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バターは常温保存できるのか?

公開日: 更新日:2023.09.04
バターは常温保存できるのか?



バターは、牛乳から作られる乳脂肪を固めたものです。主に食用油として使われますが、料理の調味料やパンやケーキの材料としても使われます。バターには、脂肪酸やビタミンA、ビタミンDなどの栄養素が含まれています。

バターは日本では一般的に冷蔵庫で保存されています。しかし、バターは常温でも保存できるのです。

 

バターの適切な保存方法と期間

バターの賞味期限

賞味期限と目安の確認

バターの保存期間は、賞味期限を参考にすることが大切です。賞味期限は、製品が品質を保つことが保証される期間を示しています。通常、未開封のバターは賞味期限までの間、冷蔵庫で保存しておくことが適切です。ただし、開封後のバターは、品質が変化する可能性があるため、賞味期限よりも短い期間で消費することが望ましいです。

 

開封後の冷蔵保存方法

開封後のバターは、冷蔵保存がおすすめです。冷蔵庫の中で湿度が低い場所に保存し、密閉性のある容器やラップで包んで空気に触れないようにしましょう。これにより、バターの酸化やカビの発生を抑制し、風味や品質を保つことができます。開封後のバターは、2週間から1ヶ月程度で消費することが望ましいです。  

 

冷凍保存と解凍の注意点

バターは冷凍保存することも可能で、長期間保存する場合には適しています。冷凍保存する際は、分量ごとにラップで包み、さらにジップロック等の密閉性のある袋に入れて冷凍庫に保存しましょう。解凍する際は、冷蔵庫でゆっくりと解凍することがおすすめです。急速解凍を避け、冷蔵庫での解凍には24時間程度かけることで、バターの風味や食感を損なわずに使用することができます。  

 

常温保存の注意点

バターは常温保存できます。ただしバターは28~33℃くらいで溶けてしまします。一度溶けてしまうと組織が壊れ、再び冷蔵しても元のような風味や口当たりには戻りません。常温保存する場合は、バターを密閉容器に入れ、直射日光や高温多湿を避けて保存してください。常温保存の場合、賞味期限は約1〜2週間です。ただし、気温や保存状態によって異なります。気温が高い時期や長期間保存する場合は、冷蔵庫で保存した方がよいでしょう。  
 

バターの劣化:見分け方と食中毒のリスク

バターの賞味期限

酸化によるにおいの変化をチェック

バターの劣化に伴う最も顕著なサインは、酸化によるにおいの変化です。酸化により、バターは酸っぱい臭いを放つようになります。劣化が進むと、バターの独特のクリーミーな香りが失われ、代わりに油脂が酸敗したような不快な匂いがします。このような状態になったバターは使用を避け、新しいものに交換することが望ましいです。  

 

カビや変色の目視確認

バターの劣化は、カビや変色によっても確認できます。劣化したバターは表面に緑や黒のカビが生えることがあります。また、表面が黄色から茶色に変色している場合も、劣化のサインです。いずれの場合も、カビが生えたり変色したバターは、食中毒のリスクが高まるため使用を控えましょう。

 

表面の成分変化と水分放出

バターが劣化すると、表面に成分が分離し、水分が放出されることがあります。これは、乳脂肪と水分が分離し、バターの品質が低下していることを示しています。また、劣化したバターは表面が硬くなり、使いづらくなることもあります。このような状態になったバターは、風味や食感が悪くなるため、料理に使用する際は注意が必要です。  

 

バターの腐敗による食中毒リスク

腐敗したバターは食中毒を発生させるリスクが高まります。 特に高温多湿の環境では、カビの発生が早まることがあります。カビはアフラトキシンという毒素を生成することがあり、食中毒の原因となることがあるため注意が必要です。カビを発見した場合、バターを廃棄し、残りの部分も使用しないようにしましょう。
 
 

常温保存と冷蔵保存のバターの使い分け

  バターを使った料理と調理中のバター  

バターの風味と食品の相性

バターの風味は、冷蔵保存と常温保存で異なります。冷蔵保存されたバターは、風味が鮮やかでクリーミーな味わいがあり、生クリームやデザートなどの食品と相性が良いです。一方、常温保存されたバターは、風味がマイルドで広がりがあり、トーストやサンドイッチなどの料理に適しています。食品との相性を考慮し、バターの保存方法を使い分けることが大切です。  

 

室温での使用目的別保存方法

バターを室温で保存する際には、使用目的に合わせた方法が必要です。例えば、トーストに塗るために使う場合は、短期間の保存であれば小分けにして密閉容器に入れ、直射日光の当たらない涼しい場所に置くことが望ましいです。また、常温保存のバターは柔らかくなりすぎないよう注意してください。  

 

お菓子やパン作りでの違い

お菓子やパン作りにおいて、冷蔵保存と常温保存のバターの違いが出てきます。冷蔵保存されたバターは固さがあり、生地をまとめるのに適しています。一方、常温保存されたバターは柔らかく、クリーム状になりやすく、クリーム状のバターは、クッキーやケーキの生地に適しています。また、パン作りでは、冷蔵保存のバターが生地の弾力を保ちやすく、しっかりとした食感が得られることが特徴です。用途に応じて、バターの保存方法を選ぶことで、お菓子やパン作りのクオリティを高めることができます。  
 

バターの品質を長持ちさせるコツ

バターの賞味期限

保存容器とラップの活用

バターの品質を保つためには、適切な保存容器やラップの使用が重要です。バターは空気中の酸素やにおいを吸収しやすいため、密閉性の高い容器に入れて保存することが望ましいです。また、ラップを使ってバターを包む際は、しっかりと空気を抜いて包むことで、酸化やにおいの変化を防ぐことができます。適切な容器とラップの使用で、バターの品質を長持ちさせましょう。  

 

温度管理と冷蔵庫内の位置

バターは温度変化に敏感で、品質が劣化しやすい食品です。冷蔵庫内での保存時には、温度変化が少なく、安定した場所に置くことが大切です。通常、冷蔵庫の中段が温度が安定しやすい場所とされています。また、冷蔵庫の扉は開閉のたびに温度変化が大きいため、ドアポケットでの保存は避けるようにしましょう。  

 

開封後の密閉と空気遮断

バターを開封した後も、品質を保つためには密閉と空気遮断が重要です。開封後は、必ずラップや密閉容器を使って、空気との接触を最小限に抑えましょう。また、バターを使う際には、使い終わったらすぐに密閉して冷蔵庫に戻すことで、品質劣化を防ぐことができます。適切な開封後の管理で、バターの品質を長期間保つことが可能です。  

 

日本の気候と常温保存のリスク

日本の気候は、高温多湿であるため、バターの常温保存にはリスクが伴います。特に夏場は、バターが融けるだけでなく、カビや酸化が進みやすく、品質が劣化する可能性が高まります。そのため、日本の気候を考慮して、バターの保存方法を選ぶことが重要です。特に夏場や高温多湿な環境では、冷蔵保存をお勧めします。  
 

一般社団法人日本乳業協会:乳と乳製品のQ&A(バター) 

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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。