食費の高騰が止まらない今、エンゲル係数が上昇し、家計に占める食費の割合が増加しています。
しかし、嘆いてばかりいても何も解決しません。
節約はもはや選択ではなく必須となりました。日々の食生活を見直し、賢く工夫することで、食費を節約し、バランスの取れた食生活を送ることができるのです。
今日からできること、長期的に取り組むべきことなど、さまざまな角度から食費節約のヒントをお届けします。
食費の見直し

食費予算と記録で無駄をなくす
食費の見直しは、まず現状把握から始まります。家計簿をつけることで、無駄な出費を見つけ出し、どこにお金が流れているのか一目でわかります。
特に食費は、日々の小さな支出が積み重なって大きな金額になることが多いです。一ヶ月間、すべての食品購入を記録し、そのデータを基に次月の予算を見直してみましょう。家計簿アプリやレシート管理アプリを活用すると便利です。
記録することで、どこに無駄な出費があるのか、どの食材を買いすぎているのかが明確になります。
不必要な支出が明確になると、それを削減する具体的な方法が見えてきます。例えば、毎日コンビニでお弁当を買っている場合、1週間でどのくらいの金額を使っているのかを計算してみましょう。もし1週間で5,000円使っているなら、1ヶ月では20,000円になります。これを自炊に切り替えれば、食費を大幅に削減できる可能性があります。
また、記録を続けることで、食費の変動に気づくことができます。例えば、週末に外食が増えている、特定の食材が高騰しているなどの傾向を把握し、対策を立てることができます。
セール情報やポイント活用のコツ
スーパーマーケットやドラッグストアでのセール情報を活用し、賢く買い物をすることは、賢い家計管理の一環です。
チラシやアプリで情報をチェックし、必要なものをまとめて購入することで、食費を抑えることができます。例えば、週末に大きな割引が行われることが多いため、そのタイミングでのまとめ買いがおすすめです。
ただし、セール品だからといって必要のないものを買ってしまうのは逆効果です。本当に必要なもの、使い切れるものを厳選しましょう。
また、ポイント活用も重要です。
各店舗のポイントカードやクレジットカードを上手に利用し、ポイントを貯めましょう。ポイントを活用することで、実質的な割引率を高めることが可能です。ポイントは、次回の買い物時に現金同様に使えることが多いので、上手く利用すると年間で見ると大きな節約につながります。
最近では、ポイント還元率の高いクレジットカードや、特定のスーパーでポイントが貯まりやすいアプリなど、さまざまなサービスがあります。自分に合ったサービスを選び、効率的にポイントを貯めましょう。
家計に優しい食材選び
食費を抑えるためには、食材選びも重要です。
旬の食材は、その時期に最も豊富に市場に出回るため価格が下がりやすく、栄養価が高いのも魅力です。旬の食材を積極的に食卓に取り入れることで、食費を抑えながら、健康的な食生活を送ることができます。
例えば、春にはアスパラガスやイチゴ、夏にはトマトやナス、秋には栗やサンマ、冬には白菜や鍋物に使える食材など、季節ごとに旬の食材が市場に多く出回ります。これらの食材は、その時期に収穫されるため新鮮で、輸送コストも低く抑えられるため価格がお手頃になります。
健康的な食生活を送るためにも、季節に応じた食材の選択を心掛けましょう。
また、冷凍野菜やカット野菜は、調理の手間を省けるだけでなく、価格も安定していることが多いので、活用するのもおすすめです。冷凍野菜は、旬の時期に収穫されたものが冷凍されているため、栄養価も高く、長期保存も可能です。
さらに、鶏むね肉や豚こま切れ肉など、比較的安価な食材を上手に活用しましょう。これらの食材は、さまざまな料理にアレンジできるので、飽きずに食べることができます。
これらを活用してメニューを考えることで、美味しくて健康的、かつ経済的な食生活を送ることができます。
食材を最大限に活用する節約レシピとは
食材を無駄なく使い切ることは、食費節約の重要なポイントであり、食品ロス削減にもつながります。
例えば、野菜の皮や茎部分は捨ててしまうことが多いですが、実は栄養が豊富です。これらも、適切に調理することで美味しく食べることができます。
また、残り物をリメイクするのもおすすめです。
例えば残った野菜や肉を翌日のお弁当のおかずに再利用したり、スープの素やカレー、炒め物など、さまざまな料理にアレンジすることができます。カレーの残りで作るカレーうどんや、肉じゃがの残りで作るコロッケなど、アレンジ次第でさまざまな料理を楽しむことができます。リメイクすることで、食材を最後まで活用し、食費を節約することが可能です。
インターネットや料理本には、さまざまな節約レシピが掲載されています。ぜひ参考にして、自分だけのオリジナルレシピを開発してみましょう。
毎日の料理で少しずつ工夫を加えることが、賢い家計管理へとつながります。
賢い食材調達

店舗比較で少しでもお安く
食料品の値上げが続く今、少しでも食費を抑えるためには、複数の店舗の価格を比較することが大切です。
近所のスーパーだけでなく、複数の店舗を比較検討してみましょう。
同じ商品でも、店舗によって価格が異なることがあります。チラシやアプリを活用して、特売品や割引情報をチェックするのもおすすめです。例えば、Aスーパーでは卵が特売になっているけれど、Bスーパーでは牛乳が安い、というように、店舗によって得意な商品が異なります。
また大手スーパーのPBブランドも価格が安いことが多いです。
複数の店舗を上手に使い分けることで、食費を大幅に節約することができます。
さらに、ネットスーパーも賢く活用しましょう。店舗に行く手間が省けるだけでなく、店舗によっては実店舗よりも安く購入できる場合があります。
スーパーだけではなく、直売所、道の駅、専門店、市場、ドラッグストア、ディスカウントストア、オンラインショップなど、食料品を調達できる所はたくさんあります。食料品は購入店を選ぶだけで大きな節約につながります。
消費者庁の調査によると、地域によって食材の価格差は10%以上になることもあり、賢く店を選ぶことが節約の鍵です。
地産地消でコスト削減
地産地消とは、地元で生産された食材を地元で消費するということです。地産地消には、さまざまなメリットがあります。
まず、地元の農産物は、長距離輸送によるコストがかからないため、輸送コストを抑えることができ、食材の価格が安くなる傾向があります。また、地元の農産物を直売所やファーマーズマーケットで購入すると、中間マージンが省けるため、さらにお得になります。
さらに、地元の農家や直売所などで購入することで、地元の生産者を応援することになり、地域経済の活性化にも貢献できます。加えて、生産者との交流を楽しむこともできます。
このように消費者が地元の食材を支持することで、地域の農業が持続可能な形で成り立つようになります。
そして何よりも、地元の食材は新鮮で安全なものが多く、安心して食べることができます。
地産地消を意識した食生活を送ることは、食費削減だけでなく、地域にも環境にも身体にも優しい選択と言えるでしょう。
賢い大量購入のコツ
大量購入は、まとめ買いとも呼ばれ、食料品をまとめて購入することで、1回あたりの購入単価を下げることができます。しかし、大量購入には注意が必要です。
まず、本当に必要なものを必要な量だけ購入するようにしましょう。安さにつられて大量に購入してしまい、使いきれずに捨ててしまうのは本末転倒です。
全ての商品を大量に購入するのではなく、消費期限が長いもの、常用する基本的な食材に限定することがポイントです。例えば、米やパスタ、豆類は保存が効くため大量購入がおすすめです。
また、保存方法も重要です。食材の種類に合わせて、冷蔵保存、冷凍保存、常温保存などを適切に行い、品質を保ちましょう。
さらに、家族の食事の好みや食生活のスタイルを考慮して、無駄なく使用できる量を見極めることが重要です。一人暮らしの場合は、少量ずつ購入する方が、結果的に食品ロスを減らすことができる場合が多いです。
これらのコツを参考に、賢く大量購入を活用することで、食費を抑えながら、豊かな食生活を送ることができます。
食生活の工夫

自炊生活のすすめ
食費高騰の折、自炊はまさに家計の強い味方!外食やコンビニ弁当に頼る生活から、自炊中心の生活にシフトすることで、食費を大幅に削減できます。
自炊では、食材の質や量を自分でコントロールできるため、必要以上に食材を消費することが少なくなります。また、自炊は食材の新鮮さや健康面でのメリットも大きく、家族の健康を支えるためにも重要な習慣です。
週に一度のメニュープランニングを取り入れることで、買い物から調理まで効率的に行えるようになります。
「でも、自炊って面倒…」と感じる方もいるかもしれません。確かに、慣れないうちは手間取ることもあるでしょう。でも、ちょっとした工夫とコツで、自炊生活はぐっと楽になります。
まずは、簡単なレシピから挑戦してみましょう。例えば、野菜炒めや味噌汁、パスタなど、普段から食べ慣れている料理から始めるのがおすすめです。最近では、インターネットや料理本で手軽に作れるレシピがたくさん紹介されています。
また、調理時間を短縮するために、カット野菜や冷凍野菜を活用するのも良いでしょう。これらを上手に取り入れることで、忙しい日でも手軽に自炊を楽しむことができます。
さらに、自炊生活を続けるコツは、無理のない範囲で始めることです。
毎日3食すべてを自炊する必要はありません。まずは、週に何回か夕食を自炊に切り替えるなど、少しずつ自炊の頻度を増やしていくのがおすすめです。
作り置きで時間と食材を有効活用
作り置き料理は、忙しい日々の中で時間と食材を有効活用するための賢い手段です。週末に数日分の料理をまとめて作ることで、平日は温めるだけで済むため、食事の準備にかかる時間を大幅に削減できます。
作り置きにおすすめなのは、カレーやシチュー、煮物、スープなど、日持ちする料理です。これらの料理は、冷蔵庫で数日間保存できるので、忙しい日でも温めるだけで食べることができます。
また、食材を大量に購入してまとめて調理することで、単品で購入するよりもコストを抑えることが可能です。また、作り置きをする際には、食材を余すことなく使い切るように心がけましょう。例えば、野菜の皮や根などは、スープや出汁の材料として活用できます。
さらに野菜を下茹でしたものを小分けにしたり、肉類などをあらかじめ必要量に分けて冷凍しておくなども、食材を有効活用するのに適した方法です。
作り置きによる食材の使用計画を立てることで、ロスを減らし、食材を最大限に活用することができます。
さらに、作り置きを長持ちさせるためには、適切な保存方法が重要です。密閉容器に入れたり、冷凍保存したりするなど、食材の種類に合わせて適切な保存方法を選びましょう。
必要な量だけ調理&盛り付け
食品ロスを減らすためには、必要な量だけ調理し、盛り付けることが大切です。特に一人暮らしの場合、大量に作りすぎてしまい、食べ残してしまうことが多いのではないでしょうか。
調理する前に、食べる量をイメージし、必要な食材の量を調整しましょう。また、盛り付けも食べきれる量を心がけましょう。
食べきれない量を作ってしまうと、結果として食材が無駄になりがちです。特に、残った料理が再利用しにくい場合、食品ロスに直結します。
もし食べ残してしまった場合は、無理に食べきる必要はありません。冷蔵保存したり、リメイクしたりするなど、別の方法で活用することを考えましょう。一人暮らしや少人数の家庭では、小分けにして冷凍保存するなどの工夫も有効です。
適量調理を心掛けることで、毎日の食費も抑えることができます。
新食材・代替食材を活用
高騰している食材の代替品を見つけることは、節約に役立つだけでなく、食生活の幅を広げる機会にもなります。
例えば、肉類が高騰しているときは、たんぱく質が豊富な豆類やレンズ豆を使った料理に挑戦してみると良いでしょう。旬でない野菜が高価な場合は、旬の野菜や根菜類を活用することで、食材費を抑えることが可能です。
さらにキャベツとグリーンボールのように、置き換えることが可能な代替食材を利用したり、豆苗などのリボーンベジタブル(再生産可能野菜)を利用することで、食費を抑えることが可能な場合もあります。
また、伝統的な食材である乾物や発酵食品も、長期保存が可能で、栄養価も高いので、積極的に取り入れてみましょう。
新しい食材や代替食材に挑戦するのは、少し勇気がいるかもしれません。でも、まずは少量から試してみて、自分に合った食材を見つけてみましょう。
食生活を多様化することで、新しい食の発見もあり、楽しく節約を続けることができます。
賢く食べる!食の知識

家庭菜園で自給自足
食料高騰が続く中、家庭菜園は食費節約の強い味方です。家庭菜園を始めることは、食材の自給自足に役立つだけでなく、自分で育てた野菜は新鮮で、さらに農薬や化学肥料の使用を抑え、より健康的な食材を確保できるので、安心して食べることができます。
「でも、家庭菜園って大変そう…」と感じる方もいるかもしれません。確かに、本格的な菜園を作るには手間と時間がかかります。しかし、プランターを使った家庭菜園なら、ベランダや庭のちょっとしたスペースでも気軽に始めることができます。
初心者におすすめなのは、育てやすい野菜を選ぶことです。例えば、ミニトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ハーブ類は小さなスペースでも育てやすく、比較的簡単に育てることができるので、初心者にもおすすめです。
種から育てるのは難しいと感じる場合は、苗を購入して植え付けるのがおすすめです。
さらに家庭菜園の魅力は、収穫の喜びを味わえるだけでなく、食育にもつながることです。自分で育てた野菜を食べることで、食に対する感謝の気持ちや、食べ物の大切さを学ぶことができます。
食の知識を深める
食に関する正しい知識を持つことは、賢く食材を選び、健康を維持する上で非常に重要です。
まず、食品表示を正しく理解することが大切です。食品表示には、原材料名、栄養成分表示、消費期限などが記載されています。これらの情報を確認することで、安全で健康的な食品を選ぶことができます。
特に注目したいのは、栄養成分表示です。エネルギー量、たんぱく質、脂質、炭水化物などの量を把握することで、バランスの取れた食生活を送ることができます。
また、食の安全に関する知識も深めておきましょう。食品添加物や残留農薬など、安全な食品を選ぶための情報を収集し、正しい知識を身につけることが大切です。
さらに、食料の生産や流通についても知っておくと、食料問題に対する理解が深まります。食料がどのように作られ、どのように私たちの食卓に届くのかを知ることで、食品ロス削減や地産地消の重要性を再認識することができます。
また、栄養バランスを考えた食事の取り方や、食品添加物の避け方、食材の保存方法について学ぶことで、無駄なく食材を使い切ることが可能です。厚生労働省のガイドラインによると、バランスの取れた食事は成人病の予防に効果があるとされています。
このような知識を活用して、日々の食生活を見直し、健康的で経済的な食習慣を身につけましょう。
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※厚生労働省:食事バランスガイド
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外食・中食を工夫する
外食や中食(市販の惣菜など)は、手軽に食事を済ませることができる便利な手段ですが、食費が高くなりがちです。また、栄養バランス面に問題があったり、塩分過多、カロリー過多など、健康面が気になる場合もあります。
しかし、外食や中食の選び方に工夫をすることで、コストを抑えつつ健康にも配慮することができます。
外食をする際には、メニューをよく吟味しましょう。コース料理やセットメニューは、単品で注文するよりも割安になることがありますが、量が多く食べきれない場合もあります。必要なものだけを選び、食べきれる量をアラカルトで注文するのがおすすめです。
もし食べきれなかった場合は、持ち帰ることができるお店であれば、持ち帰りを活用するのも良いでしょう。
また、ランチタイムや割引サービスを積極的に利用しましょう。多くの飲食店では、ランチタイムにはお得なメニューを提供しています。また、クレジットカードやポイントカードを利用することで、割引やポイント還元を受けることができます。
中食を利用する際には、コンビニ弁当やスーパーのお惣菜などを賢く選びましょう。
価格だけでなく、栄養バランスや使用されている材料をチェックすることが大切です。食品ラベルを読む習慣をつけ、添加物が少なく、栄養価の高い食品を選びましょう。
また、栄養バランスを考え、野菜やタンパク質を積極的に取り入れることが大切です。
これらの工夫をすることで、外食や中食を楽しみながら、食費を抑えることができます。
毎日の食生活を見直すことは、家計の安定に繋がるだけでなく、健康的な食生活を送る上でも非常に重要です。
食費節約は、決して我慢や制限ではありません。まずは、できることから始めてみましょう。
賢く工夫することで、食卓はより豊かになり、生活の質も向上します。
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