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【10月は食品ロス削減月間!】なぜ10月なの?

公開日: 更新日:2024.10.11
10月は食品ロス削減月間

10月は「食品ロス削減月間」です
食品ロスに焦点を当て、私たちの食生活や商慣習を見直す動きが全国で展開されます。

ところで、なぜ、10月なのでしょうか?
季節や習慣、そして世界食糧デーとの関係など、興味深い情報をご紹介します。

ぜひご一緒に食品ロス削減について考えてみませんか?


食品ロス削減月間とは

ゼロウエスト イメージ

食品ロス削減月間とは

食品ロス削減月間は、私たちが普段何気なく捨ててしまう食品ロスについて、改めて考えて行動に移すきっかけとなる期間です。
令和元年10月1日に施行された「食品ロスの削減の推進に関する法律」に基づき、毎年10月が食品ロス削減月間と定められました

深刻化する食品ロス問題に効果的に対応し、食品ロスを減らすために、みんなで考え、具体的な行動を促す期間が食品ロス削減月間の主な目的です。


食品ロス削減月間制定の背景

そもそも、なぜ食品ロスが問題となっているのでしょうか

日本では、年間約600万トンもの食品が廃棄されており、これは国民一人あたりで毎日お茶碗一杯分の食品を捨てている計算になります。食品ロスは、食料の無駄遣いだけでなく、温室効果ガスの排出増加や、埋め立て地の不足といった環境問題にもつながっています。

また、世界では9人に1人が飢餓に苦しんでいる現状がある一方で、日本国内では多くの食品が廃棄されているという事実。このギャップは、私たちの食生活をについて、深く考えさせられますよね。

政府や地方公共団体、企業、そして私たち消費者一人ひとりが協力し、食品ロスを減らすことで、食料問題の解決や環境負荷の軽減に貢献することができるのです。


政府と地方公共団体の取り組み

政府は食品ロス削減を国民運動として推進しており、環境省と農林水産省が中心となってさまざまな施策を展開しています

具体的には、食品ロス削減に関する法律の制定、食品ロス削減に関する情報発信の強化、事業者向けの支援策の拡充、スーパーマーケットの廃棄ロスを削減するためのガイドライン策定や、消費者への意識啓発キャンペーンなど、多角的な取り組みをを行っています。

一方、地方公共団体では、地域の食品事業者と連携して、未利用食材を活用した商品開発や食品寄付活動を支援する取り組みを行っています。また、食品バンクの設立、フードドライブの開催、家庭での食品ロス削減に関する啓発活動なども行われています。
これらの活動は、地域に根差した食品ロス削減の動きを生み出しており、全国的な問題解決に役立っています。


10月30日は食品ロスをなくす日

30日に丸のついたカレンダー

食品ロス削減の日

「食品ロスの削減の推進に関する法律」では、10月30日が「食品ロス削減の日」と定められています。食品ロス削減の日は、食品ロス問題への関心を高め、具体的な行動を促すために設けられた日です。
このような記念日を設けることで、メディアや教育機関、企業などが特別なプログラムやキャンペーンを展開しやすくなり、社会全体で食品ロス削減の取り組みが強化される効果が期待されています。

では、なぜ10月30日なのでしょうか?

理由の一つとして、3010運動の「30」と「10」にちなんでいるという説があります
宴会や会食などの席で、乾杯から30分間と終了前10分間は自分の席で料理を楽しみ、食べ残しを減らすという「3010(サンマルイチゼロ)」運動という取り組みがあります。この取り組みは平成23年に長野県松本市から始まり、現在では食品ロスを削減するための周知・啓発に全国で活用されています。
この言葉遊びは、食品ロスを「ゼロ」に近づける目標を象徴的に表しているのではないでしょうか。


全国一斉商慣習見直しの日

全国一斉商慣習見直しの日」とは、農林水産省が毎年10月30日に設定している日で、食品ロス削減のために、食品業界全体で商業習慣や仕入れ・販売の方法を見直し、改善することを目指す日です。企業や店舗が自らの商慣習を見直し、食品の廃棄を減らすための具体的なアクションが促されます。

納品期限が短い、賞味期限表示が細かすぎるなど、長年の慣習によって固定化された非効率な商慣習があります。実際に、このような商慣習を見直すことで、食品ロスを減らし、持続可能な社会の実現に貢献しようという取り組みが行われています。

農林水産省は、この日に合わせて商慣習見直しに取り組む事業者を調査・募集するとともに、商慣習の見直しを含めた食品ロス削減や食品リサイクルの取組事例の募集を行い、公表し、他の事業者への波及効果を目指しています。


啓発活動とイベント

「食品ロス削減の日」には、全国でさまざまな啓発活動とイベントが行われます

自治体やNPO、学校、企業が協力して、食品ロス削減に関するワークショップやセミナー、料理教室などが開催されます。これらのイベントは、参加型が多く、食品の正しい保存方法や有効活用の方法を楽しみながら学べる場として、特に家庭内での食品ロス削減を目指す人々に役立てられています。

また、SNSを利用した情報拡散や、地域社会を巻き込んだフードドライブやマルシェなども行われます。これにより、食品ロスの問題がより広く認知され、多くの人々が行動に移すきっかけを作っています。


食品ロス削減月間は、なぜ10月なの?

秋の食材

なぜ、食品ロス削減月間が10月なのでしょうか
明確な理由は、公表されていません。しかし、いくつかの可能性が考えられます。


季節と習慣?

10月が食品ロス削減月間として選ばれた理由の一つに、日本の季節との関連が考えられます。

秋は収穫の季節であり、野菜や果物などの食材が豊富に市場に出回ります。これにより、消費者が一時的に食材を大量に購入しやすくなり、使い切れずに廃棄される食品が増加する可能性があります。また、秋は食欲の秋とも言われ、多様な食材を使った料理を楽しむ文化があり、その結果として食品ロスが発生しやすい時期です。
さらに日本では、秋には食に関する行事や祭りが多く行われます。秋は新米が収穫される季節で、全国各地で新米の感謝を祝う祭事が行われます。また月見や秋祭り、ハロウィンなどでも行事独特の食べ物や食材などが楽しまれています。

このように人々の食に対する関心が特に高まるこの季節に、食品ロス削減を訴えることで、より多くの人に問題意識を持ってもらい、具体的な行動につなげようという意図があったのかもしれません。


世界食糧デーとの連携?

10月16日は世界食糧デーです。この日は国連が定めた食糧安全保障と栄養改善のための国際デーで、日本を含む世界中で食糧問題への意識を高めるイベントが行われます。

世界食糧デーと日本の食品ロス削減月間は、それぞれ異なるアプローチを持ちながらも、最終的には「食料の安定供給」と「食料の無駄をなくす」という共通の目的を持っています。
世界食料デーに合わせて食品ロス削減月間を設けることで、世界的な取り組みと連携し、より多くの人々に食料問題の深刻さを伝えることができます。
また、日本の食品ロス削減の取り組みを世界に発信することで、国際社会における食料問題解決への貢献を示すことができます。

世界食糧デーと食品ロス削減月間は、それぞれが持つ強みを活かしながら、相乗効果を生み出し、より広範囲な人々に食料問題への関心を深めてもらうことができる可能性があります。



10月は、私たち一人ひとりが食品ロス削減に向けて行動を起こす絶好の機会です
小さな努力が大きな変化を生むことを忘れずに、日常生活でできることから始めてみませんか?









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この記事を書いた人

菱本

京都府出身。食べることが趣味で、とにかくもったいないものをほっとけない性格。笑顔が大好き。世界中に一人でも多く笑顔になる人が増えてほしい!と願い、まずは自分自身が明るく元気に頑張っています!

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。