を保つ効果があるのです。
【抗菌効果】
つまになる食材には、抗菌作用のある成分が含まれています。刺身は生モノなので、食中毒のリスクがあります。つまを一緒に食べることで、食中毒予防効果が期待できます。
【彩りと風味】
つまは、刺身を彩り豊かにし、食卓を華やかに演出します。また、つまになる食材は、特有の風味を持っているので、刺身の味を引き立て、口当たりを良くする効果もあります。
【薬味としての役割】
茗荷(みょうが)や紫蘇(しそ)などのつまは、薬味としての役割も果たします。これらの食材は、独特の風味が刺身の味を引き立て、食欲をそそります。
刺身のつまは、見た目や口直し以外にも、鮮度保持、抗菌、彩り・風味、薬味、といった重要な役割を果たしています。刺身をより美味しく、安全に食べるために、ぜひつまも一緒に味わいたいものです。
刺身のつま食べる?食べない?
刺身のつまは、人によっては食べなかったり、ご飯屋さんでも下げられてしまう事もあります。では、実際に刺身のつまを食べる人はどのくらいいるのでしょうか?
調査結果
複数の調査結果によると、刺身のつまを食べる人は約6割、残す人は約4割前後という傾向が見られます。それぞれの理由は、このようになっています。
【食べる理由】
口直しになる、栄養がある、彩りが良い、薬味になる、もったいない
【残す理由】
味が苦手、食感が苦手、別に食べるものがある、残すのがマナーだと思っている
つまを食べるメリット
つまを食べることには、さまざまなメリットがあります。その中でも特に注目すべきメリットを詳しくご紹介します。
【栄養価を摂取できる】
つまになる食材は、ビタミンCやカリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。
ビタミンC:抗酸化作用があり、免疫力向上や美肌効果が期待できます。
カリウム:体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる効果があります。
特に、ビタミンCは熱に弱いため、生で食べられるつまは貴重な摂取源となります。
【口直し効果、負担軽減】
つまは、刺身の脂っこさを中和し、口の中をさっぱりさせてくれます。また、刺身の美味しさを引き立てるだけでなく、胃腸の負担を軽減する効果もあります。食物繊維が豊富に含まれているので、腸の働きを助けて消化を促進し、便秘の予防にもつながります。
【食感を楽しめる】
刺身自体は柔らかい食感が特徴ですが、つまになる野菜や海藻はシャキシャキとした食感や爽やかな味わいを提供し、食べる際の楽しみを増します。
【満足感を与える】
美味しい刺身のつまは、食べることの満足感を高めます。それは食文化の一部であり、バランス良く盛り付けられたつまが、食べる喜びを深めてくれます。
【食材を無駄にしない】
つまを残すと食品ロスにも繋がってしまいます。食べることで食品ロス削減に貢献できます。
私たち消費者が、こういったメリットを知って少しでも多くのつまが食べられたらいいなと思います。
つまを美味しく食べるには
つまを食べるなら、より美味しく食べられたら嬉しいですよね。
つまを美味しく食べるためのコツや方法をご紹介します。
【さまざまな薬味と組み合わせる】
つまは、わさびや醤油、ポン酢と組み合わせて食べると一層美味しく感じられます。大根や紫蘇(しそ)は、わさびと醤油の風味を引き立てる効果もあります。
【温度に注意する】
つまは冷蔵庫で適度に冷やしておくと、シャキシャキした食感と爽やかな味わいが増します。刺身と同様に、適度な冷たさが美味しさを引き立てます。お店で食べる場合も、なるべく早めに食べるのがおすすめです。
【刺身とつまを交互に食べる】
刺身とつまを交互に食べると、それぞれの味が引き立ち、食感も楽しめます。
【塩分をプラスする】
つまになる食材は、塩気を加えることで甘みや旨味が引き立ち、味の深みが増します。
【新鮮な材料を選ぶ】
つまになる食材は新鮮なものを選ぶことが大切です。鮮度が高いほど風味が良く、食感も良好です。
つまのアレンジレシピ
刺身の脇役としてつまを食べられなくても、つまはさまざまな料理にアレンジできます。
つまは調理法が豊富で、生、茹で、焼き、煮るなどの方法で楽しむことができます。
簡単で美味しいアレンジレシピをご紹介します。
つまの味噌汁
【材料】
お好きなつま 適量
だし汁 300ml
味噌 大さじ1
ねぎ 適量
【作り方】
1.つまを水で洗い、水気をよく絞る。
2.鍋にだし汁とつまを入れ、沸騰したら弱火にする。
3.味噌を溶き入れ、ひと煮立ちしたら火を止める。
4. お好みでねぎを散らして完成。
つまの胡麻和え
【材料】
お好きなつま(大根の場合100g)
すりごま 大さじ2
醤油 小さじ1
砂糖 小さじ1
白ごま 適量
【作り方】
1.つまを水で洗い、水気をよく絞る。
2.ボウルにつま、すりごま、醤油、砂糖を入れ、よく混ぜ合わせる。
3.白ごまを散らして完成。
つまのサラダ
【材料】
お好きなつま (適量・複数組み合わせてもOK)
きゅうり 1本
人参 少々
醤油、酢、ごま油(ドレッシング用)
【作り方】
1.つまを水で洗い、水気をよく絞る。
2.きゅうりと人参は細切りにする。
3.醤油、酢、ごま油を混ぜ合わせたドレッシングで、つまと野菜を和える。
刺身のつまは、飾りだけではなく、たくさんの役割があり、食べることでさまざまなメリットがあります。
余ったつまはアレンジ料理も出来ます。
ぜひ積極的に食べて、少しでも食品ロスを減らしていけたらいいなと思います。
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