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『生物とSDGs8』海を漂うプラスチックのゆくえ

公開日: 更新日:2023.05.31
『生物とSDGs8』海を漂うプラスチックのゆくえ

こんにちは、進です。

生物に関することを中心に記事を書いています。

よろしくお願いします。

 

プラスチックごみの現状

マイクロプラチック

 

早速ですが、みなさんは普段からプラスチックを使っていますよね。

身近な例でいえば、ペットボトルやビニール袋などがプラスチックです。

あらゆる生活の場面で活躍するプラスチックですが、近年、プラスチックがきちんと捨てられず、自然界へ悪影響を及ぼしていることが問題となっています。

捨てられたペットボトルのほとんどは、最終的に海へと流れていきます。

浜辺に捨てられたごみや海に直接捨てられたものを含め、海には大量のプラスチックごみが存在します。

プラスチックは毎年800万トンもの量が海に流れ、これはおおよそジェット機5万機に相当します。

 

相当な数ですよね。

 

このまま増えると、2050年には魚よりプラスチックの方が多くなってしまうと言われるほど、大量のプラスチックが海にはあります。

海洋ごみの影響により、海にいる多くの生物が傷つき、時には死ぬことがありますがこうしたごみのうち9割以上がプラスチックによるものです。

たとえば、プラスチックをエサと間違えて食べた鳥がそのまま喉を詰まらせて死ぬこともあります。

 

プラスチックごみはなぜいけない?

海を見る鳥

 

プラスチックとは、簡単に言えば、人が合成した軽くて便利な物質ですが、人が処理しない以上自然に分解されることはありません。

自然界で動物などが死んだとき、その身体はそのまま残ることはなく、土などにいる微生物によって分解され、まわりの養分となります。

しかし、人が作ったプラスチックを分解してくれる生物はいないのです。

これが自然の中でプラスチックごみが年々たまっていく原因です。

たとえば小さなプラスチックがあったとして、それを生き物が取り込んだ時に、「こんなに小さなモノなら何も影響はないだろう」と思うかもしれません。

 

実際、マイクロプラスチックと呼ばれる極めて小さなプラスチックがどういう生体に影響を与えるかは不明な部分もあります。

しかし、もともと自然には存在しない物質を取り込んでいるのならば、たとえ微量であっても危険かもしれません。プラスチックは身近に数多く存在し、手軽に扱える分、その捨て方も雑になりがちです。

ただ、そのひとつひとつを雑に扱えば自然環境にひどく悪影響を与えます。

 

そうしたことをあらためて認識した上で、環境にやさしい生活を送っていくことができれば、こうした問題も解決していくのではないのでしょうか。

 

 

プラスチックごみ問題の解決方法

まず思いつくのが自然環境に捨てられるごみを減らす」ですが、近年まったく違う観点から解決のアプローチが注目を浴びています。

 

それは微生物に分解されるプラスチックを作ればいい」というものです。

ごみを減らすのが利用者目線に対して、こちらは開発者目線ですね。

 

環境によくいる微生物が分解できるような構造のプラスチックにしてしまえば良い、ということです。

こうしてしまえば時間がたてば、勝手にプラスチックは分解され減っていきます。

 

ウミガメ

 

言うは易く行うは難しといいますが、研究が進み最近は微生物に簡単に分解される「生分解性プラスチック」というものが従来のプラスチックにとって代わるようになってきました。

しかし、今も海に捨てられているごみはそのまま残り続けます。

これは依然として問題ですが、こうした問題が一歩ずつ解決に向かっていることは確かですね。

 

 

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この記事を書いた人

現在、京都の大学にて農学を学んでいる。ロスゼロでは主に「自然・環境・生物」に関する記事を担当。趣味は、もっぱら体を動かすこと。暇があればジムで筋トレしている。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。