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万博って何?「大阪・関西万博2025」の最新情報

公開日: 更新日:2023.10.03
大阪の景色

万博とは、国際博覧会の略称で、世界中からたくさんの人やモノが集まるイベントで、最新技術や文化を展示し、人々の関心を集める場です。

また、地球規模のさまざまな課題に取り組むために、世界各地から英知が集まる場でもあります。

2025年には、日本の大阪府で「大阪・関西万博」が開催される予定です。

本記事では、万博の歴史と目的、そして大阪・関西万博2025の最新情報について詳しく紹介します。


万博とは?その歴史と目的を探る

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


国際博覧会とは?

国際博覧会、通略称は国際博万国博万博など。

エキスポ(またはエクスポ、英: EXPO)とも称され、世界各国が一堂に会し、文化や科学技術、未来像を共有するグローバルな祭典です。

その起源は、1851年のロンドン万博に遡ります。

クリスタルパレスと称される巨大なガラス館で開催され、産業革命の成果を世界に披露しました。

それ以降、様々なテーマを掲げ、時代の進歩や変革を象徴する場となり、2020年までに実に100回以上開催されています。

国際的な交流が進むことで、参加国の文化理解が深まり、世界平和の推進に寄与するとともに、新たな技術や思想、文化の創出が期待されます。


1970年の大阪万博では何をした?

大阪万博1970は、1970年3月15日から9月13日の183日間、大阪府吹田市の「日本万国博覧会記念公園」で開催されました。大阪万博1970では、テーマ「人類の進歩と調和」のもと、77ヵ国が参加し、当時の最新技術や文化が紹介されました。

特に、日本の技術力の高さを世界に示す場となり、モノレールや携帯電話、電気自動車やリニアモーターカーなどが展示され、世界の注目を集めました。

また、象徴的なパビリオンである「太陽の塔」は、人間の進歩と課題を象徴する作品として、多くの人々に深い感銘を与え、現在も大阪のランドマークとして親しまれています。


大阪・関西万博2025の基本情報(2023年7月現在)

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


開催スケジュール

大阪・関西万博2025は、2025年4月13日から10月13日の半年間の開催を予定しています。

過去の万博と同じく、会期中に様々なテーマに基づく展示やイベントが行われる予定です。


会場の夢洲ってどんな場所?

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


大阪・関西万博2025の会場となる夢洲は、大阪市此花区に位置する人工島です。

1977年に造成が開始され、1996年に完成しましたが、バブル崩壊とオリンピックの誘致失敗により、夢洲の持つ魅力を活かし切れない状況が続いていました。

しかし、2025年の国際博覧会の開催地に決まったことや、日本初のカジノを含む統合リゾート(IR)が夢洲に誕生することが示唆されており、現在大阪で注目されているエリアです。

また、大阪湾に面して造成されたこの地域は、自然との調和を重視した開発が行われており、公園や緑地も多く、居住環境としての魅力も持っています。


万博の入場券の料金と買い方

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


大阪・関西万博2025の入場料については、2023年7月現在、大人一日券が7,500円で調整中です。昨年まで検討していた料金は6,000円でしたが、物価の高騰などにより、価格を引き上げるようです。

前売りチケットは、2023年内の発売を目指しており、秋ごろに公式ウェブサイトで公開される予定です。


大阪・関西万博2025の準備状況

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


会場建設の進捗:2023年の最新状況

大阪・関西万博2025の準備について、最近のニュースによると、海外パビリオンの建設準備が遅れている問題が報じられています。

工期の短さと独創的なデザインが足かせとなり、人手不足にあえぐ国内ゼネコンが契約に二の足を踏んでいる様子です。

しかし、吉村洋文知事は19日の定例記者会見で「現時点で万博に参加すると手を挙げたのに参加をやめる国はない」と参加国が撤退する可能性を否定しました。

(毎日新聞:大阪・関西万博 参加国の「撤退」、知事が懸念否定 /大阪


出展パビリオンはもう決まっている?

パビリオンの出展企業・団体については、一部が公開されています。

例えば、飯田グループホールディングス株式会社、住友 EXPO2025 推進委員会、特定非営利活動法人ゼリ・ジャパン、玉山デジタルテック株式会社、電気事業連合会、一般社団法人日本ガス協会、日本電信電話株式会社、株式会社バンダイナムコホールディングス、株式会社パソナグループ、パナソニック ホールディングス株式会社、三菱大阪・関西万博総合委員会、吉本興業ホールディングス株式会社などが出展する予定です。

それぞれのパビリオンでは、国内外の企業や団体が自身の技術や文化を発信する場となります。

今後も引き続き、新たな出展者やパビリオンの情報が公開されていくことが予想されます。


大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」とは?

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


「いのち輝く未来社会のデザイン」の意味

2025年の大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。

このテーマは、人間一人一人が、自らの望む生き方を考え、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようにするとともに、こうした生き方を支える持続可能な社会を、国際社会が共創していくことを推し進めるものです。

また、本万博では、「いのち輝く未来社会のデザイン」を実現するため、「いのちを知る」、「いのちを育む」、「いのちを守る」、「いのちをつむぐ」、「いのちを拡げる」、「いのちを高める」、「いのちを磨く」、「いのちを響き合わせる」という、8つのテーマ事業が設けられています。


どのような分野・産業が期待される?

大阪・関西万博のイメージ

(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


日本政府は2016年の「第5期科学技術基本計画」においてSociety 5.0を提唱しました。これは、日本が提唱する未来社会のコンセプトで、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)を目指しています。

大阪・関西万博では、リアルとバーチャルの融合で新産業創出のプラットフォームを構築することが期待されています。

本万博では、カーボンニュートラル、デジタル技術、次世代モビリティなど、最先端の技術や社会システムを会場や運営、展示等に活用する未来社会ショーケース事業が行われる予定です。さらに、ARやVRなどの先端技術を活用して、会場を訪れることのできない人でも会場外から万博を体験することのできるバーチャル万博が実施される予定です。


公式キャラクター「ミャクミャク」の誕生秘話

ミャクミャクは2020年8月に決定した公式ロゴマークがモチーフになっています。

名称は3万3197件の公募から、開幕1000日前にあたる2022年7月18日午前に決定され、同日開催された記念イベント「1000 Days to Go!」内で発表されました。

岸田文雄首相は、歴史、伝統、文化、世界とのつながりを脈々(みゃくみゃく)と引き継ぐ、そういった意味が込められている愛称であると説明されました。


大阪・関西万博2025で期待される経済影響

大阪城


地域経済への効果:大阪府・関西地域への期待

2025年の大阪・関西万博は、経済波及効果が約2兆円と試算されています。

内訳は、会場建設費が約4000億円、会場管理や出展に関する費用が約4000億円、来場者による飲食や宿泊費用などの消費支出が約1兆1000万円などとなっています。

(LEADERS online:2025年大阪万博誘致決定!その経済効果と課題は?

 

世界からの視線:観光と国際的な発信力

万博は、その開催国・都市の魅力を世界に発信する絶好の機会です。

特に、大阪は関西のエネルギーと活気、伝統文化と最先端のテクノロジーが融合する都市として世界に知られる機会を手に入れました。

また、大阪・関西万博2025のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」は、環境、社会、経済の持続可能性について世界とともに考えるきっかけを提供します。

これらにより、大阪・関西は国際的な観光地としての地位をさらに強化するでしょう。


過去の万博の事例

万博のイメージ


万博の出発点:1851年ロンドン開催

万博の歴史は、1851年にロンドンで開催された「The Great Exhibition of the Works of Industry of All Nations」に始まります。

これは、各国の産業、文化、科学技術の成果を集め、共有するための国際的な舞台として設けられました。

特筆すべきは、ジョセフ・パクストンによるクリスタル・パレス(水晶宮)の設計で、その全体をガラスと鉄で構成した大規模な建築物は、その時代の科学技術の最先端を象徴していました。


前回開催:2020年ドバイ開催

2020年ドバイ国際博覧会は、2021年10月1日から2022年3月31日までの182日間、UAE(アラブ首長国連邦)のドバイで開催されました。

テーマは「心を繋いで、未来を創る」であり、190以上の参加国が最新のテクノロジーやアイデアを展示。

その中でも、サステナビリティパビリオンでは持続可能なエネルギーの利用や自然環境の保全など、SDGsの目標を取り上げた展示が特に注目を集めました。


2024年開催:パリ万博

19世紀から20世紀初頭にかけて、パリは何度も万博の開催地となりました。特に1889年のパリ万博は、エッフェル塔が公開されたことで有名です。このエッフェル塔は、当初、万博のエントランスとして建設され、その後、パリのシンボルとして世界中からの観光客を魅了してきました。

その後のパリ万博でも、技術の進歩や芸術、文化の交流を促進し、多くの人々を引き寄せ、歴史的にも多くの重要なイベントや発表が行われてきました。

2024年のパリ万博は、パリオリンピック・パラリンピック大会と同時開催されます。環境と持続可能性を主要なテーマとして掲げており、最新の技術やイノベーションが展示される予定です。今回の万博も、パリの長い歴史の中で新たな節目となることでしょう。


万博は、世界各国が集まり、文化や技術の最新の成果を発表する場として、常に社会に大きな影響を与えてきました。

世界がコロナ禍から本格復興する途上で開催される、2025年の大阪・関西万博も、新常態での生活や産業の変化が期待されます。



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この記事を書いた人

中角

関西学院大学総合政策学部卒業。
カンボジアの現地企業にて、ゼロウェイスト関連の仕事に従事したのち、ロスゼロの広報担当として社内のことやSDGsについて発信しています。
趣味は犬と戯れること。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。