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【食品ロス優等生野菜】夏に嬉しい栄養たっぷり!つるむらさきが食品ロスを減らせる理由

公開日: 更新日:2026.08.09
カットされたつるむらさきの束

夏になると、スーパーや直売所で見かける「つるむらさき」。
名前は聞いたことがあっても、「どうやって食べるの?」「ちょっとクセがありそう」と、手に取ったことがない方も多いのではないでしょうか。

実は、つるむらさきは暑さに強く、葉も茎も無駄なく食べられる、とても優秀な夏野菜です。さらに、適切に保存することで、鮮度を保ちながら数日間楽しむことができます。また、一度植えると何度も収穫できることから、生産者にも家庭にもやさしい「食品ロス優等生野菜」といえます。

近年は猛暑の影響で、夏場の野菜づくりが難しくなる地域も増えています。そんな中でも元気に育ち、食べられる部分が多いつるむらさきは、環境にも家計にもやさしい存在です。


つるむらさきってどんな野菜?

つるむらさきの様子を確認する女性

つるむらさきは、熱帯アジアが原産とされるつる性野菜で、日本では古くから夏野菜として親しまれてきました。名前のとおり、つるを伸ばして成長し、暑さにとても強いのが特徴です。日本では6月〜9月頃に旬を迎え、真夏でも元気に育つため、家庭菜園でも人気があります。

食べられるのは葉だけではありません。やわらかい茎までおいしく食べられ、加熱するとモロヘイヤのような「独特のネバネバ感」のある粘りが出ます。この粘りのおかげで、のどごしがよく、暑さで食欲が落ちやすい夏でも食べやすい野菜です。

一方で、「少し青くささがある」「どう調理すればいいかわからない」「葉物野菜だからすぐ傷んでしまいそう」と感じる人も少なくありません。そのため、スーパーで見かけても手に取られずに売れ残ってしまったり、家庭で使い切れずに傷ませてしまったりすることがあります。

しかし、実際にはアクが少なく、下処理も難しくありません。おひたしや炒め物、味噌汁など、ほうれん草と同じような感覚で使えるため、一度調理方法を知ると意外なほど使いやすい野菜です。

見た目や名前だけで敬遠されがちなつるむらさきですが、その特徴を知ることで、おいしく食べ切り、食品ロスの削減にもつながります。


なぜ「食品ロス優等生」なの?

育っているつるむらさきの中景とアップ

暑さに強く育てやすい

つるむらさきが「食品ロス優等生」と呼べる理由の一つは、その育てやすさです。

【暑さや病害虫に強く、真夏でも元気に育つ】
近年、日本では夏の猛暑や豪雨など、気候変動の影響で野菜づくりが難しくなっています。高温によって生育が悪くなったり、病害虫の被害が増えたりすると、収穫できない野菜や規格外品が増え、食品ロスの原因にもなります。
その点、つるむらさきは暑さに非常に強く、真夏でもぐんぐん成長する野菜です。比較的病害虫に強く、家庭菜園でも育てやすい野菜として知られています。環境への負荷を抑えながら栽培しやすいことも、大きな魅力です。


【次々と収穫でき、安定供給しやすい】
つるむらさきは、一度植えると伸びたつるの先端を収穫しても、次々と新しい芽が伸びてきます。そのため、収穫期間が長く、一株から何度も収穫を楽しめます。また、必要な分だけ少しずつ収穫できるため、一度に大量に収穫して余らせてしまう心配も少なくなります。


【可食部が多く、捨てる部分がほとんどない】
さらに、葉だけでなく茎まで食べられるのも、食品ロスを減らせる理由です。ほうれん草などでは硬い茎を切り落とすこともありますが、つるむらさきはやわらかい茎も炒め物やおひたしに使えます。捨てる部分が少なく、可食部をしっかり活用できる野菜なのです。


【葉物野菜の中では比較的日持ちする】
葉物野菜は傷みやすいイメージがありますが、つるむらさきは比較的しっかりとした葉を持っており、ほうれん草や小松菜に比べると日持ちしやすいのも特徴です。保存方法を工夫すれば数日間おいしく楽しめるため、「買ったのに使い切れず捨ててしまった」という失敗も防ぎやすくなります。


育てやすく、長く収穫でき、捨てる部分が少なく、日持ちもしやすい。つるむらさきは、生産者にも消費者にもやさしい、まさに「食品ロス優等生」といえる野菜です。


夏に嬉しい栄養もたっぷり

つるむらさきは、食品ロスを減らせるだけでなく、夏の体調管理にも役立つ栄養豊富な野菜です。

暑い日が続くと、食欲が落ちたり、冷たいものばかり食べて胃腸が疲れたりしがちです。そんな夏こそ、つるむらさきの出番です。
つるむらさきの特徴である「ネバネバ」は、水溶性食物繊維のペクチンなどによるものです。この粘りが食材にほどよいとろみを与え、つるりと食べやすくしてくれます。暑さで食欲がない日でも食べやすいのが魅力です。

また、つるむらさきには、毎日の健康維持に欠かせないさまざまな栄養素が含まれています。

  • β-カロテン…体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康維持をサポートします。
  • ビタミンC…抗酸化作用を持つほか、コラーゲンの生成にも欠かせない栄養素です。
  • カルシウム…骨や歯の健康を支える大切な栄養素です。
  • …赤血球をつくる材料となり、不足すると疲れやすさの原因になることがあります。
  • 食物繊維…腸内環境を整える働きがあり、毎日の健康維持をサポートします。

特にβ-カロテンは、可食部100gあたり3,000μgと、緑黄色野菜らしい豊富な含有量です。また、カルシウムは150mg、ビタミンCは41mg含まれており、普段の食事で不足しがちな栄養素を手軽に補うことができます。


もちろん、特定の食品だけで夏バテを防げるわけではありません。しかし、旬の野菜を上手に取り入れることは、栄養バランスを整える第一歩になります。

食品ロスを減らすために選んだ野菜が、家族の健康にも役立つ。
それも、つるむらさきが「食品ロス優等生」と呼べる理由の一つです。

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出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

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葉から茎まで!無駄なく食べきる「下処理&保存テク」

ざるに盛られたつるむらさきの葉

部位別の下処理ポイント

つるむらさきは、葉と茎で火の通り方が少し異なります
葉はやわらかいため短時間で火が通りますが、茎はややしっかりしているので、少し長めに加熱すると食べやすくなります。特に太い茎は、細かく刻んだり斜め切りにしたりすると、火の通りがよくなり、食感も気になりません。

また、つるむらさきにはわずかなアクがあるため、さっと下茹でしてから使うのがおすすめです。

下処理の手順はとても簡単です。

  1. 沸騰したお湯に茎を先に入れる
  2. 約20~30秒後に葉も加える
  3. 全体で1分ほど茹でたら冷水に取る
  4. 水気を切って調理する(強く絞ると粘りで崩れやすいため、ザルにあげて軽く水気を押さえるのがコツです)

このひと手間で青臭さが和らぎ、色鮮やかに仕上がります。


長持ちさせる保存のコツ

つるむらさきは比較的日持ちする野菜ですが、乾燥には弱いという特徴があります。
購入後は、湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて立てた状態で野菜室に保存すると、鮮度を保ちやすくなります。

すぐに使い切れない場合は、冷凍保存がおすすめです。
硬めにさっと茹でたあと、水気をしっかり切り、使いやすい大きさに切って保存袋へ。冷凍しておけば、おひたしや味噌汁、炒め物などにそのまま使えて便利です。

「気づいたらしおれていた」「食べきれずに捨ててしまった」という失敗を防ぐには、買った日に保存方法を決めておくことがポイントです。
葉も茎も無駄なく使い切り、保存まで工夫すれば、つるむらさきは食品ロス削減の心強い味方になってくれます。


おいしい食べ方

白いお皿に盛りつけられた、つるむらさきのニンニク炒め

つるむらさきは、クセが強そうなイメージを持たれがちですが、実はさまざまな料理に使いやすい野菜です。ほうれん草や小松菜のような感覚で使えるため、普段の食卓にも取り入れやすく、葉も茎も無駄なく食べ切ることができます。


定番

定番は「おひたし」と「ごま和え」です
下茹でしたつるむらさきを食べやすい長さに切り、めんつゆやしょうゆ、すりごまで和えるだけ。つるむらさきならではの粘りが加わり、いつものおひたしとは少し違った食感が楽しめます。


炒め物

にんにくやベーコンと炒めれば、主役のおかずになります。
オリーブオイルでにんにくを炒め、つるむらさきとベーコンを加えてさっと炒めれば、彩りもよく食べ応えのある一品になります。
茎は先に炒め、葉は最後に加えると、シャキッとした食感を残しながらおいしく仕上がります。


汁物

下茹でしたつるむらさきを、味噌汁や中華スープに加えるのもおすすめです。
加熱するとほどよい粘りが出て、スープによくなじみます。冷蔵庫に少しだけ残ったつるむらさきも使い切りやすく、食品ロス防止にもつながります。


ネバネバ食材と合わせて

つるむらさきは、オクラや納豆、長芋などのネバネバ食材とも相性抜群です。
それぞれを食べやすく切って和え、しょうゆやポン酢で味付けすれば、火を使う時間も短く済む夏向きの副菜が完成します。ご飯にのせたり、冷やしうどんにトッピングしたりと、アレンジも楽しめます。



つるむらさきは、暑さに強く育てやすい、葉も茎も食べられる、比較的日持ちしやすいという特徴を持つ、まさに「食品ロス優等生野菜」です。

生産者にとっては、高温にも負けず長く収穫できるため、安定した栽培につながります。
また、私たち消費者にとっては、捨てる部分が少なく、保存もしやすいため、最後までおいしく食べ切りやすい野菜です。

さらに、β-カロテンやビタミンC、カルシウム、鉄、食物繊維などを含み、夏の食卓に取り入れたい栄養も豊富です。おひたしや炒め物、味噌汁など、普段の料理に気軽に取り入れられるのもうれしいポイント。

少しの下処理や保存のコツを知るだけで、つるむらさきは毎日の食卓で活躍する心強い存在になります。
今年の夏は、ぜひ「食品ロス優等生」のつるむらさきを食卓に取り入れて、おいしく食品ロス削減を始めてみませんか。




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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。